つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

ようやくこちらも復活 ~つれづれ号外~

2007-11-21 22:19:38 | つれづれ号外
「ご~が~い、ご~が~い」

な~んて、影絵少女ごっこをやりつつ突入する号外参回目は――。

タイトル:新暗行御史 第17巻(完結)
原作:尹仁完ユン・インワン  作画:梁慶一ヤン・ギョンイル
文庫名:サンデーGXコミックス

であります。

読者の皆様、御無沙汰しております。sen-linnの片割れ、SENでございます。
相方が個人記事を復活させているのは存じておりましたが、「猛暑で脳が死んでるし、もうちょっと寝ててもいっか~」と、惰弱極まりない思考のまま潜伏しておりました。
しかしながら、二ヶ月前、じゃからんだ様より過分の御褒めの言葉を頂き、「これは記事を書くことでお応えせねば失礼にあたる!」と、一念発起してPCの前に座ったのですが――いつの間にか十一月。
冷たくて気持ちのいい空気も、私の怠け癖だけは直せなかったようです。(爆)

えーと……いつもの口調に戻して、と。
記事数が減ったにも関わらず、拙ブログを読んで下さっている読者の皆様、これまで大変失礼致しました。
完全復活とは言えませんが、私の方もせめて週に一度は個人記事を挙げていきたいと思いますので、何卒御容赦下さい。

というわけで今日のネタは、かな~り以前に木劇で取り上げた新暗行御史アメンオサの最終巻です。
以前の記事の時はまだ12巻までしか出ていなかったので、4巻ほどすっ飛ばした紹介になりますね。(爆)

間にあったことをかいつまんで書くと……主役の文秀ムンスの方は、仮死状態で過去の夢を見たり、山道サンド誘拐されたり、弥土の御老公に説教食らったりしてました。要するにパワーアップはなし。
一方、ラスボスの阿志泰アジテですが、人外軍団を呼び集めて人類総ブチ殺し計画を発動しました。ついでに文秀の前で、サイヤ人並みの力を披露しちゃったりして、インフレ街道まっしぐら。
戦力差は開くばっかりで、どう足掻いても勝てない状態なのですが、それでも文秀は仲間(?)を引き連れて絶望的な戦いに身を投じます。

で、実際に戦争が始まったのがイッコ前の16巻で、本巻はその続き。
予想通りと言うか、それしかないと言うか、敵も味方もバタバタ死にます。
キャラ皆殺しモード入るとは思ってたけど、ここまで綺麗さっぱり殺しまくるとは思いませんでした。
(もしかして……打ち切り?)

枝葉キャラはほとんど死ぬと思って間違いないです。
意外にも太儒テユが生き残ったりしますが、活貧党編での扱いを考えると、最初からそういう役回りだったのかも。
とりあえず、阿志泰ファイナル・クラッシュ(非公式名称。略称AFC。S級大規模攻撃につき、抵抗不可)で、十把一絡げに消されたキャラがいたのはかなり不満。

私はキャラが死ぬことに抵抗は覚えないタチなのですが、今まで時間かけて育てて来たのだから、もうちょっと上手く処理して欲しかったというのが正直な所です。
文秀個人の問題に関しては強引にケリを付けた感じですが、山道との絡みはあってないようなもので終わってるし、阿志泰との決着も納得いかないし、他のキャラは……殺せばいいってもんじゃないだろ、をい。
つーか、16巻で死んだ元述ウォンスルの扱いからして無茶苦茶でしたがね。思いっきり引っ張っといて、あのオチはひどい。

初期の頃のオムニバス話が面白かっただけに、残念な結末となりました。
まー、十巻辺りから惰性で読んでたので、こんなもんかなぁ……とは思うけど。

突発街道まっしぐら ~つれづれ号外~

2007-11-13 21:27:58 | つれづれ号外
さて、探し物が見つからねぇ、ってことで小休止。
そういえば、号外なんてのを始めた割に書いてねぇなぁ、と言うことで第弐回です。

雑誌名:LaLa DX 2007年11月号(その2)
出版社:白泉社

前回に引き続き、LaLaDXネタです。
最近の連載ものの一押しは、

「ヒメギミの作り方 -HOW TO MAKE A PRINCESS-」(著者:和泉明日香)

であります。
5月号から始まったので今回で4話目。

『母子家庭だったまりあは母親を亡くして現在ひとり。
それでも明るく前向きに、笑顔を忘れず生活していたところへユリ・カークライトとルーファス・ケリーと言う人物が。
実はまりあは北欧の一国の王の落とし胤で、国へ連れ帰るために訪れた執事だった。
……のだが、執事ふたりはお姫さま教育と称してまりあの側に……。』

なーんて感じで始まった読み切り連載ですが……ベッタベタの疑似家族ものです(笑)

男ふたりが「執事」というのが今風と言えば今風……(か?(笑))

ストーリーの基本は、お姫さまとして猫っかわいがりをする執事ふたりと家族になりたいまりあとの距離をいろんなイベントを通して近づけていく、と言うのがコンセプトでしょう。
王道と言えば王道。

でも、王道だろうと何だろうと、まりあがかわいいので許す(爆)
つーか、昔からそうだったけど、まりあのような感情型元気系ヒロインというのは私のツボのひとつだったりするのが最大の要因だけど。
読んでで、「がんばれよ~」と応援したくなるキャラってのはいいね。
(誰だ、そこで「おっさんやん……」って突っ込んでるヤツは(笑))

お目見え ~つれづれ号外~

2007-10-31 22:00:19 | つれづれ号外
さて、いいねぇ(宇宙人風)と言いつつやってないのでやってみよう、と言うことで、「回数カウントは出来ないけど、スポット的に放り込んでみよう記事」、略して「つれづれ号外」です。
(略してねぇ! と言うツッコミはなしの方向で(笑))

と言うわけで、いまいち勝手がわからないながら、とりあえずやってみる第壱回は、

雑誌名:LaLa DX 2007年11月号(その1)
出版社:白泉社

であります。

月刊の本誌「LaLa」の増刊で、隔月に出ている雑誌です。
いまのところ、私が買っている雑誌はこれっきり。

でも、さすがに全部やるわけにはいかないので、けっこう気に入った話とかをピックアップして感想をば。
ちなみに、「その1」ですので、当然「その2」があります。
今回の「その1」は、私がこのLaLa DXを買う最大の理由でもある新人さんや、デビューして日の浅いマンガ家さんが描いている短編から。

「蝶とピストル」(著者:街田シカク)
新人さんではなく、何回かLaLa DXでは見覚えのあるマンガ家さん。

物語は、12歳の啓と言う少年が主人公。
『病気を抱え、入院生活の長い妹、羽菜を中心に回る家族と生活にやりきれない思いを抱えていた啓は、あるとき友人がピストルを見つけたと啓に見せる。
「いちばん楽しい使い方をしよう」と友人と約束をした啓は、羽菜のせいで顧みられない境遇に悩み、疲れ、ついに……。』

タイトルどおり、「蝶」と「ピストル」をうまく使って書いてる。
絵はやや粗めだけど、どちらかと言うと、ふんわりとした感じのする絵柄がいい雰囲気。
しかし、この話のキモはやはり啓の友人のまさるくんでせう。

ピストルを見つけたのもこいつなら、啓に助言したり、きっかけをぶっ飛んだ方法で与えたりと、こいつがいなけりゃ話は進まねぇ(笑)
まぁ、啓くんはいい子だし、羽菜ちゃんもかわいいけどね(爆)

「手をつなぐ」(著者:香椎美船)
なんか、フレッシュデビュー賞なるものを取って載っていた話なので、新人さん。
これも少年が主人公だけど、高校生。

『冴木律は、少年時代のトラウマから常に相手との距離を考えながら接していた。
そんな律に昔、ある出来事をきっかけに好意が芽生え、告白してきた女のコがいた。けれど、ちょうどトラウマになる出来事の後だったことから、意地悪で5年間、気持ちがかわらなければ証拠として認めてあげる、と言ってしまう。
その女のコ、水沢はずっとその約束を守っていた。

接することなく、ただ見つめられる視線を感じるだけの距離感は、あらゆる相手との距離感を無視してしまう携帯を捨てようとしたところを止められたことで、少しずつ変わっていく。』

このところ、デビューとか言いながらも、絵のうまいひととか、かわいらしい絵を描くひとが増えたものの、このひとは……精進しようね……。

でも、絵はどうあれ、お話は雰囲気とラストの余韻がとても心地いいセンシティブな物語で、「その斜めからの顔、おかしいぞ!」とツッコミが入ったくらいでは損なわれることがないくらい。
まー、端的に言えばボーイミーツガール的なお話だけど、主人公の律とヒロインの水沢のキャラがしっかりしていてよい。

ややラストに至るところでクラスメイトあたりの言葉が薄っぺらな感じがするけれど、ストーリー上で気になると言えばそれくらいだし、総じていいお話……と言うか、かなり好み(笑)

あとは……「金魚奏」で人気が出たふじつか雪の「天然キティハニー」や、可歌まとの「ひみつの姫君 うわさの王子」あたりが次点かな、読み切りの短編だと。
概ね、11月号のLaLa DXは、読み切り短編のレベルは高し。

と言うわけで、初号外はこれくらいで。
では、その2は連載ものを予定してますので、お楽しみに(^_^)