表現の自由2 (メディアの在り方)
憶測が飛び交い、ワイドショーは息を吹き返し、視聴率競争に勝ち抜くために、
あの手この手でゲストを確保し、専属契約を結ぶ。
泥沼のような報道合戦に、他局に負けない特色を出そうと、焦っている制作側の姿が推測できる。
オーバーヒート気味の報道合戦は、事件とは全く関係のない当事者のプライベートまで暴き立ててしまう。
家族や親族にまでカメラは迫っていく。
「表現の自由」「知る権利」に名を借りた暴挙である。。
ISIL関連の事件は、身代金要求→人質交換→見せしめのための人質殺害→報復措置としての死刑執行。
「テロに屈する」事は許されないが、そのために尊い命が失われてしまったことに、
私たちは、忸怩(じくじ)たる思いで、果たしてこれで良かったのかと唇をかみしめる。
もっと違った解決の糸口はなかったのかと、
人間性のかけらも持っていないISILの残虐行為に、今更ながら唖然とし、怒りを覚えるのである。
(昨日の風 今日の風№19)