「たまおくん、全員、助かるの?」
ネネが驚いたように、
たまおの顔を見る。
「確実ではないだすが、
僕の考えはネネちゃんの推理
とはちょと違うんだすよ。
それより、
みんなが忘れていることをすべて話すだすよ」
ネネはたまおに言われたので、
キミカたちが忘れている、
もとめが消えてからの出来事
を自分が覚えている範囲でみんなに話したのだった。
その上で、
もとめの父が信じたカミサン伝説の効果で、
今回のような不思議な出来事が起きたのだ
と自分の考えを話した後、
結局、
このまま
実際に死んでいたもとめの姉、永久、賢明
を屋敷の外に出せば、
もとめ、ひさめ、サヤの命と引き換えに生き返って、
すべてが終わる
というネネなりの推理を披露したのだった。
ネネが一応の話しを終えると、
キミカがみはるの口を押さえている左手とは
反対の右手を挙げ、
「もし、
このまま、永久くんたち
を屋敷に放置したままにしたらどうなるの?」
と
ネネに質問したのだった。
すると、
「その可能性はないわよ。
だって、
あたしたちがこのままここから逃げても、
警察が屋敷の外に運びだすでしょ。
それに、
警察にあたしが話しをしても、
信じるはずもないし、
何の解決策にもならないから。
もし、
たまおくんの言うとおり、
全員助けるとするなら、
あたしたちの手でやるしかない
と思うわ」
と
ネネは答えたのだった。
(続く)