趣味の日記

観劇・歴史・小説・漫画などなど、思いつくままの語り日記

花組「エリザベート」

2014-09-15 23:53:44 | 観劇
貴重なチケットを姉が取ってくれたので、観てきました。
花組さんで上演するのって、オサさん以来?そういえばあのときも、トップお披露目で、みどりちゃんのサヨナラ公演だった。

小池先生の演出で、特にここが変わった、とかは思い当たらず。
細かい台詞の言い回しや語尾がちょいちょい違ったかな?くらい。
ムラのオケがそれなりに上手く聴こえたのは、作品のためか、それとも最近東宝オケのコラコラレベルに慣らされてしまったからなのか(爆)。とはいえ、肝心の昇天シーン冒頭の金管が外したけど(汗)。お~い!(溜息)
でも、なんかやたらと金管が多く聴こえた…。オケ編成変えた?
ちなみに指揮は、安定の佐々田先生。

みりお君のトート。超絶綺麗で歌も上手いんですが、死の帝王のカリスマかといえば、ちょっと違うような。
小柄ですし、どこか少年的で、何だろう…月組時代にやったルドルフが、黄泉に連れて行かれて死神になりました、みたいな風情(大爆)。もとは人間だったんだな~みたいな感じなんですよね。
シシィと出会うことで、徐々に人間だったときのことを思い出していく、という解釈で観ると、意外と納得できたりする(苦笑)。
そもそもみりお君って、死に誘う役より、死に誘われる役のほうが、断然ハマって色気も出ると思うんですけど~(笑)。

ランちゃんのシシィ。なんだか、初演のおハナさまを彷彿とさせるというか、おハナさまを踏襲したシシィでした。
ひたすらに孤高で、ほかを寄せつけないというか。
ラストシーンが、ひざまずいてトートに縋る形なのも。
でもだからこそ、そのラストシーンのトートに、シシィをひざまずかせるだけのカリスマが必要じゃないかと思うのですけど。
病院のシーンで、シシィの壮絶な孤独が感じられて、そこが一番泣けました…。

ほっくんのフランツ。歌声の素晴らしさは圧巻。そして、さすが存在感が大きい。
フランツとしては、いかにも庶民的で(苦笑)皇帝には本当は向いてないのにゾフィの意志で即位させられてしまった、みたいな感じ。だから、自由なシシィに惹かれるのも、愛して力になろうとしてくれるのもわかる。
…そのあったかい包容力があるから、シシィがなぜフランツを拒絶するかが見えにくくなるところはあるかもしれません。
相容れない夫婦の「夜のボート」で感動できないのは、そのあたりなのかも。ほっくんの歌が豊か過ぎて、ランちゃんの声も包み込んでしまうので。

だいもん君のルキーニ。人界におけるトート閣下の協力者、相棒、みたいな風情。みりお君と同期だからやっぱりそういう感じが出るのかな。
フットワーク軽くちょこまかと結構動いてるのが、魑魅魍魎系にも見えるんですが、でも異質な浮いた存在ではなく、民衆にまぎれて溶け込んでる。
歌もさすが上手いんですが、上手さだけではほっくんの圧巻の歌唱力の印象のほうが強いので、何かもうひとつ、ルキーニとしてバンと押しが出るといいかな、とも思います。
「キッチュ」のアドリブ、出てきて鼻歌を歌ってる時から、客席からクスクス笑いが聞こえたので「まだ何も言ってないのに何笑ってんだ?」そして「今日は何の日か知ってるかい?敬老の日だ。年を重ねた姉ちゃんもいいよな~。今日は若い姉ちゃんばっかりだけど」と客席を見渡して「ボーダーの服、いいねぇ~俺とおそろいだ。はい、鳩が出ますよ!」と撮影(笑)。

柚香君のルドルフ。華やかでよく目立ちますが、お芝居となると、まだ歌うので精一杯、力一杯、という感じで、まだまだこれからでしょうね。
エルマーのあきら君が堅実、という印象。
一花ちゃんのゾフィは、小柄なのにすごい迫力。ほっくんフランツと、ほんとに血がつながってる?もしかして養子?みたいな気がしないでもない(爆)。
重臣たちの中で、紫峰さんの大司教さまが、しれっと悪びれず面白い(笑)。

フィナーレ、銀橋のほっくんの歌が、素晴らしかった…。
今回のトップコンビのデュエットダンスは、スパニッシュなんですね。ランちゃんがみりお君をリードして(苦笑)ぐいぐい踊ってるのを観ると、なんだかもっとソロで踊ってる姿も観たかったな~と思ってしまいました。

「エリザベート」、すごく久しぶりに観ましたけど、それなのに見慣れてる感が強すぎて、あまり新鮮に感じられなくなってしまってますね(苦笑)。
やはり、再演が続く作品って難しいのかな~という気もします。「ベルばら」だと、再演とはいえちょっとずつバージョンも違いますけど。
それにやっぱり、トート役者、シシィ役者、フランツ役者、ルキーニ役者、揃った時にこそ、満を持して再演して欲しい、そんな風にも思います。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする