銀座の甚平喰い倒れ日記

甚平を愛するサラリーマンの食生活を綴った日記。銀座界隈を中心に東京の美味しいお店をご紹介。

銀座 岡半にて「松坂牛」をいただきます

2007-01-29 16:15:57 | 銀座・築地 牛・豚・鶏・羊

私にとって幼い頃の贅沢の代名詞だったお店が
ランチもやっているとの噂を聞きつけて、
親父曰く「死んだ店」が今どうなっているのか
気になって行ってきた。

岡半。

資生堂の真向かいにある
老舗のすき焼き屋に20数年ぶりの来店だ。



巷では金田中の姉妹店との名称で
呼ばれているのだが、
そんなことは幼稚園児や小学生だった頃の
記憶も糞もあるはずはない。

ただひとつ記憶しているのは
エレベーターの乗り口が右手にあったと
幼心に記憶していたのだが、なぜか左手にあった。

記憶の思い違いなのか立地が変わっただけなのか
気になって調べてみるのだが岡半関連の記事は
近々のものしか見つけることができなかった。

岡半は金田中のビルの7階と8階にある。

7階には座敷がありすき焼きを、
8階には鉄板焼きのカウンター席がある。

エレベーターを降りると重苦しい入口が鎮座していた。



ランチは

寿喜焼丼      1,200円
焼肉丼       1,200円
うす焼ランチ    1,500円
ランチステーキ   1,500円
ハンバーグステーキ 2,500円
岡半特選焼     2,800円
コース定食     5,250円

寿喜焼丼が気になっていたのだが、
相方が注文後に肉を引くというハンバーグを
食べるというので一緒に焼いてもらえそうな
岡半特選焼きを注文した。



しばらくして職人さんが肉を携えてやってきた。

丹念に塩・胡椒をしながら手際よく焼き始める。

「死んだ店」とこぼしてしまったのだが、
いったい何が死んだ店なのか誤解のないように
お伝えしておこう。

すき焼き肉を切る職人が20数年前に
変わってしまったのだ。

ただそれだけのこと。

ただし先代なのか先々代なのか
その当時に肉を引いていた職人さんは
それこそ人間国宝に肉を挽く人間国宝が
いるのかどうかは知らなんだが、
機械では挽けないような見事な薄さに
包丁を入れることができたのだ。

肉質に金を払うのではなく、
良い肉を薄く切り落とす技に金を払っているのに
それができなくなった店は死んだも同然。

彼の言葉の真意はこういうことだ。



長々と脱線してしまったが、
番茶にサラダ、2種類の漬けダレがやってきた。

箸置きも当然のように使っている。

サラダはレタスにわかめと大根。
白ゴマに醤油と胡麻油で作った
ドレッシングがしてあった。



サラダを食べながら鉄板に目をやると
相方のハンバーグがいい具合に仕上がっていた。

あえてかぶらないように注文したのだが、
松坂牛のステーキよりも松坂牛で作った
ハンバーグに心が奪われてしまう。



こちらが相方のハンバーグステーキ。

松坂牛のハンバーグ2つにチーズと目玉焼きを乗せて
デミグラスソースがかけられている。



つなぎ少なめで肉の脂がカリッと焼けた
表面の中に閉じ込められているような
肉の旨みを堪能できるハンバーグだそうだ。



こちらが私の松坂牛。
焼いたバケットの上に載せられた。

肉を摘むとジュワ~っと口の中に脂が広がる。

旨い。

旨い肉には塩・胡椒で十分だ。

余計な味を加える漬けダレにはご遠慮いただいた。



付け合せの焼きそば。

こいつがいただけない。

どんな麺や野菜を使っていても
ソースの味が肉の味にまで影響を与えかねない。

肉の引き立て役にはとてもなりきれていない
付け合せだったのだ。



バケットにのせられた松坂牛。

肉汁を生地が吸って旨みをバケットにもたらすのだろうが、
肉がもったいなくて一枚だけバケットと一緒に食べてみた。



味噌汁は片口いわしで出汁を取っていた。

三つ葉と岩海苔だろうか?

ごはんの炊き加減も絶妙ながら
味噌汁は本当に旨い出来栄えだった。

八丁味噌に煮干の出汁の味噌汁が
一番好きな私ではあるが、
出汁が生きていれば味噌の好みに捉われない。



かつおでも煮干でも
一度冷めたものを火にかけ直してしまうと
後味に魚のエグ味が薫ってしまうのだが、
この昼のために取った出汁がもてなしを
感じさせてくれた。



小松菜のおひたしには鰹のクセが柔らかい
削り節がまぶしてあった。

ごはんをおかわりし、
一通りの食事を終えると席移動を促された。

「あちらでデザートをご用意しておりますので
お荷物と伝票を持ってお進みください。」

何のことかと思えばお客を回転させるために、
メインカウンターで食事を摂り終えたら
職人のいない奥の間へ、お客の方で気を使ってくれと
言わんばかりの傲慢な仕組みなのであった。



デザートは黒胡麻のアイスクリーム、ゆずのシャーベット、
アイスコーヒー、紅茶などから一品をとのことなので
黒胡麻のアイスクリームをいただいた。

アイス自体は胡麻と甘味のバランスの良いものだが、
予め盛り付けた黒胡麻アイスを冷凍庫で保存していたものを
取り出したものは食べれる柔らかさになるまで
常温で7分程の時間を要してしまった。

仲居さんがお客の茶碗の具合に常に目を光らせて
おかわりさせようとしてくれたりなどと
良い部分も沢山見受けられたのだが、
焼きそばや座席移動など野暮な部分も
混在していた昼食だった。

すき焼きを食べるのならば
2人で¥50,000強だろうか?

食べ終えた感想は、
親父に施された贅沢をもう一度確認してみなければ
死んだのか生きているのかの判別を
今日のところでは烙印はできないと感じた。

また、¥1,000代のメニューならば
コストパフォーマンスを十分に評価
できるのではないかと感じた。

ご馳走様でした。

岡半
〒104-0061
中央区銀座7-6-16 銀座金田中ビル7階・8階
℡03-3571-1417
11:30~14:00(L.O.13:30)
17:30~22:00(L.O.21:30)
日曜・祝日定休

岡半特選焼 ¥2,800(ライスおかわり無料!)

甚平満足度 ★★★▲☆
甚平満腹度 ★★★☆☆

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (マグロ君)
2007-01-30 11:14:12
美味しそう~!お肉ですね~

目の前で焼いてくれてこの値段はやすい~

一度だけ、新宿ヒルトンの鉄板焼き屋に
連れてってもらいましたが・・いくらとられたんだろう?

ここは、行くべし・・・ですね!

ぽちっと!
返信する
肉~!! (mymyzu)
2007-01-30 11:46:26
ああああああああ。。。
肉肉ううう。。。
昼前にこのブログは厳しいものがありますぅ!!!
肉喰いたーい!!!
返信する
ランチの値段なりに美味しいです。 (甚平)
2007-01-31 10:43:29
マグロ君

こんにちは。甚平です。

関西風のすきやきを試しに
是非夜の部へ・・・

正直ハンバーグにすればよかったと
ちょびっと後悔してたりなんかします。

返信する
食べちゃってください。 (甚平)
2007-01-31 10:47:59
mymyzuさん

こんにちは。甚平です。

私もハンバーグ欲がこみ上げてしまい
11:40位にフライングスタートを切って
牛庵のハンバーグが食べたいなぁなんて
考えております。

とはいえ・・・
集団で飯を喰うことが最近多いので
今日はどこのお店に辿り着いちゃうん
でしょうかねぇ?
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