そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

ディパーテッド

2008年03月30日 | サスペンス/ミステリー

2006年 アメリカ 152分
■原題「THE DEPARTED」
■2008.3.22 wowow
■監督 マーティン・スコセッシ
■出演
   レオナルド・ディカプリオ(ビリー・コスティガン)
   マット・デイモン(コリン・サリバン)
   ジャック・ニコルソン(フランク・コステロ)
   マーク・ウォールバーグ(ディグナム)
   マーティン・シーン(クイーナン)
   レイ・ウィンストン(ミスター・フレンチ)
   ヴェラ・ファーミガ(マドリン)
   アレック・ボールドウィン(エラービー)
   アンソニー・アンダーソン(ブラウン)

 《story》

「男は、死ぬまで正体を明かせない。」

ボストン南部を牛耳る男、フランク・コステロに育てられたコリン・サリバンは、警察学校を卒業した。コリンは優秀なエリート集団に所属しつつ、警察内部の情報をコステロに流していた。一方、ビリー・コスティガンは、犯罪者の一族の中で生まれ、そこから抜け出すために警察学校に入った。卒業したビリーに命じられたのは、マフィアへの潜入捜査だった。このことを知っている人間はクイーナ警部とディグナム刑事だ
けだった。コステロの身内として犯罪に荷担しなかればならないビリーの苦悩。そして、いつばれるかわからない恐怖。マフィアの中でも、警察の中でも、それぞれ情報をもらす者が潜入していることがわかった。お互いのスパイ探しが始まる。ビリーがカウンセラーとして通った女医は、コリンと一緒に暮らそうとしていた。二人は、少しずつ近づいていく。そして、ビリーとクイーナ警部が会っているとろを襲われ、警部が殺された。コリンは、クイーナ警部の携帯から、マフィアに潜入したビリーに・・。

 どちらも不幸だった
使われるだけ使われて死んでいった。かわいそうな二人に見えた。自分の人生を歩んだと言えるのだろうか。だれかの駒として動き、死んでしまった。ただそれだけのような、味気なさがいっぱいに広がった。なぜあのマフィアを逮捕できないのだろうか。やりたい放題しているのに。世の中おかしいと思うことが多い。大ぴろげに悪いことをしている人は捕まらないで、似たような小さな出来心のようなことで捕まる人がいる。何億円も賄賂だ裏金だと騒がれる人は堂々と生き、少額の金で人生を奪われる人がいる。このマフィアだってそうだ。悪いことが平気でできる人間は強い。でも、小さなことで自分を責める人間は弱い。今の世の中どう進めばいいか道が見えている。
人を殺して刑務所のに入ろう。その気持ちが少し分かるのがつらい。進みたくないし、人のことなんて考えたくない。自分で歩みたくないのだ。何が不幸で、何が幸せなことなのか、その中身が見えない時代。示されない時代。お金より心だと言い切れない時代。だから、ビリーって不幸だねって言ってしまう。でも、本当は正義を信じ、犯罪を目の前にして苦しむ心こそ、人間として大切なものなんだと強く言わなければいけないんだと思う。彼には、死んでほしくなかったよ。

 公式サイト「ディパーテッド」

ポストマン

2008年03月23日 | 人間/社会派ドラマ
 
2007年 日本 111分
2008.3.22  サロンシネマ2
■監督 今井和久
■出演
   長嶋一茂(海江田龍兵)  
   北乃きい(海江田あゆみ)
   原沙知絵(塚原奈桜子)  犬塚弘(三ツ屋輝夫)
   谷啓(羽田薫)  竹中直人(番)
   野際陽子 (木下園子)

 《story》

「手紙がつなぐ家族の絆」

千葉県房総町。今日も龍兵はバタンコに乗り郵便を配達する。2年前に最愛の妻を亡くし、中学3年生のあゆみと小学校3年生の鉄兵と三人で暮らしていた。あゆみは、母の墓参りにも行かず家の家事一切をやろうとしなかった。鉄兵は毎月命日の日になると母に手紙を書いてポストに入れた。龍兵は家族三人で暮らすことが一番だと思っていたが、あゆみは陸上をやるために寮のある高校を受験するという。あゆみの臨時の担任から話を聞く。二人の関係を怪しく思ったあゆみは、法事の席で「母のことを忘れようとしている」と父を非難する。龍兵は思わずあゆみを殴ってしまう。あゆみの部屋に祖母がそっと大きな箱を置く。その中には、昔龍兵が文通で送った母への手紙がぎっしりつまっていた。龍平が手紙を届けていた老人の姿がない。心配になって家をのぞくと倒れている老人。病院に担ぎ込まれた老人の手に一通の手紙。龍兵は、この老人が助かることを願って、この手紙を届けるために自転車を走らせる。

 さわやかな映画でした
単純でさわやかな涙あふれる映画が好きだ。素直に涙を流して、そーっとぬぐう。映画館の中のまわりの人々も、私と同じように涙をぬぐっていた。感動の共有だ。常々思うことは、映画を見てさわやかな感動が味わえたら最高。時には心をしめつけられるものやハラハラドキドキの映画もいいけど、やっぱりさわやかな映画がいい。わざわざ見に来た価値あり。
今頃自転車で郵便を配達する姿は見なくなった。やっぱりバイクだね。郵便局に限らず、職場の中でこうして人のことを考え、人の心を思い大事にしようとするところに感動する。見せかけのあいさつや仕事だからとわりきりの行動は冷たく思う。仕事に誇りを持つとは、そんな人との関係を大切にすることなんだろう。銀行員だって、タクシーの運転手だって、人のことを大事に考える仕事はちがうと思う。私にもできるだろうか。

 公式サイト「ポストマン」

ライラの冒険 黄金の羅針盤

2008年03月23日 | ファンタジー/アドベンチャー


2007年 アメリカ 112分
■原題「THE GOLDEN COMPASS」
2008.3.20  TOHOシネマズ緑井
■監督 クリス・ワイツ
■出演 
   ニコール・キッドマン(コールター夫人)
   ダコタ・ブルー・リチャーズ(ライラ・ベラクア)
   サム・エリオット(リー・スコーズビー)
   エヴァ・グリーン(セラフィナ・ペカーラ)
   クリストファー・リー(第一評議員)

 《story》

「その針は教えてくれる」
「ライラ・ベラクア12歳。真実を示す羅針盤を手に
                         世界を変える度に出る。」


私達の世界とよく似たパラレルワールドでのお話。そこでは、魂は体の外にあり、動物の姿だった。子ども時代は、その姿は安定せず、大人になると固定した。
ライラ幼いときに両親を失い、オックスフォード大学の学寮で育てられていた。その頃、謎の組織に子ども達が次々とさらわれるという事件が起こっていた。親友のロジャーもさらわれてしまった。教授から預かった「黄金の羅針盤」を手にライラは北を目指して旅立つ。そして、魔女や鎧グマ、ジプシャン族と出会い、勇気をもって謎の組織に挑む。

 子ども向け、少し難解
1年以上も前から宣伝していたので期待していたんだけど残念。安っぽいディズニー作品に見えた。小学生くらいの子どもを対象にしているように見えた。でも複雑な世界であり難解。現代の子どもたちのファンタジーの世界はこんなものなんだろうか。昔の、ピーターパンの世界とはちがって、私には複雑で理解しがたい。羅針盤の素晴らしさをあまり感じなかったのはなぜだろうか。他の人間が扱っても何の役にも立たないことが見えなかった。扱える人間は特別なんだ、選ばれたライラだけ。そんな一点に集中していくような場面がなかった。簡単にライラの手もとに届き、簡単に使うことができた。それがおもしろくなかった。また、続編が作られるのだろうなあ。
真実・・・それはだれもが見たいもの。知りたくない真実もたくさんあるから、何もかも知りたいとは思わない。特に人の心なんてわかってしまうとノイローゼになってしまう。知らない方が幸福であることは多い。しかし、世の中全体をだまそうとしている歴史の真実は知りたいものだ。冷凍食品に農薬を入れたのは誰か・・・三億円強奪の犯人はだれか・・・邪馬台国はどこにあったのか・・・。黄金の羅針盤は教えてくれるだろうか。

 公式サイト「ライラの冒険 黄金の羅針盤」


雪に願うこと

2008年03月22日 | 人間/社会派ドラマ


2005年 日本 112分
■2008.3.8 DVD
■監督 根岸吉太郎
■出演
   伊勢谷友介(矢崎学)  佐藤浩市(矢崎威夫)
   小泉今日子(田中晴子)  
   吹石一恵(首藤牧恵)
   香川照之(小笠原)

 《story》

「傷ついた心 北海道の大地の上、
 人のぬくもりに触れ、また、歩き出す---。」

帯広の輓曳(ばんえい)競馬場に、学が戻ってきた。一流大学を出て、一流の会社に就職し、自分で開いた会社経営に成功し、東京で派手な生活を送っていた学だった。結婚式には、田舎臭いと母親も呼ばなかった。13年間も帰って来なかった学は、事業に失敗し逃げ戻ってきたのだ。突然現れた学を不審に思いながらも、兄の威夫は馬の厩務員として働かせるのだった。幼なじみのてつお、女性騎手の牧恵、威夫の世話をしている晴子、なかなか騎手になれない富永・・・ここでの生活は学の心を癒していく。そして優勝できないウンリュウという馬との出会い。このままでは馬肉にされてしまう。最後のレースに賭ける。その騎手は自信を失い欠けていた牧恵。ウンリュウと自分を重ねる学。牧恵を励まし、自分も東京に戻りけりをつけてくる決意をする。

 北海道の大地が
だれもが故郷に自然がいっぱいあるとは限らない。東京のマンションが田舎である人もいることだろう。私の田舎はここだ。団地だ。戻ることができる自然いっぱいの田舎がある人はうらやましい。北海道は、名を聞いただけで、自然を感じる。雪そのものが自然だ。都会に降る雪とはちがう。
わがまま放題生きた弟、ある面では私も同じかもしれない。成功してもしなくても、きちんと後始末をつけなればならないことがある。逃げてはならないということだ。田舎は、北海道の大地は、雪は、きっとそんな勇気を与えてくれたのだと思う。自分がやってきたことは、人を踏み台にして、甘え一杯の自分だけよければいいいという生き方。でも、こうして自然の中で力を合わせて生きている人々に出会うと、自分だけの世界が恥ずかしくなる。お金じゃないんだ。贅沢をしたって心の満足は得られないんだ。けりをつけないといけいことをしっかり見据え、自然に戻りたい。


L change the WorLd

2008年03月22日 | サスペンス/ミステリー

2008年 日本 128分
2008.3.15 TOHOシネマズ緑井 with h/t
■監督 中田秀夫
■出演
   松山ケンイチ(L)  工藤夕貴(久條希美子)
   福田麻由子(二階堂真希)  
   南原清隆(駿河秀明)
   平泉成(松戸浩一)  佐藤めぐみ(三沢初音)
   鶴見辰吾(二階堂公彦)  
   高嶋政伸(的場大介)

 《story》

「もう、誰も失いたくない」
「L、最後の23日間」


キラとの戦いに終止符を打つために、自分の名前をデスノートに書いたL。23日後に安らかな眠りにつく。ワタリを失ったLは、残された未解決事件を片づけていく。そのとき、ウイルスで消滅したタイの村から、子どもがやってきた。彼が持っていたデータから、ただ一人の生き残りだとわかった。そして日本のある研究所から真希という少女が逃げ込んできた。そこで作られたウイルスの何らかの手がかりを持っていた。少年の村はこのウイルスで消滅し、ウイルスの制作者である真希の父も犯人によって殺されてしまった。このウイルスは感染したら数時間で死に至る、まさしく人間が作り出した死に神だった。ワクチンを作らなければ世界が滅んでしまう。Lは、少年と真希を連れて、二階堂教授のもとに向かう。犯人は真希がワクチンを持っていると思いねらう。Lの眠りまであと6日。世界は救えるのか。

 頭脳を使った戦いとはちがってたなあ
Lというとキラとの頭脳戦。今回のLは走る。格闘する。少し期待はずれだった。確かにウイルスは人間が作り出した死に神かもしれない。しかし、何の予備知識のない私は、本物の死に神と頭脳戦を繰り広げるのだと思っていた。それが、日本人が作り出したウイルスとは、怪獣映画の世界に入った感じがした。松山ケンイチも福田麻由子も好きなので、見ることに関してはOK。ただ、「デスノート」を上回らなかったのは残念。
久しぶりに見た劇場映画。子どもを対象にした映画だった。高三と中三はどう見ただろうか。忙しかったこの1ヶ月間。やっぱり劇場はいいなあと実感。もし、自宅にミニシアターを作ったとして満足できるだろうか。音響設備を整え大画面にしたとしても、きっと満足できないだろうな。足を運んで、さまざまな人と映画の感動を共有することが、少し意味を持っている。一人で自宅のミニシアターもいいけど、劇場でしか味わえないことは、見知らぬ人との感動の共有なのだろう。それが一番ではないが、たとえ一人でも、その映画を見せようとしてくれている人との共有。足を運ぶからこそ、味わえる何かがある。1~2週間に1回それが味わえ得れば、それで生きていける。

 公式サイト「L change the WorLd」

白い船

2008年03月20日 | 人間/社会派ドラマ


2001年 日本 108分
■2008.3.15 DVD
■監督  錦織良成
■出演 
   中村麻美(静香先生)  濱田岳(好平)
   中村嘉葎雄(貫平じいちゃん)
   尾美としのり(森脇記者)  竜雷太(船長)
   大滝秀治(林太郎ひいじいちゃん)
   田山涼成(校長先生)  長谷川初範(教頭先生)
   福田亮太(好平の友だち・司)
   松尾暁(好平の友だち・孝雄)
   奥村公延(司のじいちゃん)
   山口美也子(養護教諭)  宮下順子(静香の母)
   山田アキラ(林太郎)  戸田麻衣子(司の姉)

  《story》

「思いは届き、夢は叶うものです」

島根県の日本海が見渡せる高台にある小さな小学校。この塩津小学校は17人の児童数。静香先生は、5.6年生の担任だった。ある時、窓の外ばかり見ている好平が何かが見えると言った。白い船が見えると言い、その日から双眼鏡を持ってきて、みんなで海を見つめる日々が続いた。そして、それが、博多と新潟の直江津を結ぶフェリーだとわかった。さっそく子ども達は、フェリーの船長に手紙を送る。それから、白い船「レインボウラブ」の船長と子ども達の交流が始まる。もっと近くで見たいと言う好平・・・レインボウラブに乗りたいと願う子ども達。夢を叶えたいと先生や町の大人達が奔走する。

 こんなことがしてみたいなあ
夢の実現、その夢はみんなの夢。その夢を現実のものにするために、みんなで調べたり、何か行動したり活動したり・・・そんなことをしてみたいものだ。そこに人のつながりが生まれるような気がする。ただ単に利潤追求のための手段ではなく、思いに応えようとする変化。それは規則破りではない。少しでもつながりたい変化だと思う。学力が落ちていると、これから始まるだろう詰め込み教育。点数の競い合い。目の前の問題にだけ集中。自分のことしか見えない集団。これからの教育は下と上ばかり見ている不安な教育。のんびり海を見て、みんなでつながろうとする教育ではない。子どもは、大人と大人のつながりをつくる天才だと思うんだけどなあ。


霊 リョン

2008年03月20日 | ホラー


2004年 韓国 95分
■原題「THE GHOST/DEAD FRIEND」
■2008.2.17 DVD
■監督 キム・テギョン
■出演
   キム・ハヌル(ジウォン)  リュ・ジン(ジュノ)
   ナム・サンミ(スイン)  チョン・ヘビン(ウンソ)
   チョン・ヒジュ(ユジョン)  シニ(ミギョン)

 《story》

「忘れよう、悪い夢を」

女子大生のジウォンは兵役帰りのジョノとともに平穏な生活を送っていた。しかし、ジウォンは以前の記憶がなかった。そこに高校時代の級友ユジョンと名乗る女性が現れたが、彼女のことを思い出せなかった。共通の友人であるウンソが死んだことを聞かされる。それから、ジウォンは、亡霊が見えるようになり、プールでは何者かに水中に引きずり込まれてしまう。少しずつよみがえった記憶は、自分が高校時代に親しかったスインという同級生をいじめていたこと。そして、彼女もいじめていたジウォンの仲間も、水のないところで水死していること。すべての鍵は、4人で行った登山にあった。ジウォンとジョノは、この登山の道をたどる。そして記憶がよみがえり、川底に沈むスインの遺体を見つける。これですべての謎が解けたかに見えたが・・・。ジウォンの記憶の中にはまだ、ジウォンそのものに隠された謎があった。

 いじめられる人間が報われるように
いじめられてきた人間が、これほどまでにいじめぬかれるなんてたまらない。いじめる人間が罰を受けてもいいのに、霊になってからもいじめを繰り返す。ここまでくるとただの悪魔だ。映像的にはどこかで見たようなシーンがたくさんあった。そして、まだ続くいじめというように、続編がありそうな雰囲気で終わった。ジウォンは、いやスインはまだまだいじめられるのだろうか。すでにモンスターの域に入っている。
いじめる人間にも何か原因がある。自分もいじめられているから他人をいじめる。いじめの連鎖があるものだ。結構、世の中からいじめられていたり、会社や国や社会全体からいじめられている場合もある。ねたみやストレスをそこに向けたり、自分だけの世界に入り込んで自分の心を満足させたいがためだけに動いたり、大きな世界がみえなくなっている。落ち着いて物事が考えられない。お金や地位だけが幸福をもたらすと思いこんでしまう。心なんてばからしいと投げ捨てる。だれも信じない人間。いじめられている人間の方が、心がある人間らしく見えてしまう。世の中、いじめる人間が反省でき、いじめられていた人間が笑顔で生きていける世界にならなければ。


母べえ

2008年03月16日 | 人間/社会派ドラマ


2007年 日本 132分
2008.2.16 TOHOシネマズ緑井
■監督  山田洋次
■出演
   吉永小百合(野上佳代)  浅野忠信(山崎徹)
   檀れい(野上久子)  志田未来(野上初子)
   佐藤未来(野上照美)  
   坂東三津五郎[10代目](野上滋)
   中村梅之助[4代目](藤岡久太郎)
   戸田恵子(野上照美=大人)  
   大滝秀治(野村医師)
   笑福亭鶴瓶(藤岡仙吉)

 《story》

「何もなくても、母の手があった。悲しくても、母の胸があった。」
「あなたがいたから、すべてを愛せる」


昭和15年の東京。父と母を「父べえ、母べえ」と呼ぶ、娘たち。仲むつまじく生活していた野上家に戦争の影が差し始めた。ドイツ文学を研究していた父べえが、戦争に反対しているということで警察に連れて行かれる。不安いっぱいの野上家に、優しい人々が訪れる。父の教え子である山崎は面会できるように奔走する。山ちゃんは野上一家にとって大切な人となる。父の妹の初子、はちゃめちゃな藤岡おじさん。父とのつながりは毎日のように書く手紙。昭和17年1月、太平洋戦争が勃発し、時代は戦争の渦の中へ・・・そこに一通の手紙が届く。それは父の死を知らせるものだった。さらに、野上家を支えてきた山ちゃんのもとにも一通の手紙が届いた。それは・・

 忘れてはならない時代
正しいことが言えない時代。本当はいつの時代でも戦争が正しい選択だなんてあり得ないのに。人を殺すことがいいことだなんて絶対にあるはずがないのに。隣の国が攻めてくるからと軍備を整える。たとえ攻めてきても、もし対抗すれば、泥沼に入るだけ。戦争しないで解決できる道が必ずあると思う。人を殺さないで進むことができる方法があるはずだ。
悲しいかな、しんどい時代だからこそ、結ばれる家族や人々の心もあるのかもしれない。一生懸命に生きていて苦しい中でお互いを大切にしているからこそ、人のつながりが深く強く感じられるのかもしれない。苦しい時代、戦争はなくても人々を苦しめるものはいっぱいある。いつの時代でも、人々の生活や心をむしばむ問題は山積みだ。懐かしく思うのは、家族のつながりであり、人を想う心だ。戦争だったかではなく、今も求めていいのはあたたかい家族の姿。現代の問題にもきっと立ち向かっていける人と人とのつながり。自分の心の中に大きく育てていかなければいけない。

 公式サイト「母べえ」


鉄コン筋クリート

2008年03月15日 | アニメ

2006年 日本 111分
■2008.2.15 wowow
■監督: マイケル・アリアス
■出演
   二宮和也(クロ)  蒼井優(シロ)
   伊勢谷友介(木村)  宮藤官九郎(沢田)
   大森南朋(チョコラ)  岡田義徳(バニラ)
   森三中(小僧)  納谷六朗(じっちゃ)
   西村知道(藤村)  麦人(組長)
   田中泯(ネズミ=鈴木)  本木雅弘(蛇)

 《story》

「ソコカラ、ナニガ、ミエル」
「二人一緒じゃないと見つからない」


義理と人情とヤクザの町、「宝町」で、親を知らない“ねこ”と言われるクロとシロの少年が飛び回っていた。ある日、ヤクザの“ねずみ”がもどってきた。町の中で何かが起ころうとしていた。刑事の藤村に近づくかが情報は得られない。実は、水面化で町のレジャーランド建設計画が進んでいたのだ。邪魔者として、クロとシロをねらう組織。シロを守るために戦うクロ。刑事の藤村にシロを預けたクロは異常な行動を取るようになる。

 今頃のアニメとしては
なんだか最近のアニメはよくわからなくて、途中で見るのをやめてしまいたくなるときがある。これもその一つだった。現実とかけ離れたことが当たり前のようにそこにはある。それが不思議で仕方ない。飛ぶこと。アニメの世界ではよくあることだと思うけど、素直にとけ込めない。今まではそうでなかったのに。時代についていけてないのかもしれない。
お互いにそれぞれが足りないものを持っている。友達や恋人や夫婦や。それで人の心の均衡は保たれているのかもしれない。心の均衡。簡単に言えば、人はみんな支え合って生きているということなのかな。
久しぶりにこのブログへの書き込みだ。忙しかった一ヶ月。劇場映画も見に行っていない。テレビも壊れてしまった。仕事が一区切りついたので再会。テレビも新しいものに買い換えよう。映画も見に行こう。まずは子どもたちと「L」から。

 公式サイト「鉄コン筋クリート」