安らぎと戒め

仏像と花と山と写真を楽しみます

季節の移ろい

2012年04月19日 22時32分14秒 | 日記

 のんびり、ゆっくり、ぼちぼち登りながら、花や樹木、奇岩、それらが一体となった景色、鳥の囀り、小川や谷のせせらぎ、
風のそよぎを感じながら写真を撮ることなどを楽しむと言ってきたが、先日から読んでいる三浦雄一郎さんの本には
  
  「 ゆっくり時間をかけて登ることで気づく風景がある。風のそよぎ、季節の移ろい、変わりゆく自然の色彩など・・・」

はっ!とした そうだ 私は「季節の移ろい、変わりゆく自然の色彩」を楽しんでいたことに気付いた 三浦雄一郎さんの表
現の的確さ、語彙の豊かさを知った 今後はこの言葉をかみしめながら、ゆっくり、のんびり、ぼちぼち登ることにしよう

水木科 花筏属 花筏
 添付した最初の3枚は、昨18日と今日、双石山で撮影した花筏(ハナイカダ)
 葉の表面の主脈中央に淡緑色で4弁の小さな花をつける 花径は約2~3ミリで、果実は直径7~9ミリの黒い球形 

茜科 薩摩稲森属 薩摩稲森
 次の3枚は、昨日撮影した薩摩稲森(サツマイナモリ)で、薩摩に産する稲森(イナモリ) 稲森は、三重県の稲森山で発
見されたため名づけられた
 
 薩摩稲森を見ると、故大谷優さん(大谷路山)の歌を思い出す 
 
   木漏れ日に
    わが身ゆだねて咲き誇る
      双石山のサツマイナモリ
 
 大谷さんは、元日本山岳会宮崎支部長 県庁食堂で一人座っている姿は威厳があり、近寄りがたかった ところが、山友
が恵送してくれた大谷さんの歌集「山の鼓動」を読んで感動した 大谷さんは歌集「山の鼓動」のあとがきに次のような言葉
を記している

 「自然に親しみ観察し自然と語ることは、深遠でしかも神秘的で、その心理を言葉で表現することは不遜に思えてならない
 『山へのつぶやき』の巡礼ともいうべき道は遠いが自然への感性を大切にしながら、この宇宙に光さす場所があるかぎり
 『山の鼓動』に接するために一歩一歩の山行を重ねたい」   (抜粋)
 
 大谷さんの遺徳を偲び、感謝の言葉を贈りたい

    2012年4月19日
                                               風 太郎

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九重の愛媛菖蒲は来月の楽しみ

2012年04月16日 22時29分43秒 | 日記
 急に思い立って4月15日、7年ぶりに花牟礼山に登った
 5~6回以上登った山なので迷うことは考えずに午前5時に自宅を出た   しかし、最近頓に土地勘が鈍
ったようで、登山口探しに戸惑った  林道に入り、記憶のある個所を通るとホッとした

  山側の木が林道に垂れ下がる所では、5~6頭の牛とにらめっこになり、やむを得ず林道から降りて斜面
を歩いたことがあったが、今日は「貸切」だった   途中に黄菫が咲いていた

急登になって暫く歩くと、藤袴が一株咲いていた  この急登は、登りではそれほどきついと思わなかったが
下山時に相当の急登であったことが分かった   よくあることだが、最近体調(心臓)が回復し、登りが楽に
なったので余計に今回のような気分になるようだ

 頂上から少し降りたところにある広場で九重連山を眺めながら昼食を食べた  九重連山の北東端にある
花牟礼山から黒岳、大船山、平治岳等々の山並みを十分に堪能して下山した

 下山後、愛媛菖蒲を観に行ったがまだ野焼の跡は黒々としていた   宮崎の愛媛菖蒲は先日咲いていた
のだが、後で九重の愛媛菖蒲は例年4月下旬から5月上旬にかけて咲いていたことを思い出した

 原っぱの一軒家で、 山野草料理などの美味しい店に立ち寄り、 野草の葉や果実等8種類の天麩羅を楽し
んだ  女将さんの好意で「途中、眠らないように」とコーヒーをごちそうになった  有り難い













里山を守る集落の人々

2012年04月03日 16時31分33秒 | 日記

 この季節になると、例年熊本の俵山に翁草を観に行くことにしているが、先日の報道で「和石地区田園の景観を守る会」が
「翁草観察会」を行うことを知り、昨日(4月7日)参加した

 翁草はキンポウゲ科の多年草で、絶滅危惧植物に指定されている  花弁のように見える6個の萼片の外側には白い毛が
密集しており、逆光に輝く  長さ約3cmの鐘形の花が下向きに咲いた後、多数の種子がつくと上向きになり、その先端に白く
長い綿毛がある果実の集まった姿を老人の頭に例えて翁草という  和石地区では「オネッコ」というそうだ

 かつて翁草が自生していた草地は、農業に関わる手入れにより維持されていたが、近年は草刈などの維持管理が行われな
くなったこと、開発が進んだことや、違法な採取などにより、激減している

 和石地区は、「和石地区田園の景観を守る会」の前田会長さんをはじめ集落の皆さんが栽培放棄地の草刈や、その周辺の
藪の伐採により日当たりの良い環境を整備するなど、植生の保護と里山の活性化を図っている  これらの努力により、地域
には翁草の他にゴマシオホシクサ、サツマアザミ等々多種類の植物が保護されている

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