ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

STAR TREK INTO DARKNESS

2013-08-31 21:25:46 | 映画
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』を観た。
言わずもがな、かの再起動版「スター・トレック」シリーズの2作目。



最初に言いますが、今回も滅茶苦茶面白かったです(笑)。
前作の時にも言いましたが、僕は「トレッキー」ではない。
ただ純粋に、新たなSFアクション映画の傑作として前作を観て興奮した。
その続編である本作、かの“仕掛人”J.J.エイブラムスが何を仕掛けて来るか楽しみだった。



本作で印象的なのは、主人公の2人。
カーク艦長と、その副長であるスポックの物語だ。
本作の一つのキーワードとして、「理論と感情」という言葉が度々登場する。
この言葉を巡り、カークとスポックは衝突し葛藤する事となる。



前作はカークが、艦長になるまでの物語だった。
しかし、艦長になったカークは何も人間的に成長していなかった(苦笑)。
連邦の規則も無視(冒頭のエピソードが重要となる)し、スリル・シーカーのように無鉄砲なカーク。
そのカークの前に、突如現れたジョン・ハリソンという“テロリスト”。
ハリソンによって、カークの父親的存在だったパイク提督は亡くなります。
この事件によって、カークはハリソンへの憎しみだけの復讐鬼的存在となります。



そんなカークを傍で見守りながらも、暴走しそうな彼の理解者であろうとするスポック。
しかし事態はどんどん悪化していき、カークとスポックの間が微妙になってしまう。
それは互いがコインの表と裏の様な存在である2人。
スポックは自身のアイデンティティーについて、自身で苦悩する事になっていく。



しかし、敢えて言うと今回の主人公はスポック。
確かにカークは、相変わらず派手なアクションの見せ場を持って行く。
カークが「動」であれば、スポックが「静」というキャラ分けがされて来た。
だがスポック自身、カークから「感情が無い!」と揶揄されようと彼自身の中に激しい感情があるのは事実。
ソレを理性(理論)と、連邦の規則によって抑えているのが明らかになる。



そんな2人の微妙な関係に、ハリソンが連邦に対して行ったテロ行為。
そして宇宙艦隊高官のマーカス提督(ピーター・ウェラー!)の存在や、得体の知れない新兵器の新型光子魚雷。
連邦と一触即発で全面戦争の危機にある、新たな敵・クリンゴンとの対立が絡み複雑化していく。



不穏な空気を孕んだまま物語が展開し、遂にテロリストであるジョン・ハリソンが登場する。
全く謎だらけの存在であり、ハリソンによってカークとスポックも困惑する。
このハリソン演じるベネティクト・カンバーバッチ。
その圧倒的な存在感に、カークもスポックも食われてしまう(笑)。



得体の知れないテロリストだと思ったハリソン。
しかし徐々に明らかになるハリソンの素性、そして隠されていた「陰謀」が明らかになる。
ハリソンは敵なのか? 味方なのか?
そんな疑問を持たせる程に、ハリソンを演じたカンバーバッチは魅力的。



自身の素性を明らかにし、仲間の死に涙する。
鍛え抜かれた肉体と、その鮮やかなアクションは素晴らしい。
それも彼が隠し持っていた、その冷酷さが明らかになると更に際立つのも凄い。
そんな魅力的な悪役を、カンバーバッチは存在感抜群かつ嬉々として演じているのがポイント。



ハリソンによって、自身の艦長としての資質を問われ窮地に陥るカーク。
ここで彼は初めて自身の艦長として、その重大な責務と向き合う。
乗組員の危機を救う為なら、自分の命を顧みないカーク。
絶対絶命の危機によって、カークは初めて「艦長」と呼ばれるのに相応しい存在となります。
この辺りに展開が、ベタに「信頼」や「友情」という言葉が効いているので泣けます(笑)。



もう終盤はスポックの独壇場!
アレ? Mr.スポックてこんな人だったの?!という驚愕の展開が繰り広げられます。
結局、カークとスポックの関係に距離を置き。
ましてや2人の間に、ハリソンという存在を絡めたのもクライマックスをよりドラマチックにする為。



あのスポックに雄叫び。
そしてクライマックスで繰り出される、超人対超人の壮絶な戦い。
何か「含み」を持たせ過ぎて、ストーリー展開が悪いと思った本作。
それもこれも、このクライマックスを見せる為の「フリ」だった事に気付かされます。
スポックが超カッコ良いのです。



物語は激闘の果てに、静かな結末を迎えます。
しかし、今後のシリーズ化のネタフリがバッチリなのはさすが“策士”エイブラムス(笑)。
先に言ったクリンゴン人、良くも悪くも連邦との関係が更に緊張感が高まったのは間違いありません。
次回作では、遂にクリンゴン人との戦いが描かれるのでしょうか?!
でも、エイブラムスは『スター・ウォーズ』の最新作の監督を務める事が決まっています。
一体どうなるのでしょうか?!
両作品の作品の撮影スケジュールが、調整するのが難しいのが明らかにされています。
今後、『スター・トレック』シリーズは新しい監督を迎えるのは間違いないかと思われます。



最後に個人的なツボを…。
スコッティことサイモン・ペグ、今回も最高でした。
多分、主人公達とは違った意味で美味しい部分を全て持って行ったのは彼でしょう。
もう、この人が出て来るだけで笑えるのに、本作での文字通りの大活躍は素晴しいです。
その大活躍を是非、劇場で確認してください。
本作も傑作…でも、ある程度「スター・トレック」の知識があれば更に楽しめるのも事実。
さすがの僕もハリソンの正体に関しても、1stシリーズの映画版の中で登場したので知っていました。
この「一見さんお断り」的な要素を、どう評価するかで本作が楽しめるか否かが決まって来ます。
まぁ~カッコ良いカンバーバッチが観たければ、文句無しでおススメです(笑)。

「それは…私が君の友人だから。」


最新の画像もっと見る

コメントを投稿