きものを着るようになると、
映画のなかのきものも気になります。
「色っぽいキモノ」の井嶋ナギさんの
講義を受けたとき、
「えっ、きもの着るのに
昔の映画見ない人いるの?」
「昔の映画はとても参考になるでしょ」
と仰っていました。
現代きものは、昔とは違うから、
即参考になるとは限らないのですが、
きものマニアには、まあ、
見るだけでも眼福ではあります。
ビデオに撮っておいたのは、
市川雷蔵さんの特集。
雷蔵さんの映画やら
思い出やらを語るという番組。
年代ずれていることもあって、
特別な思い入れはなく、
母が映画好きだったので一緒に行ったものの、
とくにイケメンとは思わず
(まっ、子どもでしたから)、
でも今見ると、すごい色気あるんですね。
ふだんの雷蔵さん。隣は最愛の奥様。
「君と家庭を一生守る」といって結婚されたそうです。
出演作などみると、多岐にわたっていて、ご
自分で脚本読んで決めたとかで、
お飾りスターではないのですね。
で、この方の何を参考にしたかというと~~。
ご存じ、「眠狂四郎」、
えっ、この姿のどこが
参考になったのでしょうか~~。
裾、です。
雷蔵さま、
刀を使ってきものの裾が乱れても、
すぐに裾がすっと下に落ちるように、
裾の端に5円玉を縫い付けていたそうです。
で、ワタシも(笑)
私はフンパツして50円玉だよ~~。
5円玉財布に入ってなかったの。
で、実際に歩いてみるとですね、
足首に50円玉が当たってイタイ
それに階段の上り下りのときに、
お金が階段に当たってチリンチリンと音がする~~
うーん、これは剣を使うときに限定だったのね。
で、次は「浪速の恋の物語」の
田中絹代さんのきもの。
これはさすがにすぐにはマネできなくて。
地味なきものに、赤い八掛が、
歩くたびにチラリちらりと見え隠れして、
色っぽい。
これは、ずっと前に紹介した
吉永小百合さまの襦袢と同じですね。
地味なきものを着る立場の人でも、
それだけでは面白くない、
映画ではいろいろ工夫しているよね。
これは主役の有馬稲子さんの花魁のきもの。
色づかいも斬新です。
鴇色っぽいところは
蜘蛛の巣絞りなんだよ。
というわけで、50円玉付けた日は、
行く先々で、イタイし、
音は耳につくしで、いつも以上に
落着きのない紫苑でした。
その日は、下駄だったので、もう足元、大変。
二枚下駄、履きなれないと、
結構キツいです。
そこで、こんなネットを参考にして、
歩きました。
先端が土に着くようにして、
つま先で蹴るように歩く、そうです。
これからは浴衣の季節、
下駄を履くことも多いと思うので、
もっと練習しないとね。
きちと感、なのに足元は下駄、ですか。
でも昔は小紋などでも
素足の人多かったそうです。
今は昔、ではないけど。
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