そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

男はつらいよ25 寅次郎ハイビスカスの花

2006年08月06日 | 人間/社会派ドラマ

1980年 日本 104分
■2006.8.6 BS2
■監督 山田洋次
■出演 渥美清(車寅次郎) 倍賞千恵子(さくら) 下絛正巳(おいちゃん) 三崎千恵子(おばちゃん)  前田吟(博) 浅丘ルリ子(旅回りのキャバレ-歌手、リリ-)

《story》
とらやでは、お弁当を作ってみんなでアヤメ見物に出かけようとしていた。そこに寅次郎が帰ってくる。出かけることが言えなかったとらやのみんなと寅次郎がもめているところにリリーから速達が届く。沖縄の病院に入院していて、気弱になっていて、寅次郎に会いたいと書かれていた。寅次郎は初めての飛行機に乗り、急いで沖縄に向かう。病室で再開した二人。まるで夫婦のように仲良く、みるみるリリーも元気になっていった。退院しても安静が必要なため、海辺に部屋を借りて住むことになった。寅さんも大家さんの息子の部屋に居候。仲むつまじい夫婦のような生活が続いたが、寅さんは落ち着かないのか、街を遊び歩く。あるとき、帰ってきた寅さんとリリーはけんかしてしまう。翌朝、リリーは荷物をまとめて出ていってします。寅さんも、船を乗り継ぎ、汽車を乗り継ぎ、まるで行き倒れのように柴又のちらやにたどりつく。再びリリーと再開。そして別れ。二人は、また別々の旅を続けるのだった。

◎相手が苦しんでいたら、とことんつくすところが寅さんのいいところ。沖縄まで駆けつけて、面倒を見る。でも、回復してくると、次第にリリーは眼中になくなる。いや、面とむかえなくなるのかもしれないな。そして、仲違いしてしまう。または寅さんがその場からいなくなってしまう。そんなパターンだよね。
「寅さん、今頃何しているんだろう」そこで電話がなる。旅先の寅さんからだ。わかっていても、見え透いていても、この偶然がたまらなく好きになってしまう。出かける場面で寅さんが帰ってくる。帰ってきたらまずいところに限ってもどってくる、それがわくわくさせるんだと思う。
「所帯もつか?」とつぶやくシーン。自然に出てきた言葉だけど、お互いにうまくいかないことはわかっている。どこかで出会ってお互いに手をつなぎ会えることの方が幸せなんだろう。リリーとはいつまでも深く結びついた関係であってほしい。そんな願いがラストにもあったと思う。また、二人は、これからもどこかで出会う。
ワンパターンの連続なんだけど、寅さんの映画は好きなんです。何度も見たくなるんです。不思議な映画だ。
沖縄の自然や、家並み、そして基地の問題などもきちんと入れてあるところがすごい。

「男はつらいよ」リーズ

亀は意外と速く泳ぐ

2006年08月06日 | コメディ

2005年 日本 91分
■2006.8.6 wowow
■監督 三木聡
■出演 上野樹里(片倉スズメ) 蒼井優(扇谷クジャク) 岩松了(クギタニシズオ) ふせえり(クギタニエツコ) 要潤(加東先輩) 松重豊(ラーメン屋のオヤジ) 温水洋一(パーマ屋のおじさん) 松岡俊介(韮山)

《story》
夫が単身赴任中のスズメは、平凡な日々を送っていた。夫からの電話は、「亀にエサをやった?」というもので、言いつけをきちんと守って、エサをやっていた。友人のクジャクは、スズメとちがい破天荒な生き方をしていた。スズメのあこがれでもあった。ある日、階段を登っていて、崩れてきたりんごをよけようとして、階段の柱に、小さな広告を目にする。「スパイ募集」だった。スズメは思い切って応募する。そして、約束の日時に約束の場所に行ってみた。決して目立ってはいけないこと、平凡に生活することを条件に採用された。それからの日々は、スズメにとってわくわくする楽しいものに変わっていった。

◎最後に何かあっと驚くオチがあるのかと思って見てたけど、スパイたちは地下にもぐって消えてしまった。スズメの生活は今まで通り平凡だけど、ちょっと前向きになってひと味ちがってきたかな・・・という感じもある。平凡、と言いながらも、けっこう平凡じゃない。存在感がないって言ってたけれど、十分ある。ありすぎてわざと無視しているのかもしれないな。
「亀は意外と速く泳ぐ」・・・どいう意味だろうか。泳ぐのは遅いと思っている亀だけど、実は速い。ということは、平凡の中に、実は平凡じゃないことがいっぱい隠されているんだよ、ってことなのかな。じっと見ていてもつまらなくのろい亀も、いつの間にかこんなに泳いでいるよ、実は懸命に生きているよ、ということかな。どちらにしろ、一生懸命にスパイをやっている仲間達がとってもかわいく素敵に見えてきました。