雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

人生のイメージ(1) 直線的な人生と円環的な人生イメージ

2016-08-22 14:09:03 | つれづれに……

二つの人生のイメージ(1)

 信濃毎日新聞2014.8.12の論考2014「帰っていく場所を求めて」の中で、千葉大教授・広井良典氏が次のようなことを述べている。解りやすい記事なので紹介します。 

人生イメージを二つに分けるとすれば、「直線型」と「円環型」に分けられる。

 『直線的な人生イメージとは、
人生をすべて「上昇、進歩、成長」といった意味合いでとらえるもので、
それ自体は意味あることだが、
これだけでは「老い」や「死」がどうしてもネガティブな存在になってしまう。
 これに対し、円環的な人生イメージとは、
生まれてから幼少期、若年期、壮年期を経て、
大きく弧を描いて元の場所に戻るような人生理解をいう。』 (太字・引用部分)

生まれた時から、
競争社会で育ち、
学業成績、学校、就職と続き、
社会に出てからは、
「上昇、進歩、成長」とかなりハードな上り階段を登りつづけなければならない。

 上昇気流に乗った「成長」は、
やがて、成長を停止し「衰退の道」を歩まなければならない。
日本が輝いていた時期、
1960年~1970年、いわゆる高度経済成長期である。

 人も物も生活環境もハイスピードで変化していった。
高速で走る日本丸に乗り遅れないようにするには、
ひたすら走り続けなければならなかった。
上昇気流に乗り、進歩し、成長することが美徳だった。

 「勝者」と「敗者」という対立する図式も競争に拍車をかける。
成長の先には誰もが望む「幸せの楽園」があるはずだった。
しかし、成長の果てに現れたものは、
疲労と虚飾に満ちた社会だった。

                                   (つづく)
(2014のブログを加筆訂正し、二回に分けて再褐します)

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2 コメント

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豊かな人生(坂本さま) (雨あがりのペイブメント)
2016-08-24 16:12:34
 若いうちにたくさんの本を読みましょう。
本の中には「たくさんの人生」が詰まっています」
少しの時間でも、読書は積み重ねです。
「人生のイメージ(2)」では、ハツカネズミのような人生と、マンボウのような人生を対比して表現しました。
読んでいただけれは幸いです。
返信する
コメントありがとうございました☆ (ひかり塾 坂本です)
2016-08-23 22:23:13
読書の方、これからも頑張ります(^^)/

直線的でなく、円環的に、私も同感です。
成長も螺旋のように、と思っております。
返信する

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