一応、Cも帰る? と聞いてみた。
すると、
『ボクが帰っても何も助けになることはないから』
とクールな一言。
そして、
『Yともっと話したかったんじゃないの?』
と言われた。
『イヤ、俺が本当に話したかったのはCだから。』 ←勝負に出た。
Cは笑って、そういう意味かぁ、と言った。
もう少しつめて座ってみる。
歩道に置いてるCの手、
俺もその近くに手を置いて小指あたりにギリ触れてみた。
したら会話に乗じるように身ブリ手ブリを始め、
ウマく避けられた。
それがきっとCの優しさの拒否・・・
ではないはずと考え直しあきらめず続行。 ←打たれ強いヘタレ。
気持ちは伝えるまでが大変で、
伝えた後は素直に行動に移していける。
はずもないことは分かってる。 ←どないやねん。
今、一緒にいられる幸せってのがある。
めっさカコイイと思って離れて見てただけの青年と
こうして並んでしゃべってる。
Cといたいと伝えて、帰らずにいてくれてる。
旅の話や、イギリスの話、今までの恋愛話。
Cの過去をいろいろと語り聞かせてくれる。
ここまでの展開がウソのように思える。
これは出逢いの縁だと信じて勝負に出るべきだ!
でなきゃ役目を果たして散っていった二人の女神に申し訳ない。 ←散らすな。
そう思うだけで行動に移せないガチのヘタレは進展ないまま1時間経過。
そして、
当然のようにそろそろ帰ろうか、な雰囲気になってCが立ち上がった。
俺はもう少し一緒にいたいと思ったけど
しょうがないから立ち上がる。
Cに手を引っ張ってもらって。
そんで、握手したような状態のまま
『C、キスしていい?』 ←勝負直球剛速球。
だってもう残す勝負はここしかない。
はたしてここが勝負どころだったのかどうかは不明だけど。