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動画・音声・インタラクティブ性などで織り成す新スタイルのマンガ制作日記

【時空マジシャン】OPムービーcut11の1

2011-01-18 17:47:12 | Weblog

【時空マジシャン】Chapter.2のオープニングムービーのCut11の1をアップロードしました。→水面揺らぎシーンから再生

前回のブログで、林檎をわしづかみにした手のアップ画像をお見せしました。今日アップしたムービーでは、星の女神の笑顔から林檎の画像へと夢から覚めるように変わっていきます。

そしてハッと我に返る占い師。それが上の画像です。

このOPムービーの冒頭は、タロットカード華やかしき頃の18世紀マルセイユのとある市場から始まっています。その市場の片隅にたたずむ占い師。彼女は自分の占い師としての暗中模索時代を振り返るように追憶の世界に没入するのでした。

そして今回、目の前に林檎を突き出されてハッと我に返るわけです。でその林檎の手の主は誰? それは市場で働くあんちゃんでした。台車を引いて歩いている若いあんちゃんがいたでしょ? えっ、知らない? もう一度冒頭部を良く見てくださいよ(´・ω・`)σ゛→冒頭部から再生

本当は台車のあんちゃんが、占い師に向かって林檎を突き出しているシーンまで描きたかったのですが、今回はそこまでたどり着けませんでした。

それにしても上の画像の占い師、やけに幼い顔になってしまいました。モデリングデータはそのままなんですけどね。

この若き占い師の年齢は20代前半くらいの設定です。でもモデリングするときはもう少し若いイメージで作っています。

なんでかっていうと若い顔にメイクを施して、もう少し年上の顔にもっていこうというわけです。メイクばっちりの女性が、メイクを落とすと急に幼い顔になったりしますよね。そんな感じでキャラクターを作っているので。

ここでいうメイクとは、モデリングデータに貼り付けるテクスチャーマッピングの画像にフォトショップでアイシャドウを描いたり、ポストワークで唇の発色を良くしたりという感じです。

ところがやや若く作ってメイクで年齢を上げるというつもりでしたが、最近どうもメイクをしてもあまり良い感じにならないんですよね。「春を彩るメイクアップ♪」というようなウェブページを参考にポストワークで描いてみても、どうもクドくなるばかりで魅力的になりません。

上の画像の占い師がちょっと幼くなってしまったのは、そんなわけでメイクアップをあまりしなくなったせいでしょうか。

いやいやそればかりじゃないような気がします。ハッと驚いている顔なので、目をまんまるく見開いて口もぽっかりと開いている表情が子供っぽいんですね。

さらにフードを頭からすっぽりと被っています。赤頭巾ちゃんじゃないですが、フードなどをすっぽり被ると髪がかくれるせいか可愛くなるような気がします。それらの条件が重なって幼な顔になってしまったんですね、きっと。

今回この占い師の画像を作りながらちょっとした発見がありました。

それは3DCGでもかなり表情が豊かであるということ。

普通一コマ一コマペン画で描くマンガは、その時の表情を新たに描くため非常に豊かな表情を持っています。一方3DCGで描く画像の場合は、毎回新たにレンダリングはしますが、モデリングデータを頻繁にいじるわけではないので出来上がった画像が同じ固定された表情になりがちです。

と思っていたのですが、固定されるどころか毎回違った表情を見せてくれます。そのシーンごとに背景などを作ってキャラクターを配置してレンダリングするのですが、けっこう予想外の表情になったりしてかえって困ったりします。

ポストワークで時間が止まったようなキャラに血を通わせるという作業は相変わらず必要ですが、3DCGを使って描くマンガの奥深さを感じさせてくれました。