そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

銀色のシーズン

2008年01月27日 | ラブロマンス/青春


2007年 日本 108分
2008.1.25 TOHOシネマズ緑井
■監督 羽住英一郎
■出演
   瑛太(城山銀)  田中麗奈(綾瀬七海)
   玉山鉄二(小鳩祐治)  青木崇高 (神沼次郎)
   佐藤江梨子(北原エリカ)  田中要次 (伊川一彦)
   杉本哲太 (宮部智明)  國村隼 (瀬戸雅之)

 《story》

「雪猿たちの季節がやってくる」

銀、祐治、次郎は、雪山でやりたい放題。銀は「何でも屋」と称して空からチラシ配り。祐治はソリでの川の横断にチャレンジ。次郎は、手すり制覇を目指していた。町の人々は、やりたい放題の彼らに困り果てていた。町のイベントである雪の教会で結婚式をあげるために七海がやってきた。何でも屋の銀は、七海にスキーレッスンの契約をする。しかし、その雪の教会が壊された。七海も行方不明。そして、七海の婚約者が、実は半年前に事故死していたことがわかった。銀は吹雪の山の中に入り、七海を捜す。銀は、見つけた七海に「あきらめたらだめだ」と諭すが、銀自身が競技中の事故で、復帰に自信をなくしていたのだった。七海が町を去ろうとしたとき、銀が再び競技に参加。七海と町の人々が見守る中、銀は滑り出した。

 さわやかでした
最初は、見る映画をまちがえたかなと思った。ばかばかしいだけのお笑い映画のように思えたからだ。でも、七海が現れてから変わった。ただ、七海の元気のなさが気になった。婚約者を失っていたのだから仕方ないけど、もう少しトーンをあげてもよかったのではないだろうか。ラストの競技は、成功した方がよかったかも。大成功で、町中のみんなが駆け寄る。七海も駆け寄る。あきらめない気持ちが強くなる。そんな終わり方はどうだろうか。あの失敗で、またけがをして立てないとなると、人生終わりだ。
最近、ついつい粗を捜したくなるんだけど、半年前に事故死していて、式場がキャンセルされていないなんて、おかしいよね。
私は、どうも寒さが苦手で、スキーをしたことがない。スキー自体は楽しそうだと思うけど、あんな寒いところで、めんどくさい準備をしてやるほどのものじゃないと思ってしまう。あったかい建物の中で、テレビを見ている方がいい。だからかもしれないけど、こうして劇場で疑似体験できることが、映画の良さでもあると思う。

 公式サイト「銀色のシーズン」


名犬ラッシー

2008年01月27日 | 人間/社会派ドラマ

2005年 フランス/イギリス/アメリカ/アイルランド 100分
■原題「LASSIE」
■2008.1.22 wowow
■監督 チャールズ・スターリッジ
■出演
   ジョナサン・メイソン (ジョー・カラコフ)
   ピーター・オトゥール (ラドリング公爵)
   サマンサ・モートン (サラ・カラコフ)
   ジョン・リンチ (サム・カラコフ)
   スティーヴ・ペンバートン (ハインズ)
   ヘスター・オジャース (シーラ)
   ピーター・ディンクレイジ (ロウリー)
   ジェマ・レッドグレーヴ (デイジー)

 《story》

「あなたの笑顔が恋しくて800キロ。大好きだから、必ず帰る。」

イギリスの小さな炭坑の町ヨークシャ。少年ジョーが学校の建物から出てくるのを待っている犬のラッシー。しかし、炭坑が閉鎖され一家は食べるものさえなくなった。ある日、学校が終わっても門の前にラッシーの姿がない。裕福なラドリング公爵に売られてしまった。ラッシーはジョーのことが忘れられず、何度も檻を越えてジョーの元に戻った。公爵の元で暮らす方が、ラッシーにとって幸せだと思い、ジョーはラッシーと別れることを決意する。公爵一家は、遠く離れたスコットランドに移る。公爵の孫娘のシーラは、母親と離れて暮らす自分とラッシー重ね、家を飛び出すラッシーを見逃すのだった。愛するジョーを求め、ラッシーの800キロの旅が始まる。

 犬は忠実だよね
自分が決めた主に対しては、犬はとことん忠実だよね。そこに人は感動するんだよね。ずっと主を待ち続ける犬。主を救おうとする犬。自分の危険をも顧みないから、主に向けられた一途な心を感じてしまうんだ。そういう意味では、私も犬を飼いたい。でも、現実を考えると、世話ができない。1日の大半は家にいないのだから、毎日散歩に連れて行ってやることもできない。フンやおしっこの後始末となると続けてできないかもしれない。もっと1日に余裕がなければ一緒に暮らすことは無理だ。
昔、子どものときに犬を飼ったことがある。父がどこからかもらってきた。うれしかった。でも、数日でいなくなった。どこかに捨てられたのだった。動物嫌いな母が了解しなかったのだ。一度目は家にもどってきた、体中汚れてすすけていた。次は余程遠くに捨てられたのだろう。二度ともどってこなかった。悲しい思い出だ。いつか余裕ができたら、ともに歩んでくれる犬と巡り会いたい。

 公式サイト「名犬ラッシー」

2008年01月26日 | ホラー

2006年 日本 104分
■2008.1.20 DVD
■監督 黒沢清
■出演
   役所広司 (吉岡登)  小西真奈美 (仁村春江)
   葉月里緒菜 (赤い服の女)  伊原剛志 (宮地徹)
   オダギリジョー (精神科医=高木)
   加瀬亮 (作業船の船員)

 《story》

「“忘れ去られた過去”の恐怖」
「連続殺人事件発生、容疑者は刑事。
                                  『俺、何やった・・・?』


埋め立て地で、赤い服を着た女性が、海水の水たまりに顔をつけたまま殺されていた。刑事の吉岡は、現場で見覚えのあるボタンを見つける。それは、自分の部屋にある服のボタンと同じだった。それから、赤い服を着た幽霊を見るようになる。そして自分が犯人ではないかと疑うようになる。そんな彼を冷ややかな目で見つめる春江。細い叫び声をあげる赤い服の女。続けて、海水を飲んで殺される事件が起きた。彼の脳裏によみがえる青年時代に見た光景。これまでの殺人事件に関係した人々は、船でこの光景を見ていた。そして、向こうからも見ていた人影があった。「あなただけは許します」赤い服の女の言葉の意味は、彼の奥の部屋に横たわる春江のミイラ化した遺体にあった。

聞いて欲しかった叫び
苦しいときの声は誰かに聞いてほしいもの。あの建物から見えた船の中の人々。助けを求めたのだろう。でも、船の中の人々は何も知らなかった。理不尽なものだ。恨みは、自分を殺した人やそれに関わった人々に向けられるべきだ。死んだ方が超人になれるのも如何なものか。聞いて欲しい声、届かぬ声、それが叫びとなって発せられる。それはよくわかる。助けを無視したり、見て見ぬふりをしたなら恨むがいい。知らなかったり、気づかれなかったなら、仕方ないことだと思う。そう自分に言い聞かせよう。かわいそうなのは春江。無表情な人だなと思っていたら、実は殺されていたんだ。きっと彼を愛していたんだと思うけど、もう笑顔にはなれない。気づいてほしかったのだろう。自分はもう死んでいるんだって、愛するあなたに殺されたのよって。ある意味、それが復讐だとも言えるかもしれない。笑顔がないことが、彼女の叫びかもしれない。

 公式サイト「叫」

Sad Movie <サッド・ムービー>

2008年01月26日 | 人間/社会派ドラマ

2005分 韓国 105分
■原題「SAD MOVIE」
■2008.1.19 wowow
■監督 クォン・ジョングァン
■出演
   チョン・ウソン(ジヌ=消防士)
   イム・スジョン(スジョン)
   チャ・テヒョン(ハソク=別れさせ屋)
   ヨム・ジョンア(ジュヨン)
   シン・ミナ(スウン=聾唖者)
   イ・ギウ(サンギュ)
   ソン・テヨン(スッキョン=母)
   ヨ・ジング(フィチャン=息子)

 《story》

「愛はどうして 終わる瞬間に 一番輝くんだろう」
「涙のあとに残ったのは、永遠の愛」


・消防士のジヌは、人命救助に果敢に挑む。心配しながらそんな彼を見守るアナウンサーのスジョン。番組放送中に火事現場から消防士の事故ニュースが飛び込んできた。
・定職につけずふらふらしているハソク。恋人から別れ話を持ち出されたものの、彼女の気持ちを取り戻そうと、仕事探しをする。ひらめいたアイデアが「別れさせ屋」順調に仕事の依頼がきた。しかし、ある日、彼に仕事を依頼したのは・・・
・耳が聞こえないスジョンの妹スウンは、遊園地の着ぐるみのアルバイトをしていた。そこに毎日やってくる絵描き青年に恋し、青年も着ぐるみの彼女に関心を抱く。青年が留学することが決まり、スウンは着ぐるみを脱ぎ、彼の前に立つ。
・忙しい母と息子のフィチャンはいつもすれ違い。ある日、その母が倒れた。フィチャンにとっては、毎日母と一緒にいられるのでうれしい。しかし、母の病気は・・・

 後がないから美しく見えるだけ
別れは美しいものではない。美しく見せようとしているけど、その裏側には、涙しか見えない。後悔と苦しみしかない。あのときもっと引き留めていれば・・あのときもっと自分の気持ちを伝えていれば・・・あのときもっと自分がしっかりしていれば・・・あのときもっと素直になっていれば・・・別れの先にあるものは後悔と苦しみ。美しい愛の思い出なんかあるわけがない。美しく見えるのは、別れたあとのその先が見えないから。だれだって別れたくて人を愛しているんじゃない。その愛が伝わるように、ずっとずっと続くことを願って、人を愛そうとしているんだ。先に別れがある愛なんて踏み出したくはない。ジヌは生還してほしかった。ハソクは彼女の心にもっと向き合って、自分を変えて、彼女の心を引き戻してほしかった。青年はもっとスウンの心をつかんでほしかった。母親には助かってほしかった。悲しみで終わる映画はあまり好きではない。

 公式サイト「Sad Movie <サッド・ムービー>」

あなたを忘れない

2008年01月24日 | 人間/社会派ドラマ


2006年 日本/韓国 130分
■原題「26 YEARS DIARY」
■2008.1.19 wowow
■監督 花堂純次
■出演
   イ・テソン(イ・スヒョン)   マーキー(星野ユリ)
   竹中直人(平田一真)  金子貴俊(風間龍次)
   浜口順子(岡本留美子)  原日出子(星野史恵)
   大谷直子(高木五月)  ルー大柴(佐藤)
   吉岡美穂(小島朝子)  高田宏太郎(ケンジ)

 《story》

「いのちより大切な愛がある」

イ・スヒョンは、日本に興味を持ち留学する。韓国でバンドを作りギターを弾いていたスヒョンは、東京の路上でライブをやっていたユリの歌声に足を止めた。そのときユリたちのバンドに因縁をつけてきた男達に、思わずスヒョンは止めに入る。そのことがきかっけでユリとスヒョンは親しくなっていく。家族を大事にするスヒョンの影響を受けたユリは、次第に落ち着いた心で、離ればなれになっている母を訪ねたり、歌に打ち込んだりするようになる。しかし、スヒョンは大阪で暮らす韓国の人たちの過去の出来事、日本との関わりを知り、ショックを受ける。さらにぶつかってきたタクシーの、韓国人を馬鹿にした発言に、体も心も傷つき、韓国の家族の元に帰る。ユリは、インディーズバンドの決勝大会に進出。家族の愛で立ち直ったスヒョンも、大会の会場に駆けつけようとしていた。駅のホームから一人の男性が落ちた。スヒョンは迷わず線路に降り、彼を助けようとする。そのときホームに列車が入ってきた。

 線路に降りたもう一人も
2人で男性を助けようとしたんだね。韓国の人だけがクローズアップされたけれど、そのもう一人の人も忘れたくない人のはずだ。3人とも助かっていたらどんなに良かったことだろう。最初に落ちた男性は酔っぱらいみたいだった。ついついあんな人のために・・・と思ってしまうが、どんな人でも同じ命。助けようとする心が素晴らしい。このスヒョンは、人物そのものが誰をも包む温かさをもっている。日本と韓国の関係が揺れ動く中で、韓国だろうが日本だろうが、同じ人間、同じ命、手をさしのべようとする彼だからこそ、こうしてさらに輝いて見えるのだ。
「いのちより大切な愛」・・・このキャッチフレーズには疑問。命より大切なものってあるのだろうか。彼は命を捧げたわけじゃない。自分も死のうとしたわけじゃない。落ちた男性も自分も助かろうとしたはずだ。その助けようとした愛はかけがえのないもの。でも、命より大切なものではない。3人とも助かってほしかった。命を救おうとした、あなたの心を忘れない。

 公式サイト「あなたを忘れない」


スマイル 聖夜の奇跡

2008年01月20日 | ラブロマンス/青春


2007年 日本 124分
2008.1.18 TOHOシネマズ緑井
■監督 陣内孝則
■出演
   森山未來(佐野修平)  加藤ローサ(山口静華)
   田中好子(猪谷幸枝)  綿貫智基(猪谷昌也)
   立花裕大(猪谷昌也=少年時代))
   岡本杏理(篠原礼奈=フィギュア少女)
   谷啓(今泉邦雄)  坂口憲二(現代の猪谷昌也)

 《story》

「本当の奇跡は、一番最後にやってくる・・・。」

タップダンサーになる夢に破れた修平は、恋人の待つ北海道に帰った。地元で教師をし、恋人の静華に結婚を申し込む。静香の父親の条件は、弱小ホッケーチームを優勝させること。修平は、アイスホッケーをしたこともなく、ルールもわからない。しかし、大学で専攻した児童心理学とタップのリズムを使い、弱小チームのスマイルを勝利へと導く。チームの昌也は、フィギュアの礼奈と親しくなり、過去のトラウマから脱し笑顔を取り戻していく。しかし、その礼奈が白血病で入院する。チームは毎夜、病院の外で礼奈を励まし、大会優勝目指して勝ち進んでいった。決勝は、強敵チーム。礼奈のためにも、奇跡を信じて戦う。

 さわやかでいいよ
わかりやすい映画が好き。だれもがいい人なのがいい。難解な問題提示型の映画も見るけど、疲れているとき、いつものように心が荒んでいるときは、こんなさわやかな映画がいい。欲を言うなら、さわやかついでに礼奈も回復させてほしかった。試合に勝つ奇跡だけでなく、病にうち勝つ奇跡の方が価値があると思う。試合に勝つことだって、彼女が元気になることを願ってがんばってきたんだから、奇跡は彼女に起こしてほしかった。
写真を撮るとき、「笑って」ってよく言うけど、歯を出して笑えない。鏡を見て練習してもできない。笑顔って人間の特権なんだと聞いたことあるけど、笑えないってつらい。いつも普通のときも笑顔の人がいるけど、育ってきた環境が笑顔になることが多かったのか、顔の特徴なのか、それだけで得をしたり損をしたりする。昌也のようなトラウマがあるのだろうか。人と真向かうこと自体が怖いんだから仕方ないか。映画を見ていて楽しい場面があったら、自然に笑っているだろうか。

 公式サイト「スマイル 聖夜の奇跡」


悪夢探偵

2008年01月20日 | サスペンス/ミステリー

2006年 日本 106分
■2008.1.16 wowow
■監督 塚本晋也
■出演
   松田龍平(影沼京一)  hitomi(霧島慶子)
   安藤政信(若宮刑事)  大杉漣(関谷刑事)
   原田芳雄(大石恵三)  塚本晋也(犯人)

 《story》

「お願い、私の夢に入って、一緒にあの男を倒して」

少女の惨殺死体が、自室のベッドで発見される。自宅は密室で、カッターで自分の喉を何度も掻き切っていた。彼女は直前まで、自殺サイトの0と携帯で話していたことがわかっている。同じくサラリーマンが自宅のベッドで自殺した。やはり直前まで携帯で0と話していた。刑事の霧島と若宮は、0を探し出そうと調査を始める。若宮は、自分も0に電話し囮となって、0の手がかりをつかもうとした。しかし、今までの2人と同じように、寝ていて自分の喉をカッターで掻き切りながら死んでいった。霧島は、他人の夢の中に入るという影沼に協力依頼する。影沼は、人間不信に陥り自殺願望を持っており、依頼を断る。霧島は自分も0に電話をかけ、自殺を装う。そして影沼に助けを求める。霧島の夢の中に出てきたのは殺人鬼だった。彼女の夢の中で、殺人鬼と影沼の戦いが始まる。

 まるでエルム街の悪夢
ただ違うのは、助けに行くことができる正義の味方がいることだ。リアリティーがあり、なかなかの出来だと思った。ただ、主人公の霧島が素人演技で、映画を安っぽくさせていた。追いかけていく未知の物体の様子が、カメラ自体が揺れ動いて、それが恐怖感を倍増させていた。犯人像も、化け物だったり、幽霊のようなものだったり、結局人間だったんだけど、しっかり不気味さを感じさせてくれた。見始めたら、引きずり込まれるおもしろさがある。
夢をあまり見ない私は、夢自体についてそれほど考えたことがない。とこどき見る夢は、いつも後味が悪く、起きてからもしこりを残したまま現実の世界に入る。何が言いたいのだろうと考える。年に2.3度見る夢。毎日見ているのだと思うけど、覚えているのはそれくらい。楽しい夢を見ることができたらいいけど、見る夢は不可思議な出来事ばかり。影沼が、私の夢に入ったら、何が何やらわからないだろうな。

 公式サイト「悪夢探偵」

アース

2008年01月19日 | ドキュメンタリー

2007年 ドイツ/イギリス 97分
■原題「EARTH」
2008.1.14 TOHOシネマズ緑井
■監督  アラステア・フォザーギル
■語り   渡辺謙

 「地球、公開」

・エサを求めるホッキョクグマ
・水を求めるアフリカ象
・エサを求めて旅するザトウクジラ
・印象的な求愛行動をするカタカケフクチョウ etc

 実は勘違い
このチラシをよく見ると、地球は生き物でできている。まさしくそうなんだと思う。人間だけの地球ではないことは明白。さまざまな生き物が生活している。我々人間もその中の1種類の生き物に過ぎないんだけど、その1種類の生き物が、すべての生き物の未来を壊そうとしている。この地球で一生懸命に生きている生き物たちの姿こそ、美しい地球そのものなんだ。
自然というと生き物だけではなく、大地の素晴らしい姿もあるだろうし、美しい空の姿から恐ろしい気象現象もある。そんな、なかなか見ることができない映像を期待していた。自然世界遺産に登録されているようなもので、どこから撮影したのかどのように撮影したのかわからないようなアングルの映像を期待していたのだ。一部あったけど、あまり感動しなかった。予告編の川から滝の上空に飛び出す場面が頭に強く残っていたために、似たような場面を期待してしまった。内容は良かったけど、予想とちがうという思いは、感動を薄れさせてしまう。初めての映画館でのドキュメンタリー鑑賞。テレビでは味わえない大画面だからこそ生まれる壮大さに乾杯。

 公式サイト「アース」

ジャケット

2008年01月19日 | サスペンス/ミステリー


2005年 アメリカ 103分
■原題「THE JACKET」
■2008.1.13 wowow
■監督  ジョン・メイバリー
■出演
   エイドリアン・ブロディ(ジャック・スタークス)
   キーラ・ナイトレイ(ジャッキー・ブライス=少女)
   クリス・クリストファーソン(ベッカー医師)
   ジェニファー・ジェイソン・リー(ローレンソン医師)
   ケリー・リンチ(ジーン・ブライス=少女の母親)

 《story》

「闇の先、君がいた」

1992年、湾岸戦争で頭部に傷を負ったジャックは、記憶障害になってしまった。ヒッチハイクで同乗した車のそばで、警官が射殺され、そのときの記憶をなくしたジャックは、精神病院に送られた。そこでは、拘束衣(ジャケット)を着せられ、死体安置所の狭い場所に閉じこめられる治療が行われていた。ジャックは、その中で未来に飛んだ。ヒッチハイクをする前に出会った少女ジャッキーと出会う。ジャッキーは大人になっていた。そこは2007年だった。ジャッキーの母はタバコの不始末で焼死。ジャッキーは荒んだ生活をしていた。しかし、子ども時代のジャックだとわかったとき、ジャックが入れられていた精神病院の調査を始める。ジャックは1993年に死亡すること、ローレンソン医師が携わっている少年のことなどがわかった。ジャックは、ロレンソン医師にアドバイスし少年を救う。ジャッキーの母も助けられるのではないかと、手紙を書き合いに行く。その帰りに転んで頭を打つ。死の直前、再びジャケットを着て狭い引き出しの中に入ることを要望。ジャックが目覚めたとき・・・。

 斬新なアイデア
華々しく未来に行くのではなく、苦痛の中でたどり着く未来。自然な成り行きで未来が変わっていくことに驚く。あの死体安置所が未来への入り口ではないからだ。あの場所と、彼の状態が重なったからだ。彼が、自分のことだけを考え、自分のためにそれを行使しているのではないことも自然さをふくらませている。彼女に会いたい。彼女を幸せにしてあげたい。死の直前も、彼女に会いたい気持ちを強く感じた。人を愛するということ、人の幸せを願う心は、奇跡を生む。その対比として、悲しみしか生まない戦争があった。
未来へ通じる場所が、死体安置所だなんて皮肉なものだ。そんな誰もが入りたくない場所が、未来を変える特別な空間だなんて。逃げ場を失った人間の最後の望みなのかもしれない。そこまで追い込まなければ、幸せへの道が開かれないとしたら、いったい何が幸せなのかわからなくなってしまう。苦しまなければ幸せはありえないということなのか。しかし、ジャックにとっては幸せな出来事だと言える。彼は、1993年に死んだのかどうか疑問は残るが。


着信アリFinal

2008年01月17日 | ホラー

2006年 日本 105分
■2008.1.13
■監督: 麻生学
■出演
   堀北真希(松田明日香)  黒木メイサ(草間えみり)
   板尾創路(木部義孝)  ジャン・グンソク(アンジヌ)

 《story》

「終り」
「鳴ったら必ず死んでしまう“死の着メロ”
 その恐怖から逃れられるたった一つの方法。
     それは
          『転送スレバ死ナナイ』
                  友達に死を転送できますか?」


修学旅行で韓国に行くことになった安城高校。草間えみりはネット知り合った韓国の青年に会うことを楽しみにしていた。韓国に向かう船の中で、聞き覚えのない着信メロディが鳴る。それは自分からの電話で、しかも未来の時刻からだった。死の予告電話。仲間が次々に死んでいく。「転送すれば死なない」クラスの仲間はパニックに陥る。えみりたちは、みんなでいじめていた明日香の呪いではないか考えた。明日香は自殺未遂で未だ昏睡状態だった。えみりの電話に出たのは、まさしく明日香だった。のろいを止めるために、えみりと韓国の青年は、携帯に電話をかけているパソコンをフリーズさせるように、ネットで呼びかける。呪いを終わらせることはできるのか。

 だんだんつまらなくなる
一作目が一番おもしろかった。この三作目は駄作だ。ありえないことばかりだ。まずは、1クラスだけで修学旅行に行くことはない。自殺未遂した仲間を置いて行けるのだろうか。あんなひどいいじめが発覚しないのだろうか。あの間抜けな先生はなんだ。外国に修学旅行に行くのに、あんな間抜けな先生が代表で連れて行くことはありえない。校長は、保健の先生など、もっとたくさんの引率がある。現地で自由行動だなんて、京都ならわかるけど、外国で大がかりな自由行動は、よほど計画を立てないと大きな事故を招く。しかも韓国で、日の丸のTシャツで自由行動なんてありえない。韓国語や朝鮮の歴史など勉強しているのだろうか。一人でもけが人が出れば旅行は中止。死亡者だとすぐに帰国。あんなにたくさん死んだら、テレビなどのメディアは大騒ぎ。死の予告電話の、迫り来る死の恐怖がなくなり、ただのパニック。最後はようわからん。いじめを反省しろ。