そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

キャプテン

2007年08月31日 | ラブロマンス/青春


2007年 日本 98分
2007.8.27 サロンシネマ1
■監督 室賀厚
■出演
   布施紀行(谷口タカオ)  小川拓哉(丸井=2年生)
   中西健(イガラシ=1年生)  
   岩田さゆり(佐々木舞=新聞部)
   小林麻央(三咲静香=野球部顧問)
   菅田俊(権堂=青葉中野球部監督)
   河野朝哉(佐野=青葉のエース)
   永井浩介(サブ=父の弟子)
   宮崎美子(タカオの母)
   筧利夫(タカオの父)

 《story》

「君ならできる」
「弱小野球チームが巻き起こす、奇跡の逆転ホームラン」


墨谷第二中に転校してきた田の口タカオ。さっそく野球部に入るために部室をのぞいたら、野球の名門青葉中の野球部にいたということで、さっそくキャプテンにさせられてしまう。その後、練習試合があり、タカオはサードで4番。でも、守っても打っても失敗ばかり。みんな落胆し、それからの練習ではタカオを無視し行われた。タカオはひとりもくもくとランニングするのだった。キャプテンをやめるというタカオに、「あきらめちゃだめだ」と父は野球の猛特訓をする。地区予選ではタカオはベンチだった。9回裏2アウト、ランナー一人、代打でタカオが呼ばれた。そして見事逆転のホームラン。タカオへの評価はぐーんとあがた。そして、決勝は青葉中。タカオはできる限りの練習をするんだと部員に猛特訓する。そして迎えた決勝戦。

 単純で素直でさわやかで
こんな単純明快でさわやかな映画が好きだなあ。先は見えているけど、そうなることがうれしくてたまらなく感じる。どん尻でみんなからバカにされていた人間が、人の励ましで猛練習の影の努力をして力を付ける。それを見抜く仲間がいて、活躍のチャンスをくれる。見事そのチャンスを生かす。決しておぼれず、謙虚に前向きに前進し続ける。そんな主人公は理想かもしれないけど、わかりやすくて好きだ。生意気だけど、それでもあの1年イガラシもイガラシなりに謙虚に自分の力をチームに生かす。二代目キャプテンは意気込んでいたけど、どんなチームができるかな。最もいやな自主性のないやらされているチームの代表が青葉だった。強いのかもしれないけど、物足らなさを感じる。楽しくやってないように感じる。何事も楽しみながらするのが心にも一番。それはおもしろおかしくする、手を抜いてふざけてする、ということではなかく、心のつながりを考え、体と心のバランスを考えることだと思うんだけど。

 公式サイト「キャプテン」


小さな恋のものがたり

2007年08月29日 | ラブロマンス/青春

2005年 アメリカ 91分
■原題「Little Manhattan」
■2007.8.26 wowow
■監督 マーク・レヴィン
■出演
   ジョシュ・ハッチャーソン(ゲイブ)
   チャーリー・レイ(ローズマリー)
   ブラッドリー・ホイットフォード(アダム)
   シンシア・ニクソン(レスリー)
   ウィリー・ガーソン(ラルフ)
   トニー・パタノ(バーディ)
   ジョシュ・パイス(ロニー)

  《story》
マンハッタンで暮らすゲイブの両親は離婚寸前。そんな両親の様子を冷めた目で見ていた。ゲイブは、いじめっ子に対抗しようと入った空手で、パートナーとなったローズマリーは、幼なじみで久しぶりに再会した。彼女の自宅で空手の練習をするなどしているうちに、ゲイブの胸はドキドキ苦しくなっていった。ローズマリーの一挙手一投足が気になって、喜んだり落ち込んだり。でも、二人でアパート探しをしたり、二人でスティックボードの乗って街を走ったり、心はときめき続けた。しかし、ローズマリーが転校することが決まり、空手のパートナーも決まり、ついいいところを見せようと、空手の板割りにチャレンジして失敗する。心配して電話をかけてきたローズマリーに、ゲイブは「嫌いだ」と心にもないことを言ってしまう。公園でラグビーの練習をしたあと、父と話したとき、「言いたかった小さな事がたまってきてしまったんだ」と聞く。自分はそうなりたくないと、ローズマリーに愛の告白をするために走る。

 ほのぼのとした恋だ
いつかしたことある恋だよね。そばにいるだけでうれしくて、ひとつひとつの動きや言葉や表情で悔しがったり喜んだり・・・・名前を言っては恥ずかしがったり・・・でもゲイブは、言いたいことを言わなければという言葉に従って愛の告白をした。それはきっと、どうしたいとかどうしてほしいとかではなくて、自分の心のけじめだったのかもしれない。そう考えると大人みたいだけど、そこに打算はなく、純粋に伝えたかった。そのまま離ればなれなることがいやだった。ローズマリーは、そんなに強い感情はなかったかもしれない。ただいっしょにいると楽しい友人ぐらいだったかも。ゲイブの心のけじめ・・・それは大人にも通じる恋の道。それが人を愛する基本かも。何もかも言えて、それでいてその人を大切に考え行動できること。ああ、あの時きちんと気持ちを言葉で伝えていたら、今の自分の心だけでも整理できていたかもしれない。

ラッシュアワー3

2007年08月29日 | アクション


2007年 アメリカ 100分
■原題「RUSH HOUR 3」
2007.8.25 TOHOシネマズ緑井 フリーパス
■監督 ブレット・ラトナー
■出演
   ジャッキー・チェン(リー捜査官)
   クリス・タッカー(カーター刑事)
   ヴィニー・ジョーンズ
   真田広之(ケンジ)
   ノエミ・ルノワール(ジュヌヴィ)
   マックス・フォン・シドー(レイ)
   ロマン・ポランスキー(レビ警視)
   チャン・チンチュー(ソー・ヤン)
   ツィ・マー   ロゼリン・サンチェス
   サイモン・リー   ヴィニー・ジョーンズ  イヴァン・アタル
   工藤夕貴  ジュリー・ドパルデュー 

  《story》

「今度はパリが超ド級の大混乱!」

リーはハン大使の護衛を務めていた。ハン大使は、WCCシンポジウムで影の組織である“シャイシェン”の存在について発言しようとしたとき、狙撃されてしまう。向かいのビルの屋上から狙撃した犯人を、リーと無線でかけつけた相棒のカーター刑事が追いつめた。なんとその犯人は、リーが幼少の頃過ごした施設で仲が良かったケンジだった。カーターのミスでケンジを逃がしたものの、狙撃されたハン大使は一命をとりとめた。しかし、犯人の一味は、病院をも襲ってきた。そこで捕まえた一人を尋問したところ、フランス語しか話さず、フランスに組織の謎を解く鍵があると考え、フランスに飛ぶ。空港前で知り合ったタクシー運転手を巻き込み、組織探しが始まる。

 娯楽で見るならね
往年のジャッキーの派手な動きはなくなったね。真田広之の方が動きが軽やかだった。歳を取ったなあって感じた。コメディータッチのアクションから脱却しないと続かないと思う。シリアスドラマはよっぽどの脚本と演技がなければだめだろうなあ。この映画もフリーパスがなければ見なかった。朝一番に行ったけど、けっこう人がいた。ジャッキーファンは多いのかなと感心した。エンドロールは、いつもの撮影風景で、楽しく映画を作っているのはよくわかる。何となく見る映画だなあ。それに私は吹き替えの声に慣れてしまっているから、テレビでもう一度やったら、また楽しめるかな。

 公式サイト「ラッシュアワー3」 


オーシャンズ13

2007年08月27日 | コメディ


2007年 アメリカ 122分
■原題「OCEAN'S THIRTEEN」
2007.8.24 TOHOシネマズ緑井 フリーパス
■監督 スティーヴン・ソダーバーグ
■出演
   ジョージ・クルーニー(ダニー・オーシャン)
   ブラッド・ピット(ラスティー・ライアン)
   マット・デイモン(ライナス・コールドウェル)
   アンディ・ガルシア(テリー・ベネディクト)
   ドン・チードル(バシャー・ター)
   バーニー・マック(フランク・カットン)
   エレン・バーキン(アビゲイル・スポンダー)
   アル・パチーノ(ウィリー・バンク)
   ケイシー・アフレック(パージル・マロイ)
   スコット・カーン(ターク・マロイ)  エディ・ジェイミソン(リビングストン・デル)
   シャオボー・クィン(イエン)  カール・ライナー(ソール・プルーム)
   エリオット・グールド(ルーベン・ティシュコフ)
   ヴァンサン・カッセル   エディ・イザード   ジュリアン・サンズ
   デヴィッド・ペイマー   ドン・マクマナス   ボブ・エインスタイン
   オプラ・ウィンフリー

 《story》

「ど派手なリベンジにしようぜ」
「仕返しは13倍返しで」
「史上最強の犯罪ドリーム組織が始動する!」


ダニー・オーシャン率いる“オーシャンズ”にとって最も大切なものは仲間。カジノ経営者のバンクは、ルーベンを利用し、一等地に巨大なカジノホテルを建設し、オープンを待つだけとなった。だまされたルーベンは憔悴し入院してしまった。仲間を大切にするオーシャンズのメンバーは立ち上がる。カジノホテルのオープンの日に、バンクをつぶすために、大きな仕掛けを準備した。スロット、カード、サイコロ、すべてに大当たりを引き出し、カジノの評価を下げ、五つ星のダイヤを盗むこと。それには、最新のハイテク防御システムが働いている。しかもダイヤは厚さ40cmの壁の中だ。ルーベンのリベンジかなうのか。

 予想通りにあまり・・・
実はあまり見たくなかった映画だ。フリーパスがなかったら見なかった。おもしろくないだろうなあと思いながら見たら、案の定おもしろくなかった。こういう映画はよほどの事がない限りみない。だれが出ているなんて関係ない。でも、けっこうお客さんは多かったなあ。さまざまなアイデアでだますところは楽しい。自分たちがお金を儲けるために企てるのではなく、仲間のために大金持ちをどん底に落としてがっかりさせるのは大賛成。だれも死んでないし、たくさんあったお金がなくなっただけだからね。昔、「スティング」という映画があったけど、あれはおもしろかった。最近は何でもハイテクだから高度な知識と技術が必要だ。ヘリコプターまで飛んでくる、大がかりな作業だ。こじんまりしているけど、あっと思わせるようなだましなら、ワクワクするかも。最近ついてないのは、座った席の後ろからくさいにおいがしたり、前の人が極端に背の高い人だったりしたこと。たばこやホットドッグのにおいがしてくるのはいやだよ。

  公式サイト「オーシャンズ13」


Life 天国で君に逢えたら

2007年08月25日 | 人間/社会派ドラマ

2007年 日本 119分
2007.8.23 TOHOシネマズ緑井 試写会 with h
■監督 新城毅彦
■出演
   大沢たかお(飯島夏樹)
   伊東美咲(飯島寛子)
   真矢みき(藤堂玲子)   袴田吉彦(篠田)
   川島海荷(小夏)  石丸謙二郎(武藤医師)
   哀川翔(藤堂)

 《story》

「最期の瞬間まで、パパはいつも微笑んでいた」

プロウインドサーファー飯島夏樹の半生。
1991年、飯島夏樹は妻の寛子とともに、世界中のウインドサーファー大会に出場するためにかけまわっていた。しかし、日本では敵なしだった夏樹は世界ではなかなか優勝することができず、お金のない生活が続いた。彼を支えていたのは妻の寛子と先輩の藤堂夫妻だった。オーストラリア大会、夏樹はここで勝たなければやめようと賭けていた。藤堂の「何も考えず、風と波を信じて、天然らしく戦え」という言葉で自分らしさを取り戻し、見事優勝を果たすことができた。
その後の大会も順調に良い成績を残した夏樹は、正式に寛子と結婚式をあげ、ハワイに住居を定めた。それから娘の小夏、息子3人の子だからに恵まれた。しかし、夏樹は、次第にレースの成績が上がらなくなり、家族を顧みなくなる。そんな父に不信感を抱き、小夏は家を飛び出す。夏樹は必死で小夏を探し、許しを請い手を差し出すが、その場で倒れてしまう。
夏樹の病名は肝臓ガン。一家は東京で夏樹を支える生活をするが、夏樹はますますひどくなる病状に、自分の殻に閉じこもってしまう。そんな父に、小夏は父への願いをこめて、ウインドサーファインを練習するのだった。夏樹は、寛子に連れられ、小夏の懸命にがんばる姿を見て、残された日々を強く生きることを誓う。

 人の強さと人の弱さ
がむしゃらに生きてきた夏樹だって弱さがあり、それを周囲の人が支えてきたんだ。そして夏樹自身、その身の回りの人にたくさんの戦う力、生きる力をもらって、前向きに生きてくることができた。あらためてそんな人と人とのつながりが、どれだけ人にエネルギーを与えているかがよくわかる。
レースの中でふっと見せる臆病風、でもそれはだれもが弱き人間であるということを教えてくれる。だれもが初めから英雄なんかじゃない。周囲の人から力をもらい、ハードルを越えながら生きてきたんだということ。そして夏樹の人柄に前向きさに、周囲の人は夏樹に目を向けて集まってくるし、自然に心で支え合う。サーファー仲間、藤堂夫妻、妻の寛子、そして娘の小夏。
世界を巡っていたどん底の時代。でも、いつもそばに寛子がいた。がんになり、死への恐怖に怯えた最悪の日々。でも、いつもそこには家族がいた。人は、人に生かされている。そして、地の底からはい出してきた人は、あらたな力を発揮する。「1リットル涙」の木藤亜也さんのように、人に何かを伝えるために思いを綴る。その言葉に励まされた人々が、夏樹たちを励ます。再び大きな大きな人のつながりを作った。そこに、生きる力は生まれ、感動が生まれた。病気になってしまったけど、こんな幸せな人生を送ることができた夏樹さんは、幸せな人だと思った。

  公式サイト「Life 天国で君に逢えたら」

ベクシル 2077 日本鎖国

2007年08月24日 | アニメ

2007年 日本 109分
2007.8.23 TOHOシネマズ緑井 フリーパス
■監督 曽利文彦
■声の出演
   黒木メイサ(ベクシル)
   谷原章介(レオン・フェイデン)
   松雪泰子(マリア)  朴路美(タカシ)  
   大塚明夫(サイトウ)   櫻井孝宏(リョウ)
   森川智之(キサラギ)   柿原徹也(タロウ)

  《story》

「希望よ、開け」
「ハイテク鎖国から10年。
 日本は想像を遙かに超えた変貌を遂げていた。」


21世紀、バイオ・ハイテク技術は飛躍的に発展した。特に日本の技術や生産力は、世界をリードしていた。しかし、これらの技術は人類の未来にとって危険性が大きいということで、国際協定を設け厳しく規制をかけた。日本はそれに猛反発。国際連合を脱退する。そして、あらゆる国との交流を絶った。ハイテク鎖国・・・最高の技術を駆使し、衛星写真をもちろん、あらゆる電波を遮断し、完全なベールの中に隠れた。そして10年後、2077年。日本の国内では何が起こっているのか。アメリカの特殊部隊(SWORD)が日本への潜入を試みる。日本国内への初めての潜入に成功。しかし、日本を牛耳っている企業の大和重鋼はそれを察知、すばやく反撃に出た。辛うじて逃げ延びたベクシルは、マリアに助けられる。ベクシルが見たその街の光景は、かつての東京とは全く異なり、露店や平屋が建ち並ぶ、昔の活気にあふれた下町の姿だった。そこには大和重綱が企てた秘密が隠されていた。日本は、その地域以外はすべて荒野と化し、その地域に住む人間もハイテクウイルスにより機械人間へと変身しようとしていた。そしてマリアたち地下組織は大和重綱の要塞内に機械の渦であるジャグを送り込もうと計画を立てていた。世界征服をもくろむ大和重綱を阻止できるだろうか。

 SFアニメ
何となくこういうスタイルのアニメが同じに見える。特殊な未来。それに立ち向か主人公たち。自然や過去の良き姿を求める。私利私欲で自分勝手に世界を動かそうとする悪。悪の要塞に潜入。破壊して脱出。平和が戻る。フリーパスがなければ見なかった映画だ。
CGアニメというのは飛躍的に精巧にリアルになってきた。そこに別な世界が存在してるみたいだった。絵のきめ細やかさも動きもすばらしい。ただ、綺麗すぎる。人間ならどうしてもできる、皺やほくろ、微妙な凹凸、皮膚の柔らかさなどがない。あると現実そのもので、それを求める必要はないと思う。もうひとつの現実の世界がそこにあり、思い通りに作り替えられる世界なのだ。ある意味で、独裁的に自分だけの世界をそこに作ることができる。よくも悪くも・・・。
題材だけど、どう考えてもこの現代で「鎖国」はありえないな。もっと小さな島なら可能だけど、今の日本では無理。自給自足ができない。すでに諸外国とのさまざまなつながりがあり、それらを断ち切ることは不可能。ただ、これからの未来の怖さとなることは、たった一人の人間に滅ぼされることが可能だということだ。今ある核のボタンを押す一人の人間が、世界の多くを滅ぼすことができる。核兵器だけでなく、ハイテク、バイオ兵器など現代の技術は全世界を脅かすことができる。どのSFアニメもあり得る未来の恐怖。救ってくれるヒーローは現れるのか。

 公式サイト「ベクシル 2077 日本鎖国」

呪怨 パンデミック(吹き替え)

2007年08月21日 | ホラー


2006年 アメリカ 102分
■原題「THE GRUDGE 2」
2007.8.21 TOHOシネマズ緑井 フリーパス
■監督 清水崇
■出演
   アンバー・タンブリン
     (オーブリー=姉を捜しに日本へ)
   アリエル・ケベル(アリソン=女子校生)
   ジェニファー・ビールス(トリッシュ=継母)
   エディソン・チャン(イーソン=記者)
   宇野実彩子(みゆき=女子高生)
   サラ・ローマー(レイシー)
   サラ・ミシェル・ゲラー(カレン=オーブリーの姉)
   藤貴子(佐伯伽椰子)
   田中碧海(佐伯俊雄)  尾関優哉(佐伯俊雄)
   マシュー・ナイト  テレサ・パルマー  クリストファー・カズンズ  松山鷹志
   ジョアンナ・キャシディ  イヴ・ゴードン  ジェナ・ディーワン  石橋凌
   キム・ミヨリ

 《story》

「ついに始まる、恐怖の爆発感染。」

東京のインターナショナル・スクールに通うアリソンは、クラスメートのみゆきとヴァネッサに連れられ、幽霊屋敷と言われている一軒家に行った。そこは、かつて夫が妻の伽椰子の首を折って殺し、息子の俊雄を風呂に沈めて殺し、飼っていた猫まで殺して自殺するという事件があった家だった。そして、カレンが彼氏に灯油をかけて焼き殺してしまった家でもあった。アリソンは押入に閉じこめられ、伽椰子に襲われ、命からがら逃げ出す。そしてその後、3人の女子高生は、奇怪な現象にあう。
一方、カレンの妹のオーブリーは、姉に会えたものの、直後に飛び降り自殺してしまい、イーソンとともにあの家の真相を探る。
シカゴのアパートも異様な雰囲気に包まれていた。そこに住む小学生のジェイクは隣のフレミング一家の不審な動きが気になっていた。夜中に奇妙な物音がして、ジェイクの一家も一人ずつ取り殺されていった。物音を起こす、フレミング一家の隠れた人物は帰国したアリソンだった。伽椰子たちの怨念は世界に広がった。

 びっくりしただけ
突然大きな音がして突然あの顔が出てきてびっくりした。でもすぐに慣れてしまって、少し眠くなった。パターンが同じだった。伽椰子の生まれた家にたどり着いたのだから、もっとそこに怨念がふくれあがる謎がほしい。母親もあっけなく死んでしまった。伽椰子が怨霊を食べてきた話をもっと深めてほしい。アメリカのシカゴに結びつけなければならないという使命感で、ラストもあっけなかった。
あの後オーブリーはどうなったのだろう。不自然と言えば彼女のお母さん。家庭の病んだ人間関係を出したいところだが何だか中途半端な感じがした。
モンスター化してしまった伽椰子だった。日本的だと、伽椰子もこんなに苦しんだんだという伽椰子自身の憎しみや恨みにもっと焦点を当てるだろうな。少しがっかり。朝8時の上映かもしれないが、400人入る劇場で5人しかいなかった。

 公式サイト「呪怨 パンデミック」


グエムル -漢江の怪物-

2007年08月21日 | SF


2006年 韓国 120分
■原題「THE HOST(怪物)」
2006.9.11 アルパークシネマ1
       2007.8.20 wowow
■監督 ポン・ジュノ
■出演 
   ソン・ガンホ(長男カンドゥ)  
   ピョン・ヒボン(家長ヒボン)  
   パク・ヘイル(次男パク・ナミル)  
   ペ・ドゥナ(長女パク・ナムジュ)  
   コ・アソン(孫娘パク・ヒョンソ)

 《story》

「お父さん、助けて」

ソウルの中心部を流れる漢江。美しい川岸では、人々が余暇を楽しんでいた。しかし、米軍基地から川に投棄された薬品が原因で、突然変異した怪物が出現した。すばやい動きと、判断力で、人々を襲い、飲み込んでいった。
この漢江のほとりで売店を営んでいたパク一家の孫娘が怪物にさらわれた。すでに死んでしまっただろうと思われていたその孫娘から父親の携帯に電話が入る。「助けて」・・・パク一家は立ち上がる。病院を抜け出し、裏の社会から銃をを買い、孫娘の救出に向かう。しかし、軍隊や対策本部の当局者たちが、彼らを阻む。孫娘は救助されるのか。

実はちょっとがっかり、期待はずれだった。もっとリアルな演技がほしい。怪物がリアルなだけに、とぼけた演技や笑いをさそう場面はいらないと思った。私は、あの孫娘がさらわれる場面が好きだ。父親が自分の娘だと思って握っていた手がちがっていた。それはありうる。でも、それをちゃかしてはいけない。置いていかれた娘がよろよろと立ち上がり、怪物の尾で連れ去られてしまう。悲哀感がある。
軍隊がどこにもいない、何もしていないことも、変な感じがした。対策が薬品を撒くことだなんて、巨大な散布機が出てきて違和感があった。もっと軍隊のまじめなおかしな動きや、怪物にしてやられる場面があって、一家の努力で怪物をしとめていけばいのになあと思った。最後の場面も、一家にまかせてしまった。軍隊はどこにいるんだと思ってしまった。私としては、あの孫娘が「助けて」と訴え、その声に向かってみんなが命をかけたのだから、あの娘を死なせてほしくなかった。もったいない映画だと思った。

  2007.8.20 wowow 

 また見てしまった
あの怪物は、確かに見応えはあった。ぬいぐるみや明らかにわかる作り物には見えなかった。特に好きなシーンは、やっぱりヒョンソが怪物にさらわれるところだ。よろよろと立ち上がって、振り向こうとした瞬間、長い尾でからめ連れ去られてしまう。その他にも、父親(ヒョンソの祖父)がやられるシーンも印象深かった。残っているはずの弾がなかったときのなんとも言えない気持ち。よくよく考えれば悔しいだろう。無駄死にだと言える。そのときのカンドゥはどんなことを考えていたのだろう。「しまった。計算間違いだ。自分のために父が死んだ」と後悔しただろうか。弟妹たちは彼を責めただろうか。地下下水溝の中でのどろだらけのヒョンソの演技は一生懸命さが感じられた。知恵を絞って生きようとしている必死さが伝わった。しかし、あの地下溝の怪物にたどり着いたのが、カンドゥだけだとは、なんと警察の未熟なことか。ウイルス探しよりも、怪物探しの方が先だろうと言いたい。やっぱりラストはヒョンソに目を開けてほしかった。怪物を退治した後、死んだと思っていたヒョンソが目を開ける。3人で食事する風景で幕を閉じる。

  公式サイト「グエムル -漢江の怪物-」


河童のクゥと夏休み

2007年08月21日 | アニメ


2007年 日本 138分
2007.8.20 サロンシネマ2
■監督 原恵一  原作 木暮正夫
■出演
   田中直樹(上原保雄=父)
   西田尚美(上原佳里=母)
   なぎら健壱(クゥの父)  
   ゴリ(キジムナー=沖縄の妖怪)
   冨沢風斗(冨澤風斗)
   横川貴大(上原康一)
   松元環季(上原瞳)  植松夏希(菊池紗代子)

  《story》

「なあ、こういち。オメエにあえてよかった。」
「人間の友達ができちまった」


遠い昔、江戸時代、夜更けの川端で、河童の親子が武士の役人に、沼の干拓をやめてくれるよう頼んだ。しかし、悪事をたくらんでいたその武士は、その話を聞かれたとばかりに河童の父親を斬り殺した。子どもの河童が一目散に逃げたとき、大きな地震が起き、割れ目に落ちた。あれから現代。康一は川縁で大きな石を見つけた。家に持ち帰り、水で洗ったら、化石になっていた河童が生き返った。康一の家族はみんな驚いたが、クゥと名付けて秘密に世話をすることにした。クゥは、言葉を話し、すもうを取った。身体が元通りになったクゥは仲間のところに帰りたいと言った。康一は、クゥを連れて遠野に行く。そこにいた座敷わらしは、河童をしばらく見ていないと言う。しばらくして、上原家に河童がいることがばれて、日本中が大騒ぎになる。父の会社の上司に頼まれ、仕方なくテレビ出演する。その番組に出てきたゲストが、河童の腕を持ってきた。それは、クゥの父親の手だった。クゥは驚き、泣き出してしまう。そのとき、照明が割れスタジオが騒然となる。クゥを追いつめるスタッフ、上原家の飼い犬おっさんの背中にまたがり逃げるクゥ。町中がパニックになる。おっさんは車にはねられ、クゥは無我夢中で東京タワーに登る。追いかける上原一家。クゥを助けることができるのか。

 ファンタジーの世界が現実に壊される
「河童が本当にいたらいいなあ」なんて思っている人は多い。もし本当に出会えたらどんなにすばらしいだろうね。座敷わらしにしても、さまざまな妖怪達にしても、いたらいいなあという夢がある。今は昔みたいに「本当にいるかもしれない」なんて信じている人は少ない。でも、心の奥底にそんな不思議な世界への憧れはある。もし出会ったら、その行動は三種類に分かれるかな。康一一家みたいに大切にする人。怖がるばかりで自分の目の前からはじき飛ばす人。そして、お金儲けを考える人。映画の後半はまさしくそんな現実そのものだった。妖怪たちは都会では生きてはいけない。神聖なものとしてあがめてきた時代は、もうない。森や川や畑や田んぼや・・・そんな自然の一部として河童もいたのだと思う。クゥは都会では生きられなかった。当たり前だよね。でもそうであるなら、人間も実は同じじゃないかなと思ってしまう。都会で辛うじて生きている人間も実はアップアップしている。自然がいっぱいの本来あるべき居場所を求めている。
ここにもあったいじめ。人はどうしてあんなにも残酷になれるのかな。「楽隊のうさぎ」では、加害者にも自分を人間として認めてほしいと思う理由があり、人に痛みを押しつけることで自分の痛みを忘れるのだとある。人はそこから脱却することで生きる価値をや生きている歓びは、人とのつながりを実感するのだと思う。だから、紗代子と心がつながった喜びが生きてる実感なのかもしれない。
予告では、なんてグロテスクなキャラなんだと思ったけど、この映画を見ると、ぐーんと親近感が深まった。今、デスクトップの上を歩いている。

 公式サイト「河童のクゥと夏休み」


天然コケッコー

2007年08月20日 | ラブロマンス/青春
 
2007年 日本 121分
2007.8.20 サロンシネマ2
■監督 山下敦弘
■出演
   夏帆(右田そよ)  岡田将生(大沢広海)
   夏川結衣(右田以東子=そよの母)
   佐藤浩市(右田一将=そよの父)
   柳英里沙(田浦伊吹=中1、商店)  
   藤村聖子(山辺篤子=中1、散髪屋)
   森下翔梧(右田浩太郎=そよの弟)
   本間るい(田浦カツ代=小4)
   宮澤砂耶(田浦早知子=小1)
   斉藤暁(篤子の父=散髪屋)
   廣末哲万(シゲちゃん=郵便局)
   黒田大輔(松田先生=中学)  大内まり(美都子=大沢の母) 

  《story》

「もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ
   ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう」


山と川と海、そして田んぼが広がる田舎。方言丸出しのそよは中学2年生。小学校と会わせても6人の学校に転校生がやってくる。そよと同じ学年の男子、東京からやってきた大沢広海。誰にでもやさしく世話好きなそよ、少し意地悪な広海。登校も下校も、広海も入れていつも7人。海にでかけた7人だが、線路で倒れたそよを助けた広海。知り合いが自殺した橋で花を手向ける広海。二人は少しずつ近づいていく。
修学旅行はそよの希望が叶って東京に決まった。東京駅で途方に暮れるそよ。くたびれ果て、眠るそよ。でも、いつしかビルの谷間に山の響きを感じた。新しい1年生を迎えぬまま、中学校を卒業してしまう。いつかこの校舎も人がいなくなってしまうのか。そよは地元の高校を受験する。広海は・・・

 山と田んぼがあるだけで
なんでじゃろう。山や田んぼや海や空や・・・自然がそこにあるとわかっただけで、生きることに喜びを感じる。次から次にほしいものが目の前に現れ、いつも何か物を求めている現代。だからいつも心が欲している。でも、ここはちがう。欲してはいるけど、満ち足りている。東京にはそのほしいものはいっぱいあるけど、どこか心が虚ろで人の波に流されていく。その地方の方言をそのまま話せるその場が一番落ち着く。道を歩いている場面を見るだけで、心が和んでくる。神社があって祭りがあって。まるで兄弟姉妹のような家族のような子どもたち。そよが早知子の世話をする。海からの帰り、つい自分のことを優先して早知子の言うことを聞かなかったことを後悔し、病気になった早知子を見舞うそよ。部屋に入った瞬間、そよにしがみつく早知子。そよをしげさんと二人きりにさせようと置いて帰ろうとしたとき、泣き出したそよを温かく囲む仲間。いじめなんてないんだろうな。人を大事にすることが当たり前の世界はきっと心地よい青春を作り出してくれる。ついつい言い過ぎてしまう自分を反省するそよ、そのことを責めない仲間。わかりあってるんだなと思う。つい映画の世界に素直に入っていってしまう。島根の浜田に行ってみたくなる。きっと高校生になったそよと広海はやっぱり仲良くやっていると思う。

 公式サイト「天然コケッコー」