「着丈の短いきものがたくさんあります」
という方からコメントをいただき、
そうだよね、私も着丈の短いきもの、いっぱい買ったよ、と懐かしく思ってしまいました。
きもの熱に浮かされると、柄や値段に目がいって、
このくらいなら短くても着られるわ、とついつい買ったものです。
このところ、そのお直し記事が多いので、
和裁のこともよく知らないワタクシのところにコメントくださったのですね、
ありがとうございます。
で、この際ですから、自分のためにも、
「着丈短いきもの、どうしているか」、
これまでの記事をまとめてみました。
① 対丈で着る。
この場合、前にはおはしょりは取れませんが、
衣紋を抜くため、後ろにはおはしょりの部分が
ぎりぎりできます。
これをどうするか、が問題ですが、
私はこの余った部分を帯のなかに隠しました。
着物は着ているうちに衣紋が上がっていき、
その余ったところがぐしゃぐしゃになるのを防ぐために、
その部分をあらかじめ「繰り越し」のように縫っている、という方もいました。
いずれにせよ、帯の下のに手ぬぐいなどを入れると、
後ろがしっかりするように思います。
② 腰ひもをぐっと下に結ぶ。
これはよくやる方法ですが、きものの腰ひもを、
腰骨のあたりで締めることで、おはしょりができますね。
この場合、腰ひもはゴムのついたベルトのほうが、
滑らないのでいいようです。
対丈や腰ひもをぐっと下に結んで着る場合は、ウエスト周りの補正をしっかりして、
つまり寸胴にして、
紐が上に上がってこないようにしています。
③ 針を持つことが好き、苦にならないなら、お直しです。
その場合、
(イ )二部式にする。
これは大島単衣を二部式にしました。
前下がりになるので、そこを気をつければ、
楽に着ることができます。
ただし、きものを真っ二つに切ることに抵抗のある方もいるようです。
(ロ)足し布。
このところ、これに凝っております。
これはわざと違う布でやりましたが、
本当は似た布でやったほうがいいですね。
あまり長い足し布をすると、着用したとき、
剥ぎが見えるのでご用心。
7,8センチ、長くても10センチが限度でしょうか。
足す布の縫い代は当然として、着物側にも縫い代必要です。
ワタシ、最初、これに失敗しました。
7センチ伸ばすとすると、足し布側の縫い代(3センチ)、
それにきものの側も同じくらい縫い代必要なので、
足し布は全部で13センチも必要になる計算です。
見えてます!
☆ ほかの方法として、和裁のベテラン生徒さんがやっていらしたのですが、
裾のところにパッチワークのように、違う布を足していました。
これは計算(前後ろ、衽部分を合わせる)と、
センス(どんな布を足すか)が必要なので、
難度高いのですが、いつかやってみたいです。
④ 裄が短い。
(イ)これは着付けでは、広襟にして、
襟の幅を広くして、その分、袖にもってくる。
半襟をより多く見せることができるなどの利点がありますね。
(ロ)お直しの場合は、袖部分と見頃から余った布を出して広げる。
これは夏物では何回かやりました。
正絹で、古いものは筋が消えないまま、残る場合もあります。
この点、縞きものは、違う布を足しても、それほど不自然さはありません。
これは洗って短くなってしまったお召を、足し布、裄の伸ばしと大手術をしたものです。
左の布を足しています。
縞の場合、ほかの縞を持ってくると、面白さがでるのではないでしょうか。
だから縞がすきなのか?
縞いっぱいあるので、あの縞とこの縞で片身代わりにしてみようかな。
ということで、今回は着丈短いきものを着るために、
プチプラ専門の紫苑が四苦八苦、
いや楽しみながら実践していることをまとめてみました。
気が向いたら
応援ポチ嬉しいです。