外教生活 in 中国山東省濰坊-淄博-泰安-済南 & 北京

~旧タイトル:日本語教師LIFE~

伝わった思い

2016年12月11日 | 日記

12月11日(日) 晴れ

3週に渡る淄博訪問を終えました。
今回は結婚祝いが主な目的でしたが、もう一つ日本語コーナーについて3年生と
話をしてきました。

 

「その話、M先生からもありました」
M先生とは日本語科の主任ですが、驚いたのが先学期に続いてM先生と私の考えが
一致していました。
先学期は「日本語科専用の自習室(発声練習可)を設けて欲しい」という依頼で
M先生が既に学部側に打診し許可をもらったところでした。
今回も日本人の方を招く日本語コーナーの実施と更に日本語倶楽部を創設するという
話だそうです。
ただ、その話があってからまだ何も動きが無いのだと。

先週同様一緒に話をした女子は1年次から外国語学部のイベントスタッフをしていた経験で
「英語コーナーは英語の協会(学生会の一部)が組織としてあるので実施が可能」
「学校の認可のない組織がなければ日本語コーナーを実施することはできないはず」
という意見でした。
考えてもみれば、外国語学部に英語以外の組織を聞いたことがありませんしその活動もなし。
日本語と韓国語のスピーチコンテストの運営も英語系の協会が行っています。
彼らの話によると唯一ロシア語だけ活動らしきものがあるのだそうで、その理由が
ロシア語というあまりない語学の活動を世間にアピールするためのものなのだと。
ただ、この学校にはロシア語と言えば第二外国語だけで担当教師も男性一人だけ。
もちろん外教もいません。
やはり上層部の思考回路が破たんしているのではないかと勘繰ってしまいます。

M先生と近いのは男子の方で、彼に「コーナーと倶楽部をどう進めていくのか」と
尋ねたところ、倶楽部創設の申請はしながら少人数でも集まれれば集まって何か活動をしたいと。
私もその考えに同意しました。
これまで英語以外の組織が無かったことを考えれば、認可には困難が予想されます。

この話の後、男子の方から心躍る話がありました。
2年生に対しなるべく早くJLPTを受験するよう勧めていたそうです。
先週日曜日のN1の受験会場に2年生が1人入っていくのを見て驚きました。
彼の話によるとN2にも5人ほど受験者がいたそうです。

「先生には本当に感謝しています。だから僕も後輩に伝えました」と。
彼にN2受験を打診したのが昨年の9月、悩む彼に
「失敗してもいい、受験料がいくらなら挑戦してみるか」と尋ねたところ半額くらいなら
と答えるので電子マネーが使えるアプリで200元を彼に送りました。
私にとってのこの200元は彼の受験料を援助するという単純な意味ではなく、
実績作りの為の投資でした。
彼が無事にN2に合格し、まだなお7月のN2受験に躊躇する2年生に3年生の合格体験を
聞かせ申込者が増え28名中26人が合格。N1を申し込んだ現3年生の、自信が芽生えた
表情に今の4年生の顔を思い浮かべたものです。

先輩から後輩へ。論より証拠、実体験に勝るものはなし。
現2年生のレベルがどのくらいのものか、担当していなかったので把握はしていませんが
入学時に日本語を志望していた学生が全体の半分とのことでしたので、今回の受験者が
結果を出せば7月の試験ではさらに受験者の割合が増えるものと予想できます。
いい流れができてきました。

 

 

 

コメント
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