「旭川のアニマルハンター。」
我ら夫婦間で語り継がれているエピソードがあります。
我ら夫婦は院長が乗り物に弱いことと、奥さんが極度に飛行機恐怖症なのとで
海外旅行はナシという合意がなされていました。
だから新婚旅行は海外でなく北海道。
北海道も飛行機には乗りますが、せいぜい1時間だし帰りはカシオペア(寝台特急)
にしたので、なんとか頑張れたわけです。
その北海道旅行での話。
院長夫妻は当時から話題になっていた旭川のアサヒヤマ動物公園に行くことにしました。
アザラシが透明の管を通ったり、ペンギンをドーム状の窓の下から覗き上げるかたちで
見れたり、ディスプレイの仕方が斬新で確かにとても面白かったです。
しかし院長がもっとも心をガッチリと奪われてしまったのは「虎」でした。
トラは広めの庭みたいな柵の中で飼われていて、時々ノッシノッシと柵の傍まで寄ってきて
ドカンとそこに座ったりしてくれました。
1メートルくらいの至近距離にいるトラに院長は大変興奮して、当時のチープな画素数の
携帯のカメラでそのトラを激写しました。
しかしトラはあっちを向いたり、いちいち動いたりしてなかなかいい写真が撮れませんでした。
院長はトラが起き上がって歩くたんびにそれを追いかけてシャッターチャンスを狙いました。
そもそもアサヒヤマ動物園ではトラエリアはあまり人気がないのか、院長夫妻の
他には女子学生風の二人がいただけでした。
その女子学生の1人は立派なカメラを三脚で固定し、撮影をし続けており
もう一人はしきりにメモを取っていました。
14:07 マーキング
14:12 水を飲む とか細かく書いていました。
趣味でやっていることではなさそうだったので、たぶん動物園から雇われている
飼育観察員のバイトみたいな感じだと思いました。
そんなんで、トラの柵の前にはその学生二人と院長夫妻だけ。
院長が奥さんをほっぽって、満面の笑みでトラを追っかけている間に奥さんは
二人の学生がこんな会話をしているのを聞いたそうです。
「あの人さぁ、トラおじさん2(ツー)だよね~」
「え、誰?」
「あの青ジャージ。」
「あぁ、そうだね。トラおじさんだね。トラおじさん2だねぇ」 と。
青ジャージ・・・
私のことかな?
その学生がトラの生態記録を付けている時、以前にも院長のように嬉々として
トラを延々と追っかけ回していた人がいたのでしょう。
それを彼女らは若干小バカにしたニュアンスを込め、「トラおじさん」と命名したと思われます。
その2代目が院長だったと。
2人の学生は奥さんを院長の連れだとは思っていなかったらしく、奥さんの真横で
その会話をしていたらしいのです。
たまらないのは奥さんの方です。
旦那を「トラおじさん」と呼ばれ、恥ずかしいやらオカシイやらで、そこに居づらくなりました。
そっとその場を離れようとしたときに院長が大声で手を振りながら
「オーーイ!!スゲーいい写真が撮ーれたよーー!!」と走り寄ってきたのです。
女子学生は「ゲッ、この人トラおじさんの彼女?やばい、トラおじさんって言ったの聞かれたかな」
という気まずそうな顔をしていたのがわかって、それを見た奥さんも気まずくなり
即刻その場を離れたかったそうです。
でも院長はそんなこと知らないから撮った画像をその場で奥さんに見せてました。
「ほら、これなんか前足超ふてー」とか「こっれが一番至近距離!」とか言いながら。
奥さんは「ちょっと向こうに行こうよ」とも言いづらく、黙って院長の腕をひっぱって
その場を立ち去るよう院長を誘導しました。
「何、何!?まだトラ撮るよ~」という院長を無理やり引っ張って。
で、離れたとこで事の顛末を聞いた院長はしばらくおかしくておかしくてずっと笑ってました。
「そりゃあ居づらいよなぁ~」なんて言いながら笑いっぱなし。
以来、院長の奇行をどこかで誰かが噂してるかもしれない、という空想をするときに
このトラおじさんエピソードが引き合いに出されます。
院長がゴルフ練習場のショートコースを一人で回るのはよく知れたことですが、
「大丈夫ぅ~?練習場のお姉さんに「ショートコースおじさん2」とか言われてない?」
と言っては笑います。
アサヒヤマ動物公園のトラおじさん、もう「5」くらいまでいってるでしょうか・・
我ら夫婦は院長が乗り物に弱いことと、奥さんが極度に飛行機恐怖症なのとで
海外旅行はナシという合意がなされていました。
だから新婚旅行は海外でなく北海道。
北海道も飛行機には乗りますが、せいぜい1時間だし帰りはカシオペア(寝台特急)
にしたので、なんとか頑張れたわけです。
その北海道旅行での話。
院長夫妻は当時から話題になっていた旭川のアサヒヤマ動物公園に行くことにしました。
アザラシが透明の管を通ったり、ペンギンをドーム状の窓の下から覗き上げるかたちで
見れたり、ディスプレイの仕方が斬新で確かにとても面白かったです。
しかし院長がもっとも心をガッチリと奪われてしまったのは「虎」でした。
トラは広めの庭みたいな柵の中で飼われていて、時々ノッシノッシと柵の傍まで寄ってきて
ドカンとそこに座ったりしてくれました。
1メートルくらいの至近距離にいるトラに院長は大変興奮して、当時のチープな画素数の
携帯のカメラでそのトラを激写しました。
しかしトラはあっちを向いたり、いちいち動いたりしてなかなかいい写真が撮れませんでした。
院長はトラが起き上がって歩くたんびにそれを追いかけてシャッターチャンスを狙いました。
そもそもアサヒヤマ動物園ではトラエリアはあまり人気がないのか、院長夫妻の
他には女子学生風の二人がいただけでした。
その女子学生の1人は立派なカメラを三脚で固定し、撮影をし続けており
もう一人はしきりにメモを取っていました。
14:07 マーキング
14:12 水を飲む とか細かく書いていました。
趣味でやっていることではなさそうだったので、たぶん動物園から雇われている
飼育観察員のバイトみたいな感じだと思いました。
そんなんで、トラの柵の前にはその学生二人と院長夫妻だけ。
院長が奥さんをほっぽって、満面の笑みでトラを追っかけている間に奥さんは
二人の学生がこんな会話をしているのを聞いたそうです。
「あの人さぁ、トラおじさん2(ツー)だよね~」
「え、誰?」
「あの青ジャージ。」
「あぁ、そうだね。トラおじさんだね。トラおじさん2だねぇ」 と。
青ジャージ・・・
私のことかな?
その学生がトラの生態記録を付けている時、以前にも院長のように嬉々として
トラを延々と追っかけ回していた人がいたのでしょう。
それを彼女らは若干小バカにしたニュアンスを込め、「トラおじさん」と命名したと思われます。
その2代目が院長だったと。
2人の学生は奥さんを院長の連れだとは思っていなかったらしく、奥さんの真横で
その会話をしていたらしいのです。
たまらないのは奥さんの方です。
旦那を「トラおじさん」と呼ばれ、恥ずかしいやらオカシイやらで、そこに居づらくなりました。
そっとその場を離れようとしたときに院長が大声で手を振りながら
「オーーイ!!スゲーいい写真が撮ーれたよーー!!」と走り寄ってきたのです。
女子学生は「ゲッ、この人トラおじさんの彼女?やばい、トラおじさんって言ったの聞かれたかな」
という気まずそうな顔をしていたのがわかって、それを見た奥さんも気まずくなり
即刻その場を離れたかったそうです。
でも院長はそんなこと知らないから撮った画像をその場で奥さんに見せてました。
「ほら、これなんか前足超ふてー」とか「こっれが一番至近距離!」とか言いながら。
奥さんは「ちょっと向こうに行こうよ」とも言いづらく、黙って院長の腕をひっぱって
その場を立ち去るよう院長を誘導しました。
「何、何!?まだトラ撮るよ~」という院長を無理やり引っ張って。
で、離れたとこで事の顛末を聞いた院長はしばらくおかしくておかしくてずっと笑ってました。
「そりゃあ居づらいよなぁ~」なんて言いながら笑いっぱなし。
以来、院長の奇行をどこかで誰かが噂してるかもしれない、という空想をするときに
このトラおじさんエピソードが引き合いに出されます。
院長がゴルフ練習場のショートコースを一人で回るのはよく知れたことですが、
「大丈夫ぅ~?練習場のお姉さんに「ショートコースおじさん2」とか言われてない?」
と言っては笑います。
アサヒヤマ動物公園のトラおじさん、もう「5」くらいまでいってるでしょうか・・