ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 20ページ目 若手天才ソムリエシュヴァリエ来日

2011-12-28 23:14:21 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【20ページ】


「それでは、テイスティング対決に移りましょうか?」

「ええ、いいですよ!」と和音が言えば、

「承知しました。」とシュヴァリエも答えた。


 それを聞いたルヴォル大使は、テイスティング対決の内容について説明を始めた。

「こちらにテイスティング対決用のワインを3本用意しています。」

ルヴォル大使は、和音とシュヴァリエに3本のワインを見せた。

もちろんラベルのワイン名とヴィンテージを隠すためにボトルを紙で覆っている。

「1本は、和さんがテイスティングをして、ワイン名とヴィンテージの答えを出します。

和音は、頷いた。

「別の1本は、シュヴァリエがテイスティングし、ワイン名とヴィンテージを答えて

もらいます。」

「承知しました。」

「3本目は、二人同時にテイスティングを行い、紙にワイン名とヴィンテージの答えを

書きます。」

ルヴォル大使は、3本のワインの中から1本を取り出し、二人に見せた。

「どちらから先にテイスティングをしますか?」

「私から、します!」和音は、シュヴァリエを見て、了解を求めた。

「和音さんからどうぞ!」

シュヴァリエにとっては、順番はどうでもよかった。


 ルヴォル大使は、専属ソムリエのラプリュイにワインを手渡した。