ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

Evangelion/BEHEMOTH

2009-08-20 21:53:59 | 音楽
“ポーランドからの暗黒の使者”こと、ネルガル様率いるBEHEMOTH。
彼らの9枚目のスタジオ・アルバムである、最新作『Evangelion』を聴きました。



まぁ~タイトルがタイトルだけに、日本人である僕はアノ“汎用人型決戦機”を連想しますが(苦笑)、元々「福音」と言う意味を持つ言葉なので、BEHEMOTHらしいタイトルであるのは確かです。

まず、聴いて思ったのは…。

コレは、滅茶苦茶カッコ良い!!って事です(笑)。

ひょっとしたら、BEHEMOTHというバンドにとって最高傑作になるのでは?!

日本においてメジャー・デビュー作である前作『The Apostasy』も、彼らなりの実験的要素を取り入れた意欲作であり、非常に完成度の高いアルバムだったと思います。

しかし本作は前作リリース後の長期間に渡る精力的なワールド・ツアー(初来日も果たす)とその成功、それによるバンドに対する認知度と人気の急激な高まり。
そして最新作のリリースに対して、ファンからの期待が世界的な規模で膨らみ、更なるメジャー化と世界制覇を狙うバンドにとっても、文字通りの正に「勝負作」と呼ぶに相応しい本作。
それが素晴らしい完成度を誇るアルバムに仕上がっていて、ファンとしては一安心です。

その注目の最新作の内容ですが、現在のバンドの良好な状態と、正に「飛ぶ鳥を落とす勢い」に乗って発散される凄まじいエネルギーと破壊力に満ちた内容に仕上がっています。

前作がバンドなりに実験的要素を盛り込んだアルバムだったのに対し、本作はストレートかつ超技巧派のブラック/デス・メタルらしさを全面に打ち出した、よりブルータルなスタイルだと思います。

本作の全ての楽曲の作曲とプロデュースを担当したのは、バンドの首領である我らがネルガル様。



ミックスには、かの名手コリン・リチャードソンが参加しています。
その影響はモロにアルバムの音作りに反映され、よりクリアーな音で、非常に硬質で金属的かつ重量感たっぷりのギター・サウンドをメインにしたサウンドが耳を惹きます。

楽曲も妙な小細工はせずにバンドの持つ暗黒面と邪悪さを強く出し、そして超絶技巧派だからこその爆裂的な速さと殺傷力を持つ暴虐ナンバーから、ドゥーム・メタルばりのスローなヘヴィ・ナンバーまで複雑な構成と聴く者をその力で圧倒するパワーに満ちた楽曲が揃っています。



更に、シンガーとしてネルガル様は更に表現力が増しています。
相変わらず凶々しいながらも、力強く表現力と説得力の増したデス・グロウルは惚れ惚れするカッコ良さ(実はコーラスのメロディーは意外なまでにキャッチーなのもポイント)。

あと圧巻なのは、インフェルノの壮絶なドラム!

ブラック/デス・メタル界には、人間離れしたテクニックとパワー、そしてスピードを持ち合わせたドラマーは数多くいます。

しかし、インフェルノの存在はもはや“別格”!!



この超人的なスピードとパワーを誇るブラスト・ビートの爆発力、それに一体どうやって叩いているか全く不可解な音数の多さ、全てか常識外れです…凄まじいの言葉しか出てきません。

あと、未だ「もう一人のメンバー」扱いのセスのギターも良い。



ネルガル様とのツイン・リードな訳ですが、不気味なメロディーを奏でるネルガル様に対し、セスのテクニカルでメロディアスな速弾きによるギター・プレイは対象的ながらも、楽曲を更に印象深いものにするのに貢献しています。

日本のメタル・シーンにあっては、あまりブラック・メタルは受け入れ難い現状があります。
そんな中、BEHEMOTHというバンドは良い意味での聴きやすさと判りやすさを持ち、何と言ってもヴィジュアル的にも圧倒的なカッコ良さを持っています。
この『Evangelion』と言うアルバムによって、日本の多くのメタル・ファンに受け入れられるキッカケになる事を願っています。
ありがちなサウンドかと先入観をもたれがちですが、実際にこんな威厳に満ちたカッコ良いサウンドを出しているバンドは他にはいません。
何よりも、ヘヴィ・メタルとして普通にカッコ良いのに、ブラック/デス・メタルってだけで聴かず嫌いするのは勿体ないです。

あと、ネルガル様も仰っていますが、BEHEMOTHと言うバンドがその魅力を最大限に発揮するのは、やはりLIVEであります。



初来日の時、あまりに逞しいベースのオリオン先生の肉体美を含め(笑)、超技巧派である彼らの演奏力の高さとメタル然としたLIVEのカッコ良さにシビれたファンは多いと聞きます。

是非、このアルバムをリリースした後、早い時点でジャパン・ツアーが実現する事を心から願っております。


我らは太陽を崇拝し
そして月を崇拝する
鼠のように広がって
神のいる星の上に居座るのだ







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