■2005年 アメリカ 136分
■原題「The Island」
■2006.8.7 wowow
■監督 マイケル・ベイ
■出演 ユアン・マクレガー(リンカーン) スカーレット・ヨハンソン(ジョーダン) ジャイモン・ハンスウ(ローレント) スティーヴ・ブシェミ(マッコード) ショーン・ビーン(メリック) マイケル・クラーク・ダンカン(スタークウェザー) イーサン・フィリップス(ジョーンズ)
《story》
「生きのびろ、地上でもっともピュアな魂」
リンカーンはいつも同じ夢を見て目が覚めるのだった。それは見たこともない船に乗っていて懐かしさを感じていた。目が覚めると、いつものように体調を管理され、いつもの服装で出かける。そして、アイランド行きの抽選がある。リンカーンは、周りの人間が疑問を持たないのが不思議だった。なぜ服は白しかないのか。作業しているこのチューブはどこにつながっているのか。リンカーンは、コンピューターの故障と称して、機械室に入る。そこで、破滅した言われている虫を見つける。そして、アイランド行きの人間が横たわるベッドを見ることになる。疑問は大きくなり、大好きなジョーダンがアイランド行きになったのをきっかけに、逃亡を図る。外に出た二人は、汚染された世界ではなく、人間が生きている世界を知る。二人は執拗に追いかけられるが、本物のリンカーンの居所をつかみ、逃げ込む。
◎実際にこういうことは未来に起こりうるかもしれない。作られた人間は、今いいる大元の人間と比べたら価値が小さいように思えてしまう。命が軽いように感じてしまう。大なり小なり、私たちは命をつなげて生きているクローンなんだ。命は自然の中でこそ、輝き大事にされるけど、人が作りだしたら、消耗品になる。死はこわいけど、死を受け入れることも、命を大切にすることかもしれない。他の命を犠牲にして、自分の命を生かすなら、それはもう心を失った抜け殻となり、人間ではない。
ロボットもそうだと思うけど、必ず心の問題が生じる。人間は、体だけでなく心もセットなのだということだ。体だけを作ったものと思っていても、そこにいつしか心が宿る。それを作る者、見る者、触れる者が心を感じ、心は生まれる。そして探求心や欲望や学習意欲や、進歩を求める。感情が表れる。アイランドに行きたいという欲求こそ、そのものだ。これは単なる殺人なのだ。戦争を美化する人がいるように、クローンを扱い、今ある人間を救うことが美化される。そいうときは決まってだれかの利潤追求なのだ。これからの人類の未来を考えさせられる映画だ。