酒の三幸

閉店後もこれまで温かく支えてくださったお客様と繋がる場所として、ブログを継続させて頂きます。その後の生活やワイン情報等。

第35回三幸ワイン会のご報告☆

2017-11-30 18:13:11 | ワイン

先日開催のワイン会のご報告です。

今回は、寒い季節に合わせて、「コク旨口ワイン」をテーマに、カリフォルニアワインを中心にご紹介しながら、美味しいお料理&チーズとのマリアージュを堪能いたしました~

11月21日㈫ 粕谷のプリモピアットさんにて、午後7時半より

 

まずは、ニュージーランド「シレーニ・セラーセレクション・スパークリング・ピノ・グリ」で、

  

 皆様が無事に元気で年を越せますように祈願して、そしプリモピアットさんの5周年をお祝いして、

かんぱーい

ピノ・グリは、ピノ・ノワールの突然変異種のひとつ、ふっくらとしたボリュームのある味わいが魅力なので、今日のテーマに合わせてセレクトいたしました。

合わせるお料理は「無農薬有機栽培野菜とフルーツのコールドサラダ(ミカンドレッシング)」

 大根、ニンジン、サツマイモ、カボチャ、洋ナシ、柿、リンゴなどボリューム感のある蒸し野菜とフルーツに爽やかなミカンドレッシングが、ピノグリ・スパークの厚みのある果実感と爽やかな酸のアフターにマリアージュ

野菜本来の甘味もしっかり感じ取れて、大変美味しく頂きました

 

次は、カリフォルニアの「フランシスカン・エステート・シャルドネ・ナパ・ヴァレー2014」

フランシスカンは、カリフォルニアを牽引する銘醸ワイン「オーパス・ワン」に隣接する畑から生まれ、しかも価格がオーパスの1/10ということで、注目されるアイテムです。

マロラクティック発酵から酸がまろやかになり、澱とともに7ヶ月シュール・リー熟成させることにより旨味成分を抽出し、しっかりとした厚みのある味わいに仕上がっています。抜栓直後は樽由来のスモーキー感が強く、しだいにパイナップル、マンゴーなどトロピカルフルーツを思わせる果実感がアップ、蜜のようなニアンスも感じられます。

合わせるチーズは、イギリスの「オーク・スモーク・チエダー」、ワインとチーズのスモーキー感がバッチリ相性よく、またプロセスチーズではなく、ナチュラルチーズのスモークなので、チーズのソフトで口の中で少しずつほぐれていくときの風味が、ワインに感じられるバターやクリームの風味と調和しますし、チエダ―特有のナッツ香や酸味にもワインとの相性がよいです。

また、チーズの副食材のクルミにも香ばしさが感じられ、樽熟成した赤、白ワインや、長期熟成チーズ(熟成によりナッツのような風味が生まれる)、スモークチーズにも相性がよいです。ちなみにこのクルミ、日本でも輸入量の少ないフランス・グルノーブル産のもの、以前チーズ講座を受講した際、先生が大絶賛していたので、いつか試してみたいと思っていましたが、運よく手に入って。形状が大きくて崩れにくく、甘味が印象的でした 副食材クルミのお隣は、サンマスカット・レーズン、白ブドウなので、ふくよかな白ワインやスパークリングにもよく合います。

さて、合わせるお料理は、「里芋とカボチャのニョッキ(パルメザンチーズのクリームソース)」

プリモピアットさんご自慢のニョッキです 白ワインに感じられるバターやクリームの風味やまろやかな口当りに、このニョッキは最高にはまります 残ったソースは、パンに付けて頂きましたー

 

赤ワイン の登場です

カリフォルニア「レーヴェンスウッド・ソノマカウンティ・ジンファンデル2013」、ジンファンデルはアメリカの固有品種、樹齢50-100年の古木から生まれた力強くもエレガントな印象のワインです。カリフォルニアは、赤、白ともに2012-2015ヴィンテージはとても良い年ですが、特に赤は2012-2013は秀逸な年です。ソノマもナパと並びカリフォルニアを代表する生産地です。

若いうちは赤いベリーのニアンスもあり香りも華やかさを伴いますが、古木のジンファンデルは、しっとり落ち着いて深みある味わいのものが多く、私の好きなワインのひとつでもあります。

このワイン樽由来のロースト香もしっかり感じ取れるので、焦がしたトマトと合うんじゃないかなぁと提案したところ、シェフが腕を振るってお料理を考案してくれましたー

 「美桜鶏のミラノ風カツレツ、丸ごと焼トマトとパプリカのブレゼ」です。

カツレツの衣も、ワインの樽由来のスモーキー感にピッタリですし、焼きトマトの焦げ風味と甘酢っぱさがワインとベストマッチ 想像以上に美味しくて嬉しかったですぅ そうそう、カツレツの鶏肉も次に登場する牛頬肉も一晩塩麹でマリネしたもので、お肉がとても柔らかく、皆さんも絶賛でしたー 

合わせるチーズは、皆さんお馴染みの「パルミジャーノ・レッジャーノ24ヶ月熟成」。イタリア北部の特定の地域で生産される「イタリアの王様」と呼ばれる歴史あるチーズです。長期熟成のため、大変硬くほろほろと崩れやすく、すりおろして粉チーズにしてお料理にもよく使用されます。チーズの表面に見られる白い斑点は、熟成により生まれたアミノ酸の結晶で、噛んだ時にシャリっとした食感があります。また、塩味も強く、こういうタイプのチーズは、このジンファンデルのように、ニューワールドによくある果実味豊かなワインと合わせると、果実味が一層甘く感じられ、ワインの味わいが引きたちます。もちろん、シャルドネで合わせたスモークチーズとの相性もグーツです

 

最後のワインは、

カリフォルニア「フランシスカン・カベルネ・ソーヴィニヨン・ナパ・ヴァレー2014」

ジンファンデルも、スパイシー感、スモーキー感、豊かできめ細やかなタンニン等がバランス良くたっぷりとした果実味に溶け込み調和し、古木らしい複雑性もあり、魅力的味わいを十分に感じとれたのですが、こちらも素晴らしい味わいでしたね~

すべての要素が握手して一体となり、口当たりもしなやかでなめらか、もっとガッツリとしたパンチもあるのかなと思いきや、エレガントな印象が強かったです。

合わせるチーズは先ほどの2種、合わせるお料理は、

「牛頬肉のブラッサート、ヤングコーンとごぼうのソテー添え」

塩麹でマリネしたお肉の柔らかさと煮込みソースのやさしい味わいが カベルネらしい力強さを秘めつつもエレガントな味わいにマリアージュし、カベルネのヴェジタブルな特性とごぼう、ヤングコーンのソテーとの調和が絶妙

 

今回セレクトした「コク旨口」赤、白ワイン全て共通するのが、樽熟成により肉付きのよいワインになっていること、

そこで、シメのデザートは、樽由来のスモーキー感とマッチさせた「自家製カスタードプリン、キャラメルコーヒーソース」

ジャンボプリンで、皆さんビックリ キャラメルコーヒーソースのおかげで、赤ワインとも相性よく楽しめたデザートでした

 

お腹も満たされすっかりイイ気分、皆さんも素敵な笑顔です ここで記念撮影を

 

今回も、美味しく楽しく嬉しいひとときとなりました~

参加者の皆様、お忙しい中また遠方よりお越し頂き、ほんとうにありがとうございました

また、いつも私の我儘を聞き入れてくださるプリモピアットさんに感謝申し上げます

今回が今年最後の会となりますが、来年もまた一回でも多く開催できたらと思っています。

今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

 

おっと、楽しませてくれたワイン&チーズ達にも再登場して頂きましょう

 

以上、ご報告でしたー


日本ワイン検定・2級二次試験(2017年11/23実施)解答速報☆

2017-11-24 11:03:03 | ワイン

今日、解答が届きました。

①かざま甲州辛口2016(甲斐ワイナリー)

②グラン・シャンモリ・樽熟成マスカット・ベーリーA2016(盛田甲州ワイナリー)

解答欄に不備がなければ、合格です

合否は、一次の点数との総合で決まるので、一か月先に通知が届くとのことです。

 

まず、白については、透明度の高い色付きの薄さから色を見て「甲州だろうなぁ。。。」と確信に近い予想。

香りも穏やかでほんリ甘味のある果実系の香り、いつも感じる複雑性、日本酒のようなニアンスは控えめ、柔らかい酸味で、舌の中央をすんなりと喉に向かって走る感触、余韻のやさしいフェイド感。紛れもなく甲州だと分かりました。

 

次に、赤も色付きの若々しい透明感のある赤紫色から、「もしやマスカット・ベーリーAでは?」と。。。

ワインは、ボトルが回ってきてセルフでグラスに注ぐのですが、ネットで経験者によると、ベーリーAなら、注ぐときに立ちのぼる香りでわかるとありましたが、ワインの香りは、グラスを鼻に近づけないと全くわかりませんでした。

樽熟成とは気づきませんでしたが、素直にフォクシー香は感じられました。確かに今思えば樽熟成による落ち着いた香りではあったかもしれません。ガメイ種に似た華やかなキャンディ香というよりは、赤いベリー系のニアンスに土っぽい、サツマイモっぽい感じが入り混ざったような。。。香りの段階でほぼメルローではないと思いました。

口に含むと、やはりタンニンは柔らかですが、ピュアな果実感というよりは、なにか複雑なニアンスがあり、???。個人的に「グラスが進むようなスムーズ感、心地よさは感じられない」のが率直な感想で、ということは、やはりメルローではない。体に馴染んでない感触が強かったです。

おそらく結果を見て、樽風味とフレッシュな果実味のバランスの問題だったのかなとも思いました。所要時間30分でしたから、粘って最後に味わいが変化したか確認するのもよかったのですが、やはりサッサとその場を立ち去りたい思いが勝ってしまいました。

ご興味ある方は、ぜひチャレンジしてみてください。

 

 

 

 


日本ワイン検定・テイスティング対策その4☆

2017-11-23 19:29:54 | ワイン

毎日のテイスティングの繰り返しで、もともと弱い胃に負担がかかり体調がすぐれず、仕事にも支障が出ると困るので、しばらく禁酒をしておりましたが、さすがに前日は最後のチェックにと、再び「富士の国やまなし館」へ。

試飲メニューも度々変わるので、いいタイミングでフレッシュタイプの甲州と、今回はメルローもマスカット・ベーリーAもあったので、そちらの3点セットをオーダー、

まずは、フレッシュタイプ甲州、

<中央葡萄酒>セレナ甲州2017

やはり甲州種は淡い色合い。洋ナシ、リンゴ、白桃などほのかに甘い上品な果実香、穏やかな酸味に柔らかい口当たり、アフターに日本酒のような複雑な風味、喉越しはさり気にフェイド。ふむふむ、甲州の特徴は把握できてるな。。。

 

 

<本坊マルス>マスカット・ベーリーA2017

アリカントがブレンドされて、凝縮度も若干高めだが、若さを思わせる綺麗なルビー色。キャンディ香は弱め、だが土っぽい香り、根菜系野菜を感じる、漬物のたくあんの様なにニアンスもあり、口にふくむ寸前でイチゴの香りが出てきた。口にふくんだ方がキャンディ香を感じる、アリカントの影響か、ちょっと果実味に複雑なニアンスを感じる。

 

続いて、メルロー、

<奥野田葡萄酒>スミレ・キュヴェ・エルヴァージュ・メルロー2015

 

ベーリーAに比べ、若干オレンジがかったガーネット色。ワイン名のごとく、まずスミレの様なフローラルな香り、ハーブ、スパイス、ヴァニラの香りが追いかけてくる。時間の経過とともにチョコぽさも感じ取れる。上品な樽香と穏やかな酸味とシルキーなタンニンがバランス良く溶け合い口当りはなめらか、飲み慣れた味わいだ。この飲み慣れ感もメルローを判定するキーになる。

ベーリーAとメルローは、白に比べやはり分かりやすいと思った。

前日確認実行で、一安心! 明日は落ち着いて臨もうと早めに寝ました。


日本ワイン検定・テイスティング対策その3

2017-11-23 18:22:26 | ワイン

テイスティング対策いくつかのご紹介をもっと早くにアップしたかったのですが、ボジョレー・ヌーヴォー商戦等で忙しくしており、今日が試験本番の日となってしましました。

感触は、思ったより易しく判別が難なく出来た。。。つもりです。 解答は数日後にメールにて送信されるそうです。結果は、追ってお知らせするとして、

試験を終えて、テイスティング対策は、やはり的を得ていたので、これまでやってきた対策を引き続きご紹介させて頂きます。

様々な日本ワインを買い込むのは、費用負担が大きいので、出題される品種が決められているので、山梨や長野のアンテナ・ショップの有料試飲を利用して、該当する品種を比較テイスティングするのも、良い方法だと思います。

まず、有資格者の知人からのススメで行ったのが、「富士の国やまなし館」(最寄り駅:東京駅又は日本橋)。

テイスティングカウンターで山梨ワインが数種試せます。3種類50ccセレクトですと割安になるので、私はこれを利用して、1回目は、樽熟シャルドネ、若干樽熟甲州、マスカット・ベーリーAをセレクトいたしました。

左から

<らむぼん>シャルドネ七俵地は開け収穫2015

天然酵母使用の自然派の造りらしく、ちょっと濁った濃い目の黄色、洋ナシ、カリンなど黄系果実、蜜、花などの心地よい香り、口にふくむとわずかに樽のスモーキーなニアンスを感じます。酸は柔らかく丸い口当たり。アフターには、柑橘系果実の皮を思わせる上品な酸味の余韻が残ります。

 

<中央葡萄酒>甲州鳥居平畑 プライベートリザーブ2016

樽使用ですが、シャルドネに比べると淡いグリーンがかった黄色、ほのかに甘い果実、白桃、蜜、ヴァニラ、私自身が感じる甲州独特の乳製品のような日本酒に共通する香り、口にふくむと穏やかな酸味に樽のニアンスか、ほんのり甘いヴァニラ香が溶け込み、フレッシュ甲州のように舌の中央を喉元へ直線上に滑り落ちるというよりも、まずは口の中で横に膨らむように広がる感じ。樽の強い影響は感じられないけれど、樽熟成によるふくらみを感じます。柔らかい口当りでアフターは、広がりがしぼむように滑らかに喉を通っていく。アフターのフェイド感はフレッシュタイプに似ています。

こちらのシャルドネと甲州の比較、どちらも樽使用ではありますが、喉越しの余韻が、シャルドネの方が柑橘系果実を食べた後のニアンスに近いの対し、甲州はもっと淡くさり気にフェイドする、余韻もシャルドネに比べ短い。これは、フレッシュタイプでの比較と同じです。

最後は、久しく飲んでいなかったので、マスカット・ベーリーAの復習です。

<シャトー・ジュン>ジャパンセレクト・ベーリーA

ヤマブドウが若干ブレンドされているみたいですが、マスカット・ベーリーAの特徴はしっかり把握できます。透明感のある美しいルビー色、キャンディ香に土の香りを混ぜたような、フォクシーフレーバーと呼ばれるベーリーA独特の香りが感じ取れます。口にふくむと焦げたような香ばしいニアンスも感じられ、タンニンは柔らかくシルキー、酸味もマイルドでやさしい、もう一つベーリーAに感じるのは、何かにコーティングされているような滑らかな触感です。

取り敢えず、フォクシーフレーバーを再確認できたので、一安心。でもこのフォクシーフレーバーをどう表現すればいいのかなぁ?もっと、この香りとズバッと言い切れるものがほしい、

家に帰り、以前業界の試飲会セミナーを受けた時の資料をみたら、マスカット・ベーリーAの説明欄に私の鉛筆書きで「焼き芋、サツマイモの香り」と書かれてあり、そうだ!焼き芋、まさしく!!この土っぽい香りとベリー系の華やかな香りが入り混じったような香り、サツマイモも根菜だから土っぽさと関連あるし。。。

最近、樽熟成のマスカット・ベーリーAは、フォクシーフレーバーがおとなしいものも多いので、この焼き芋やサツマイモの香りは手がかりになるかもしれない。

なんか、とってもスッキリ解決した気分になりました。

 

 


甲州&シャルドネ比較テイスティングその2☆

2017-11-10 09:40:45 | ワイン

さて、日本ワイン検定2級二次対策として、今度はシュール・リー製法の特徴より、フレッシュな果実感が全面に出ているタイプの甲州と同じくフレッシュ爽快タイプのシャルドネの比較、フレッシュ果実感対決なので、益々繊細な差をどこで見分けるか難しいチャレンジ!

選んだワインは、

<中央葡萄酒>グリド甲州2016

透明に近い淡い黄色。甘やかな白桃、柑橘系果実、乳製品を思わせる?酵母由来?の香り、わずかに湿った藁?、枯れ草?香り。口に含むと穏やかな酸味と日本酒のような旨味を若干感じる。口当たりは柔らかくやさしいがフレッシュ果実の爽やかさも伴う。アフターに若干の苦みと酸の余韻、余韻は短くさり気にフェイド。

<マンズワイン>有機ワイン小諸シャルドネ2015

甲州に比べ黄色みがやや強め。柑橘系果実、洋ナシ、蜜、花など、甲州に比べ華やかで香り高い。柑橘系果実の甘味と酸味のバランスよくアフターにグレープフルーツのような苦みと爽やかな酸の余韻、甲州より余韻が長め。

 

甲州は、やはり全体的に穏やかでおとなしいが、シンプルで味気ないわけでなく、何かふぁっとした含みとやさしい包容力を感じる。端麗辛口の日本酒を飲んでいるような感じもあるが日本酒より酸が爽やかなため、キレ良くグラスが進む。

シャルドネは、香りは華やかで心地よいが、アフターに感じる苦み、酸の余韻が甲州より強い。(輸入ワインのシャルドネに比べれば、まだまだ繊細でやさしい路線ではあるが。。。)また甲州の丸い口当たりの方が、食事には幅広く合わせやすい。

やはり、甲州のイメージは、色付きの淡さ(樽熟成していない場合)、繊細な果実香+日本酒のような旨味を感じる香り(風味)+若干の複雑性と口当りのマイルド感、喉越しのキレのやさしさ。。。こんなところで特徴を把握しておけば良いのかなと。。。

取り敢えず、シャルドネより甲州のイメージをしっかり把握して試験に臨みたい。

白の樽熟成については、アンテナショップなどを利用したいと思う。