
観てきましたよ、心待ちにしていた『スターシップ・トゥルーパーズ3』を!!
大阪の初めていく某劇場に観に行ったのですが、それなりに一杯だったのですが、観客の全てが野郎とおっさんってのが笑えました。
この限定された客層が物語る様に、作品もホンマに「観る者を選ぶ映画」でありましたわ。

“天才”フィル・ティペットの監督デビュー作でもあった前作は、見るからに“超低予算”が判るものの「密室型」SFホラー映画の力作でありました。
シリーズ3作の脚本を手掛けたエド・ニューメイヤーが念願の監督デビューを果たした本作は、最高傑作である1作目を手掛けたポール・ヴァーホーベンを彷彿とさせる、悪趣味かつグロテスクで、ブラックな笑いと能天気なバカさ加減が効いた作品に仕上がっている。
ヴァーホーベンの1作目もカルト性が高いと言われるが、カルトという意味では本作の方がある意味強烈だとも言える。
開戦から10年以上の歳月が流れても、全く終わりが見えて来ない人類とバグ(昆虫型宇宙怪獣)との戦争。
何の解決策も見当たらないまま、泥沼化していく一方の地球連邦の姿は、まるで今現在のアメリカを対する強烈な批判しているとも言える。
1作目がファシズム的思想と戦争の過酷さと残酷さを描いたが、本作はそれに異様な宗教的要素が加わったのがポイントとも言える。
2作目はかの“天才”フィル・ティペットの監督デビュー作だったが、あからさまな超低予算ながらも、アクションよりもホラーテイストの力作に仕上がっていた。
しかし、ヴァーホーベンの1作目の時にあった悪趣味かつブラックな笑いは減退していたのは事実だ。
それに対し本作では例の随所に挟まれる「連邦ニュース」、そのエグい内容の数々には強烈な皮肉とブラックな笑いが込められている。
反戦を訴える者はテロリストとして絞首刑(生放送までやる)、ワザとらしい徴兵勧誘CM、こう言ったシーンが「スターシップ~」の世界観の確立につながっているとも言える。
本作が前作・前々作と大きく異なる要素は、先にも言ったが大胆な宗教的要素があるだろう。
それを最も象徴するのが、本作の「裏」の主人公とも言えるオマー・アノーキ総司令官だろう。

ミンメイばりに“死に日和”という宇宙規模の大ヒット曲を持ち、超能力者であり、連邦軍の最高指揮官でもある彼。
そんなアノーキは泥沼化したバグとの戦争に危機感を抱き、ブレイン・バグ(1作目で捕獲された奴)との接触を繰り返す内に、逆にバグの精神世界に魅了されてしまう。
その上でアノーキはバグの首領にあたるベヒモコイタルを“神”と崇拝し、人類とバグとの和平交渉をしようと画策する。
それが“信仰”の名の下に発狂する結果となり、彼とベヒモコイタルとの対面は色んな意味で強烈。

更にそれを強烈に印象付けするのが、意外にもドジっ娘のホーリー。
可愛いけど観ていてイラっとくる彼女の言動だが、信頼していたアノーキの正体とおぞましいベヒモコイタル(惑星の半分と同化している位に超巨大!)を知った瞬間、彼女が口走る「それは間違った神様だわ!」と言うのも衝撃的である。
そもそも「神」の存在に間違いも何もない、これこそ宗教(厳密に言うとキリスト教)の持つ恐ろしさでもある。
そのホーリーとヒロイン・ローラが祈りを捧げると、聖書の守護天使よろしく天空から舞い降りるのが、本作最大の目玉でもあるパワード・スーツ“マローダー”。

この登場シーンのカッコ良い事!!
もう圧倒的な破壊力でバグを抹殺していき、これまで人類がバグ達に虐殺されていた構図が逆になった瞬間でもある。
本作で前評判ではキャスパー・ヴァン・ディーン演じるリコの存在が希薄と言われたが、群像劇である本作では彼の毅然としたヒーローぶりが光っている。
欲を言えば、もう少しリコとマローダーが活躍するシーンをもう少し観たかったが…。
あと個人的には色んな意味で物語の鍵となった、あの提督のキャラクターも好きです(笑)。
何はともあれ、『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズのファンならば楽しめる事は間違いない、新たな“傑作”だとも言える。
「今の私、猛烈に神様を信じているの」
PS:アノーキ総司令官を偲んで、共に唄おう!!
大阪の初めていく某劇場に観に行ったのですが、それなりに一杯だったのですが、観客の全てが野郎とおっさんってのが笑えました。
この限定された客層が物語る様に、作品もホンマに「観る者を選ぶ映画」でありましたわ。

“天才”フィル・ティペットの監督デビュー作でもあった前作は、見るからに“超低予算”が判るものの「密室型」SFホラー映画の力作でありました。
シリーズ3作の脚本を手掛けたエド・ニューメイヤーが念願の監督デビューを果たした本作は、最高傑作である1作目を手掛けたポール・ヴァーホーベンを彷彿とさせる、悪趣味かつグロテスクで、ブラックな笑いと能天気なバカさ加減が効いた作品に仕上がっている。
ヴァーホーベンの1作目もカルト性が高いと言われるが、カルトという意味では本作の方がある意味強烈だとも言える。
開戦から10年以上の歳月が流れても、全く終わりが見えて来ない人類とバグ(昆虫型宇宙怪獣)との戦争。
何の解決策も見当たらないまま、泥沼化していく一方の地球連邦の姿は、まるで今現在のアメリカを対する強烈な批判しているとも言える。
1作目がファシズム的思想と戦争の過酷さと残酷さを描いたが、本作はそれに異様な宗教的要素が加わったのがポイントとも言える。
2作目はかの“天才”フィル・ティペットの監督デビュー作だったが、あからさまな超低予算ながらも、アクションよりもホラーテイストの力作に仕上がっていた。
しかし、ヴァーホーベンの1作目の時にあった悪趣味かつブラックな笑いは減退していたのは事実だ。
それに対し本作では例の随所に挟まれる「連邦ニュース」、そのエグい内容の数々には強烈な皮肉とブラックな笑いが込められている。
反戦を訴える者はテロリストとして絞首刑(生放送までやる)、ワザとらしい徴兵勧誘CM、こう言ったシーンが「スターシップ~」の世界観の確立につながっているとも言える。
本作が前作・前々作と大きく異なる要素は、先にも言ったが大胆な宗教的要素があるだろう。
それを最も象徴するのが、本作の「裏」の主人公とも言えるオマー・アノーキ総司令官だろう。

ミンメイばりに“死に日和”という宇宙規模の大ヒット曲を持ち、超能力者であり、連邦軍の最高指揮官でもある彼。
そんなアノーキは泥沼化したバグとの戦争に危機感を抱き、ブレイン・バグ(1作目で捕獲された奴)との接触を繰り返す内に、逆にバグの精神世界に魅了されてしまう。
その上でアノーキはバグの首領にあたるベヒモコイタルを“神”と崇拝し、人類とバグとの和平交渉をしようと画策する。
それが“信仰”の名の下に発狂する結果となり、彼とベヒモコイタルとの対面は色んな意味で強烈。

更にそれを強烈に印象付けするのが、意外にもドジっ娘のホーリー。
可愛いけど観ていてイラっとくる彼女の言動だが、信頼していたアノーキの正体とおぞましいベヒモコイタル(惑星の半分と同化している位に超巨大!)を知った瞬間、彼女が口走る「それは間違った神様だわ!」と言うのも衝撃的である。
そもそも「神」の存在に間違いも何もない、これこそ宗教(厳密に言うとキリスト教)の持つ恐ろしさでもある。
そのホーリーとヒロイン・ローラが祈りを捧げると、聖書の守護天使よろしく天空から舞い降りるのが、本作最大の目玉でもあるパワード・スーツ“マローダー”。

この登場シーンのカッコ良い事!!
もう圧倒的な破壊力でバグを抹殺していき、これまで人類がバグ達に虐殺されていた構図が逆になった瞬間でもある。
本作で前評判ではキャスパー・ヴァン・ディーン演じるリコの存在が希薄と言われたが、群像劇である本作では彼の毅然としたヒーローぶりが光っている。
欲を言えば、もう少しリコとマローダーが活躍するシーンをもう少し観たかったが…。
あと個人的には色んな意味で物語の鍵となった、あの提督のキャラクターも好きです(笑)。
何はともあれ、『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズのファンならば楽しめる事は間違いない、新たな“傑作”だとも言える。
「今の私、猛烈に神様を信じているの」
PS:アノーキ総司令官を偲んで、共に唄おう!!
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