私が皆さんに、白ワイン市場の世界的傾向として、シャルドネ主流の時代は去り様々な品種への取り組みがなされていることをお伝えいたしましたが、この流れの中でいかにシャルドネが従来のポテンシャルを維持し続けるかもひとつの課題となっているわけで、私も試飲会に参加するときは、シャルドネのチェックを欠かしません。
ワイン造りの今の世界的傾向としては、果実本来の持ち味を生かしつつ、補強的に樽熟成やその他の製法を用いる方向にあります。なので、ワインセミナーなどに参加しますと、ブドウ作り、畑作りに大変力を注いでおられる生産者の情熱を感じます。
ブドウの持つパワーを最大限に生かし、あまり人為的なことを加えない自然派の造りも多くなってきていますね。
今日ご紹介するワインもやはりアプローチは若干異なりますが自然派の造りの2アイテムです
<アルゼンチン>ドメーヌ・ジャンブスケ・シャルドネ2012 750ml ¥1,380
グリーンがかった明るい黄色、熟した洋ナシ、トロピカルフルーツ、柑橘系果実や花の香、豊かな果実味とほのかな甘味、ハーブのニアンス、ミネラル感がバランスよく調和し、アフターはフレッシュな酸味でキリッと締まります。樽不使用、ステンレスタンクにての熟成ですが、単にフルーティな路線を超え、味わいに深みがあることと、南半球特有のトロピカルフルーツの風味が甘味で凡庸とならず清々しい酸味が支えになっている点が、洗練感、品性につながりレベルアップしている印象があります。ブドウ栽培は手作業で手入れ、化学肥料は基本的に未使用。アルゼンチン企業により有機認証されたアイテム。
<ブルゴーニュ>ヴァンサン・ジラルダン・ブルゴーニュ・ブラン・キュヴェ・サン・ヴァンサン2009 750ml ¥2,480
著名なブルゴーニュワインを産出する、シャサーニュ・モンラッシェとムルソー村の畑の50年以上の樹齢のブドウ使用。柑橘系果実やトロピカルフルーツの繊細な香に上品でスモーキーなオークのニアンス、グレイトヴィンテージ2009年らしい厚みのある果実味とミネラル、フレッシュな酸味とのバランスが絶妙!ふくよかで味わい深いシャルドネ、このクラスではトップレベルの品質です。しかもこのプライスは大変お買い得です!50%樽熟成11ヶ月、残りはタンク使用。ヴィオディナミによる農作業。