皆様、今年も残すところあとわずかですが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
私は、相変わらず元気です。9月以降、お陰様で昨年以上に仕事が忙しく、また日本ワイン検定1級二次試験対策にワインと向き合う苦しくも楽しい?日々が続き、なかなかブログ更新ができませんでした。
試験は、見事に撃沈(笑) 来年またチャレンジしまーす
さて、今年最後のワイン会の模様をご報告させて頂きます。
今回は、いつもお世話になっているプリモ・ピアットさんの6周年のお祝い兼ねて、日本ワインをご紹介しながら、シェフの八幡潤さんにも同席頂き、いつもとスタイルを変えて気軽に皆様にワインとお料理を楽しんで頂けるように企画いたしました。
お料理も、皆様各自で取って頂く形式で。
メニューも盛りだくさん
ブロッコリーとパプリカのマリネ、サーモンとトマトのカルパッチョ、洋ナシと生ハム
サワラと柿のエスカベッシュ(南蛮漬け)、フルーツトマトのブルスケッタ、イワシのコンフィ
お皿①右下:サバの味噌煮パイ、お皿②左下:カキと野菜のフリッタータ、マンガリッツァポーク(下に半熟卵)
まだ、後半もお料理出てきますが、前半ワインはこれらのお料理と一緒に楽しみました
今回のワインリストです。ご紹介したワインがたくさんあり迷いに迷って8アイテムと欲張りましたー
珍しい産地、品種、生産者の経歴に興味が湧いたものなど様々なラインナップです。
今回のチーズは、以下の3アイテム。
左から長野の味噌チーズ、フランス・ブリー・トリュフ、スイスのテット・ド・モワンヌ(花びら削り)
さて、乾杯です!今回は珍しい赤のスパークリングワインで、
ピアットさん、6周年おめでとうございま~す 皆様も残りわずかな今年を穏やかに過ごされ良い年を迎えられますように。。。
かんぱ~い
①<滋賀>浅柄野スパークリングワイン・琵琶湖ワイナリー
自社農園マスカット・ベーリーA100%使用。アフターのキリッとしたドライ感がとても印象的でした。
マスカット・べーリーAの独特の香りは砂糖を煮詰めたときに生まれる成分と同じだそうで、味噌、醤油で味付けした料理に相性がいいそうです。ドライ感が強いのでサッパリしたお料理にも合いますし、サバの味噌煮パイや味噌チーズにグーツ
参加者さんから、八幡さんへお祝いのプレゼント、可愛いミニ観葉植物
続いて、日本ワインの最大大手生産者、北海道ワインが造る ②<北海道>おたる醸造ミュラー&ミュスカ2017、
北海道は緯度もドイツに近しいことから、ドイツ品種使用のワインが多いのですが、中でも個人的に好きなのがミュラートゥルガウ、北海道で代表的なドイツ品種ケルナーに比べ、花、柑橘系果実、蜜、青リンゴ、マスカット等感じ取れる香りの要素が多く魅力的マスカット系品種ミュスカとのブレンド感もほどよく、フレッシュな果実感とミネラル感で活き活きとした清涼感のある味わいが、フレッシュな素材を生かしたお料理にピッタリ!パプリカのマリネ、生ハムと洋ナシ、カルパッチョ等に相性良かったですよ~
続々ワインが登場です
父と三人の息子達でタッグ組んで、特に白は甲州種に特化して世界に通用するワインを目指す勝沼醸造が造る③<山梨>アルガブランカ・クラレーザ2017、一般的に色合い、風味ともに淡い甲州種ながら、こちらは色付きも淡いながらグリーンイエローの色調、上品な果実香と澱と接触させるシュール・リー製法によりふくらみのある風味がバランス良く、グレードの高さを感じました。コンセプトも和食に合うスタイルということで、白ワインでありながら①の赤スパークと同様、味噌、醤油を使用したお料理にもマリアージュ 甲州種は鉄分の含有量が少ないので、魚と合わせても生臭さがアップすることなくとても相性のよいのも特徴です。
次は珍しい黒ブドウを使用した白ワイン、
奥尻ワイナリーが造る④<北海道>奥尻メルロー白2016、メルローの赤ワインから色素を抜いたような感じ、口に含んだときのふくらみ、まろやかな触感が白にも同じように感じられました。香りはちょっと複雑、裏ラベルのコメントには「ドライフラワー、小豆、キャンディーのような香り」とありましたが、干した草のような植物のニュアンス、小豆はなんとなくわかる気がします。植物性たんぱく質に通じるような香り?そしてしっかり感じたのは潮のミネラルです。やはり生産地が海に囲まれた島ならではの味わい、潮風の恩恵を受けたミネラル豊かなワインでした。マンガリッツアァポークのほどよい塩加減と半熟卵のマイルド感との相性が絶妙で印象的でした 幅広いお料理に使用できる白ワインだと思います。
さて、ここでお料理追加です
ボスカイオーラ(鶏モモ肉とキノコのきこり風煮込み)、タコライス
赤ワインの登場です
⑤<長野>パッサージュ・ルージュ2013、楠ワインナリー、当主・楠茂幸氏は20年のサラリーマン生活後、オーストラリアでぶどう栽培とワイン造りを学び、故郷でワイナリーを開設した異色の経歴の持ち主。彼の目指すワインは環境にやさしいブドウ栽培と上質でエレガントなスタイルのワイン。以前ルミエールワインをご紹介したワイン会でカベルネ・フランの反響が良かったので、今回もカベルネ・フランの特性が感じられるワインということで、このアイテムをセレクト。カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランのブレンドワインですが、カベルネ・フランの華やかな香りと綺麗な酸が生かされた優しい味わいのワインでした。
お料理は、何にでも合わせやすかったと思います。私は、ワインだけでこの綺麗な味わいに浸っている時間の方が長かったですね~
エチケットも素敵ですよね、着物の柄を思わせるような和のイメージで
次は、⑥<山梨>シャトーホンジョー・甲斐ノワール樽熟成2017、まだ甘口のジューシーな国産ワインが主流だった時代に、私が初めて国産でワインらしい辛口スタイルに出会った!と感動した品種でもあります。
甲斐ノワールはブラッククイーンとカベルネ・ソーヴィニヨンの交配種。果皮に含まれる色素が多く濃厚で、渋味と酸味が豊か、キノコ、土を思わせる独特の風味もまた魅力です。こちらのアイテムは、樽香が強過ぎず果実味とのバランスが良く飲み心地が良いです
写真左が⑤パッサージュ・ルージュ、右が⑥甲斐ノワール
お料理は、キノコを使ったボスカイオーラやトリュフをサンドしたブリーチーズにも相性バッチリ
皆さんもほどよい酔い加減で、楽しそうです
最後のワインは、シェフの八幡さんが修行時代に先輩からカベルネ・ソーヴィニヨンの味わいを徹底的に追及させられたとの経験から、思い入れのある品種ということで、カベルネをセレクトいたしました。
⑦<鳥取>北条ワイン・砂丘・赤2014、日本ならではの土壌を感じる香りや熟した果実の香り、奥にスパイスや樽由来の香ばしい香りが心地よく、味わいは、果実味、酸味、渋味のバランスがよく、カベルネらしい骨格をしっかりと感じ取れ、余韻も深い、今回の赤3アイテムの中で一番重厚感のある味わいです。写真(右がカベルネ、左が甲斐ノワール)のように色付きも黒味を帯びた濃い赤茶色ですよね、エキゾチックなムードも感じ取れ、タコライスの東洋的なスパイシー感にもフィットワインをメインにしておつまみをチーズにしてもグーッ スイスのテット・ド・モワンヌのミルクの旨味がしっかりとして少し塩味が強めのチーズにはとてもマリアージュします。ワインの豊かな果実味にチーズの塩味が重なるとワインが甘く感じられます。もちろん同様のマリアージュ感は、甲斐ノワールにも感じられます。
シメは、様々な果物をミックスしたマチェドニアを甘口の白ワイン<滋賀>レッドミルレンニューム2017(①と同じ琵琶湖ワイナリー)と一緒に頂きました
レッド・ミルレンニュームは、「日本ワインの父」と称される川上善兵衛氏が改良した品種で、現在では国内で2社しか醸造していない希少アイテムです。芳香性豊かな品種ゲヴェルツトラミネールをもう少し控えめにした風味、ライチや花を思わせる上品な果実香、甘味もほどよい酸味とバランスよく、爽やかさを伴います。フルーツミックス風味とシロップとワインが自然に馴染んで、とても美味しく頂きました
今回のワインのライナップです
美味しく楽しい時間はあっという間ですね、今回はワインの数も多くご案内にバタバタで進行がスムーズでなかった点も多かったと思いますが、皆様のご協力のもと新しいスタイルでの会にもチャレンジできましたし、私自身、昨年から日本ワイン検定にチャレンジしたことがきっかけで、この会を通して更に多くの素晴らしい日本ワインに触れることができました。
毎回、新しい感動に触れることがとても刺激的で楽しませて頂いていることに、参加者の皆様、シェフの八幡さんに心から感謝申し上げます。
ほんとうに、ありがとうございました
最後に皆様とご一緒に
皆様にとりまして、来年が素晴らしい年となりますように