清純blog

本門佛立宗 常住寺住職・高野清純のブログ

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果報もの。

2016年05月03日 | 学び ・ すすめ

ご妙判

餓鬼は恒河を火とみる。人は水と見る。天人は甘露と見る。水は一つなれど、果報に随って別々なり。


いのちは六道を輪廻する定めらしいですが、功徳を積んで行けば、果報を得ると教わります。「おまえは果報者だなぁ。」などと申します。六道は下から順に、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上。以上の6つの世界です。功徳をつめばよい方に進み、マイナスの縁をつくれば、苦しい方に進んでしまうと云います。よくないご縁が表れるときなどには、「因果なことだ。」とか、「果報がないっていのは、こういうコトをいうのだなぁ。」とか、申します。

人は水がなければ生きていけません。いわば、いのちの泉です。そのありがたい水が、餓鬼道に落ちたら自分の身体を焼く炎になっておそいかかり、天上界という苦しみがない世界にいけば、不老長寿の甘露になって潤いをもたらすと云うのです。知らず知らずのうちに自分に身についたご縁によって、過去の業によって、違いがでてくる。ですから、善根功徳を積むようにと教わります。功徳をつむと果報が身につく。いわゆる「果報者」になるようです。一生を終えて次にどんな道のりが待っているか、いや、そのまえに、六道は人の心の中にもあると説かれています。いまをよりよく生きようとする。だから、いつくしむという「ご縁」を発信して行きたいと思います。


 

大辞林 第三版の解説
かほう【果報】( 名 ・形動 )
①運のよいこと。また,幸せなさま。 
②〘仏〙 前世のおこないによって生じる報い。 ↔ 業(ごう)


 

大辞林 第三版の解説
くどく【功徳】〘仏〙
① よい果報を得られるような善行。普通,供養(くよう)・布施(ふせ)の類をいう。 「 -を施す」
② 以前によいことをしたために,実現したよい報い。神仏が与えるよい報い。