『となり町戦争』 三崎亜記

2009年08月01日 23時21分56秒 | 読書
降るならしっかり降れと言ったら、最近になって降りすぎです。

ごきげんよう!大橋暁です!
地球に優しいブログへ!






最近読んだ本で、「となり町戦争」という小説があります。

ある日、突然にとなり町との戦争が始まった。だが、銃声も聞こえず、目に見える流血もなく、人々は平穏な日常を送っていた。それでも、町の広報誌に発表される戦死者数は静かに増え続ける。そんな戦争に現実感を抱けずにいた「僕」に、町役場から一通の任命書が届いた……。


戦争に実感を持てないまま戦争に参加する主人公
戦争という事業を遂行する公務員

二人のヒューマンストーリー的な展開で話は進んでいきますが、これ以上は紹介するのはやめにしましょう。気になる方はぜひ読んでください。
もやもやするかもしれませんけどね。




最近、病んでるとかいうわけじゃないんだけど、ずっとテンションが上がらない日々が続いております。
理由はずっとわかりません。
それらしい理由はいくつか出てくるんだけど、ふとテンションが下がってしまったあの日(かれこれ2ヶ月くらい前)からずっと上がってこない。

この本を読んで少しわかった気がします。

戦争を事業として行う公務員。


もし、自分の業務が「となり街と戦争に係ること」(おまえは県の職員だろっていう突っ込みは抜きでお願いします)だったなら、おれはおれで淡々と戦争という事業を行うんだろう。どんな業務であれ、確実に遂行していくことが求められる公務員。戦争で自分の親族、友人が殺されようと、感情抜きに業務を遂行していくことが求められる。そのひとの気持は考えず、全体のことを考えて公共の福祉という観点から仕事をする。

今の自分の仕事で、自分の意志とは違うように進んでいくことがある。今は変化のある仕事になってきて、自分の気持を幾分反映できる仕事になってきているけど、でも国を動かすことは結局できないんだなぁってつくづく思ってしまった。
自分は愛知から国を変えるっていう意気込みでこの仕事を選んだけど、今の県にはそんな力はない。一公務員には何ともならない壁がある。そんなことを感じた。

だから、仕事に気持ちが入らないんじゃないかって。

そんなことを考えながら、本読んだ後の余韻を楽しんでいた最近の夜でした。


それでは!