酒の三幸

閉店後もこれまで温かく支えてくださったお客様と繋がる場所として、ブログを継続させて頂きます。その後の生活やワイン情報等。

第3回三幸ワイン会のご報告パートⅠ☆

2012-05-23 11:04:39 | ワイン

皆さん、こんにちは

先週の水曜日16日午後7時より、当店2階自宅キッチンにて3回目のワイン会を開催いたしました。

今回のテーマは、イタリアワイン赤・白とアオジさんのピザのコラボです。

第1回、2回ともにイタリアワインを扱いませんでしたので、今回はイタリアに集中してセレクトさせて頂き、懇親会で頂くお料理を考えているときに当店並びのピザ屋さんアオジさんとのコラボを思いつきました。

まず、当日はピザもお出しするので懇親会の時間を長くとりたく、前半の説明及びテイスティングタイムはほどほどにさせて頂きました。

まずはいつも通りザックリとレクチャーを・・・。

 

イタリアワインの魅力はなんといっとも多種多様であること!すべての州(20州)でワインが造られており、しかもブドウ品種も300種類ほどあるといわれています。

もともとイタリアは地産地消型のワインライフだったため競争原理がはたらくことなく、近代化が遅れてしまいました。量から質の時代へと変化したのは1970年以降となります。

出席者の皆さんへは、イタリア二大銘醸地である、ピエモンテ、トスカーナでの近代化への新しい取り組みを例に出しながらご説明させて頂きました。

具体的には、ピエモンテを代表する、またイタリアの王様と呼ばれるバローロの造りにおいて、古典派(大古樽使用)のエレガントスタイルと新派(バローロボーイズと呼ばれる若手造り手、小新樽使用)の厚みのあるしっかりとしたスタイルの違い。また、トスカーナでは、大量生産により品質の低下や国際市場のニーズに反した軽い味わいのキャンティの見直しや、規制にとらわれない自由なワインづくりの動きとして、フランス品種による可能性の追求、フランス品種に少しイタリアテイスト、イタリア品種に少しフランステイストなどの例をあげ、地酒クラス(IGT)でありながら、伝統ワインを圧倒する味わいのワインを造りだし、これらは総称してスーパートスカーナと呼ばれている・・・etc.

 

使用した資料です。地図で所在を確認しながら説明させて頂きました。

いつも思いますが、皆さん真剣に聞いてくださっているのですよね~

 

次にテイスティングに いつも通りブラインドで!今回は品種当てではなく、四つのテーマを決め、各々のテーマがどのワインに相当するかを考えながら皆さんに試飲して頂きました。そのテーマとは

A.親しみやすいポピュラーなイタリアワイン赤、白

B.二大銘醸地トスカーナDOCG赤、ピエモントテDOCG白 (DOCGとはイタリア格付け最上位を意味します。)

C.イタリア南部もグレイト!土着品種の赤、白

D.ボルドー対決!ボルゲリDOC赤(スーパートスカーナの流れ)

 

うーん、この味わいは何と表現したらいいんだろう?

今回の出席者の皆さんは過去2回のワイン会のいずれかあるいは両方とも出席された方々で、ずいぶん分析力がアップし、皆さん全員上記の4つのテーマ全門正解でした

使用ワインは、じゃーん

左より

①<アブルッツォ>ファルネーゼ・トレッビアーノ・ダブルッツォ 2010 ¥1,260

 柑橘系果実、白い花の香、雑味のないクリーンでフレッシュな酸味の清々しい味わい。トレッビアーノ は、イタリアでも大変ポピュラーな白品種で幅広く使用されています。 テーマA

②<シチリア>ザブ・グリッロ 2011 ¥1,180

 花や熟した柑橘系果実、ハーブの香、口にふくむとほのかな甘味を感じ若干バナナの風味を思わせる。①にくらべ果実味はふくよかだが、海岸に流れ着いた海藻などのミネラルを思わせる香も感じ(出席者のコトバをお借りすると)、フレッシュで爽快な味わい。海藻、バナナなどのトータル的な風味はエキゾチックなニアンスとも表現されます。一般的な香にもうひとひねりした付加的なニアンス、これが土着品種(このワインはグリッロ)に感じる要素ともいえます。 テーマC

③<ピエモンテ>アジェンダ・ガヴィ・デ・ガヴィ・ブリク・サッシ 2009 ¥1,850

 樹齢40年のコルテーゼ使用。花、柑橘系果実の香。①、②に比べ繊細なニアンス。ほのかな果実の甘味と酸味のバランス良く、なめらかで丸い口当たりの品性を感じる味わいです。気泡がみられ、これはフレッシュなワインに見られる現象です。アフターのすっきりとしたミネラル感が味わいを引き締めています。 テーマB

④<アブルッツォ>モンテプルチャーノ・ダブルッツォ 2010 ¥1,260

  煮詰めたジャム、バルサミコ、野性的ベリーフルーツの香、香から想像するよりも果実味、タンニンともに柔らかく、ほのかな甘味もあり、丸い口当たりの親しみやすい味わいです。 モンテプルrチャーノはサンジョベーゼとともにイタリアを代表する品種のひとつで安価な価格帯のものから高価なものまで幅広く使用されています。サンジョベーゼに比べ果実の凝縮感があり、甘味と酸味のバランスも良く安いものでも適度なボリューム感が得られます。テーマA

⑤<トスカーナ>ファットリア・レ・フォンティ・キャンティ・クラシコ 2009 ¥1,980

 赤いベリー、花の香にキャンティ特有のナッツ、アーモンドの香、豊かなボディの中にエレガントさ、繊細さが感じられ、アフターに残る細やかなタンニンもアクセントになり心地よい。赤4種類の中でこれだけが色合いが赤みを帯びた透明感のあるガーネット色、若干の熟成とスムーズな飲み口から気品も感じられ、皆さん声をそろえて「美味しい!!!」と言ってくれました 使用品種は皆さんご存知だと思いますが、サンジョベーゼ100%です。 テーマB

⑥<バジリカータ>アリアーニコ・デル・ヴルトゥーレ・ピポリ 2008 ¥1,480

 熟した赤いベリーやチェリー、スパイス、ヴァニラの香、しっかりとした骨格を持ち、濃厚な果実味と熟したタンニンが調和し、パワフルだがジャミーで甘酸っぱくチャーミングな印象!南イタリアに位置するバジリカータ州、皆さん聞いたことありますか?最近シチリア、プーリアはじめ南イタリアのあちらこちらの州のワインが出回るようになりました。アリアーニコも最近赤では人気品種のひとつです。 テーマC

最後はやはりこれ、フランス・ボルドーを意識して造られたアイテムです。

⑦<トスカーナ>サン・コロンバーノ・ボルゲリ 2009 ¥3,150

 カベルネ・ソーヴィニイン、メルロー、プティヴェルドー、シラーのボルドーブレンド。トスカーナの伝統的スタイルとは全く異なる味わい。甘、酸、渋の三味一体となった目の詰まった凝縮した果実味、4品種の絶妙なブレンド感が魅力。出来の良い年のみ瓶詰めされるアイテムです。 テーマD 

 さて、このあと懇親会に入るわけですが、お料理も並びましたよ~ 今回のワイン会が一番のご馳走かなぁ

懇親会のご報告は次のブログでさせて頂きます! お楽しみに~