ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

再稼働

2013-02-18 23:01:41 | Weblog
中国が原発の稼働を再開したニュースを読んで、
非常に暗澹たる気持ちになった。

この国の人に、原発なんて扱えるわけがない。
確かに公害はひどい。
原発による発電は、クリーンエネルギーに思えるかもしれない。
そして、原発に頼らざるを得ない実状もわかる。

でも、この国の人たちは、
いい加減で、他人任せで、事故は起きてから対処すればいいと思っている気質なのに、
絶対に事故を起こしてはならない原発なんて、扱えるわけがないと思う。

それでも、心のどこかで、
日本人よりもうまく原発を扱うかもしれない、とも思えるところが、
日本人として情けない。
むかしみたいに、絶対の自信をもって、
「日本は大丈夫だけど、中国は危ないじゃん!」と言えなくなった。

だからこそ、「ほら~、やっぱり~」と言いたくないんだよなあ。

今日は会社で仕事の話をしていて、
つくづく、私の頭の回路は、金儲けに直結してないらしいと思った。

それに、原発を動かしてまで維持しなければならない経済活動というやつが、
いまひとつピンとこない。
あることはわかる。でも、実感としてわいてこない。

こんな私みたいなやつが、
こんなに暖かくて便利な暮らしをさせてもらっているから、
きっと原発が必要なんだろうなあ。

高速

2013-02-17 23:27:11 | Weblog
先日、ボーナスが出たので、
MacBook Pro Retinaディスプレイモデル 13インチを買った。
日本で買うほうが中国で買うより安いので、日本で買い、先日ようやく中国にやってきた。

そしたら、つい数日前、
「新しいプロセッサによる高速化&値下げ」の発表がAppleのサイトに出ていた。
ちょっと悔しいような・・・。
でも、あまりにも前のMacBookよりも格段に速くなったから、
起動もサイトの閲覧も、ここが中国だということを忘れるくらいサクサクと動くから、
感動が先に立っている。
日本で使ったら、いったいどれくらい速いんだろう!

そして、値下げされて悔しいというよりも、
値下げされたことによって、みんながもっと買いやすくなって、
この快適さを享受したらいいと思う気持ちのほうが強い。

買い物で、値段は重要な要素だけど、
満足した買い物というのは、値段だけの問題ではない。
それに、古くなったMacBookも捨てる気はない。

会社で支給された、ぺこぺこのWindowsのノートは、
それはそれで道具としてはいいんだけど、すごく使い捨てのような感じがする。
使い捨てでもいいんだけど、
一日の大半をそれに向かって過ごすわけだし、
真剣に向き合うわけだから、やっぱりちょっといい気分になる道具を使いたい。

弘法は筆を選ばずと言うけれど。わたしは大師さんではないから。

連休最終日

2013-02-16 21:11:46 | Weblog
春節のお休みが終わり、中国はいつもどおりの土日返上の連続出勤。
先に休ませてやるから、後から連続で働きなさい、という休日のつくり方は、
やはり、どうしても馴染めない。

7日間連続出勤する体力も気力もなかったので、
代休がたーくさんあることから、今日は休みをもらった。
明日から出勤だ。

まだ、ちらほらと爆竹が鳴る。本当に爆竹が好きな人たちだなあ。

今日は、朝起きた瞬間に、
私の欠点は、飽きっぽいところと、すぐに諦めるところだとつくづく思った。
両親も、むかしよくそう言っていた。
あれは当たっている。さすが親だ。

すごい人の本を読んで、少し心を入れ替えようと思い
多田等観の本を読むことにした。
いまから約100年前、まだ鎖国状態だったチベットで、
10年ものあいだ修行をつんだ人。

中国になる前のチベット、敗戦後の日本に生きて、
多くの国にゆき、いろいろな人に会って、
もちろんイヤな人にもたくさん会っただろうに、ブレない。
責める強さではなくて、自分の精神を保つ強さ。

もっと、自分がやることを冷静に、ちゃんと考えないとダメだなあ。私も。

うんざり

2013-02-15 11:08:36 | Weblog
中国のお正月休みも最終日。
新年の4日目には財神が来るとかで、
2月13日の深夜から14日のお昼頃までは、
またもや空爆のような音が響いていた。

日本でも中華街では爆竹を鳴らすので、
中国の正月が日本の正月とはまったく違って賑やかだと言うことは、
知っている人も多いけれど、
あの市街戦のような火花と空砲の音は、きっと日本人の想像を超えている。

かなり、おそろしい。
ついでに眠れない。
当然、正月でも病人だっているだろうし、
飲み過ぎて具合が悪くなっている人だっているだろうに、
そんなことお構いなしで、ドンドンばんばんやる。

そこに情け容赦などない。
体調をくずしているほうが悪い、ということなんだろう。

14日に日付が変わる頃がいちばん激しかったけれど、
断続的に朝まで続くし、
お店の開店の時間になると、またまた「財神、うちに来ておくれ!」と
爆竹が鳴り始めるから、相当な寝不足となる。
そして、その都度、びくっ!とするから、疲れる。

この国の人は、戦争の心理的準備が常にできているんだなあ、と思った。
本気で。

そして翌日、空気の汚染度が上がり、
道は爆竹を包んでいた赤い紙で真っ赤に染まる。

これを縁起がいいとは決して思えない。

もう十分に堪能したから、来年からは、必ず日本へ帰ろう。
こんな正月、うんざりだ。

汚い

2013-02-12 22:34:30 | Weblog
中国人の子どもの甘やかしぶりは、本当にひどい。
甘やかしているのかどうか、よくわからないけど、
トイレをもよおしたときに、駅のホームのゴミ箱にさせるのは、
本当にどうにかしてほしい。

幼稚園生くらいの年齢の子どもが、男女を問わず、
公衆の面前で、下着をおろし、
親が抱きかかえて、
みんなに丸見えでトイレをするのは、
本当に、GDPが日本を抜いた国の人がすることではない。

春節の時期、地方から上海旅行に来ている人も多いから、
そういうことをさせているのは、
必ずしも上海人ではないのだけど、
ここが上海であることには変わりがない。

同じ中国人同士でもっとちゃんと「恥ずかしいことだ」という
認識を共有すればいいのに、と思うけど、
中国は、そういう国ではないのだった。
お金持ちは、車に乗ればよくて、地下鉄に乗る必要はない。

でも、よく、車が止まったと思うと、子どもが降りて来て、
歩道で用を足したりするから、やっぱり同じ。

なんでこうなのかなあ。この国の人たちは。

散歩

2013-02-12 00:21:03 | Weblog
ようやく爆竹の嵐もおさまりつつある。
昨日は、道が赤かった。
爆竹の火薬を包んでいた赤い紙のせいだ。

今日は、春節のおかげで少し人口が減った上海の街を散歩。



電柱の電線、改めて見ると、すごいことになってる。
本当にアバウトな国だ。

この国の人なら、冗談で「ビーム!」攻撃くらいはやってくるだろう。
日本の爆竹と違って、大砲のような音。
とことん自己中心的。
そして、面倒なことは考えない。
金と権力を持ってるヤツが偉い。

非常にシンプルでわかりやすい。

この国とまともに話し合ったって、言葉が通じるわけがない。
ということで、外交カードはもっと有効に使ったほうがいいと思う。

それにしても、空気がほこりっぽい。

大晦日

2013-02-09 22:48:37 | Weblog
革命か内戦でも起きたかのような音がしている。
今日は、中国の大晦日。
そろそろカウントダウン。

ということで、外からバチバチドンドンと爆竹やら花火やら、
とにかく火器系の音が聞こえてくる。
物騒なこときわまりない。
音に反応したバイクの防犯装置がピーコーピーコーと鳴っている。

こんな雰囲気が「福」を招くというのだから、
この国の人の感性は、日本とはまったく違うと思う。
そしてつくづく、日本人に生まれてよかったと思う。
お清めして、除夜の鐘を聞き、楚々と初詣に行くほうが、ずっといい。

初売り、福袋には興味がない。
でもAppleの福袋にはちょっと興味がある。
中国でもやるのだろうか。

早く寝ようと思っても、この大音響の中では絶対に眠れない。
ということで、あきらめた。

今日は1日ひきこもって、やり残した仕事をやった。
明日は家の掃除をしなければ。
普通の週末と同じ。
ぜんぜん正月という気分はしない。

人の習慣は、そんなに簡単に変わるものではないな。

アパートの周囲の住民がみな故郷に帰り、ネットが軽くなった。
そう言う意味では、正月はいいな。

いつもの

2013-02-08 23:36:31 | Weblog
上海は、昨日からずっと粉雪が降っていて、すごく寒い。
路面が凍るうえに、自動車はすってんてんの夏タイヤをはいているので、
交通事故に巻き込まれないように気をつけている。

外省の人が帰省して、上海の人口が少なくなった。
外国人も帰国しているから、明日からはもっと人が少なくなる。
むかしの上海の、灯火があたらない暗闇の寒さが、
ほんの少しだけ感じられるようになる。
そして、この土地にもともとあった意志が、爆竹とともに動き出すだろう。

さて、旧正月は10日なので、今日は晦日なのだけど、
まだまだ仕事が終わらない。
中国人スタッフは、仕事が終わっていなくてもまったく気にせず、
当然とばかりに休みに入るけど、日本人なので、なかなかそうはできない。
明日もやれば、少し取り戻せるだろう。

なんせ、故郷に帰った中国人スタッフの穴を埋めるために、
ここ数日、予定が狂いまくりだった。

帰り道、会社の近くにある刀削麺の店に行ったら、
旧正月でも故郷に帰らない店員さんたちが働いていた。
私の顔を見て、にっこり笑って、
「ワンタン入りの刀削麺だよね」と声をかけて来た。

いつも同じものを選ぶうえに、結構な頻度で行っているので、
どうやら覚えられてしまったようだ。

彼女たちからしたら、別に仕事熱心で客を覚えたのではない。
単に、いつも来るから親しみを感じて、声をかけてきたにすぎない。
でも、にっこり微笑まれると嬉しい。
中国では、なかなかそんなことがないから。

日本の美

2013-02-08 00:30:50 | Weblog
今日、久しぶりに日本の上製の書籍を手にとり、
「なんて美しいんだろう」と、うっとりした。

あまりにもうっとりしていたので、
同僚から「どうしたの?」と聞かれてしまった。

その前に、ある日本人が、「日本の本って軽いよね」と言った。
同じ厚みであっても、中国の本はずっしりと重い。
これはパルプの繊維の長さと、製紙技術の違いのせいだと思う。

日本の紙は、とくに本文用紙は色も美しく、しなやかで、
そして、変な匂いがない。

これが、上製、しかも丸背の本になっているなんて言うと、
中国ではなかなかお目にかかれない。

しっかり作ってある文芸書は、本当に美しいと思う。
最近、日本でも、なんちゃって上製本みたいなのが増えていて、
使い捨て(一回で読み捨て)なら、上製もったいない、と思うこともあるけど。

ということで、
帯やカバーをはずし、表紙や見返しをフリフリして、
開き具合等を見ながら、いつもなら言わない一言を、つい言ってしまった。
「いや~、日本の技術ってすばらしい!
 この仕上がりは、中小企業がしっかりとした技術を持っている国だからこそだ!」と。

すると、そばにいた日本人もわらわらと寄ってきて、
「ほんとだ。この紙の手触り、いいよね~」
「色も上品だね~」
「やっぱり、日本だね~」となった。

ふだんは、こういう上海人のプライドを傷つけるようなことは、
決して彼らの前では言わないように気をつけている(影では言う)。

でも、たまには、本当に技術と文化の違いがあらわれている一瞬では、
こういうプライドを誇示するのも、まあ、いいかな、とも思う。

ムカッとしたなら、作ってみせろや、上海人。

偏見

2013-02-07 00:02:20 | Weblog
梅干しはおいしい。
日本の梅干しは、天下一品だと思う。
すごく疲れたときに一粒食べるだけで、なんだか内臓から落ち着く。
早く中国での修行を終えて、日本に帰り、
夏に縁側でゆっくりと梅干しの天日干しができたら、
もう、それこそ極楽だろうと思う。

最近、中国の修行の内容を考える。
一言で言うと「偏見との戦い」なのかな、と思う。

私は、別に「日本最高」などと思っていないけれど、
上海人のように、上海語を話さない外省の人を見下したり、
仕事に対してまったく身が入らなかったり、
お金のことしか考えていなかったりする人が側にいると、
いろいろと鏡になってくれると思う。

私が自分のなかに最も偏見を感じる時は、
仕事仲間が、仕事を適当に、ダラダラと、何も目的をもたず、
ただ時間をつぶしているときに、
せっかくやるのに、そんなに楽しまないなんて、もったいなくない?
と、思ってしまった時だ。

「楽しめない人」「楽しむ努力をしない人」のことを、
国籍を問わず、たぶんすごくバカにする傾向がある。
いろんな働き方があっていいとは思う。
でも、正直に言って、近くにはいてほしくない。

ただ、どうやら、そういうダラダラ人に対しては、
腹もたたず、もうなんら感情が動かないくらいに、
興味を失いつつあるようだ。
そして、それが態度に出る=無視することになってしまうようで、
管理職としてよくないなあ、と思うのだけど、
興味がないものなので、どうにも視界に入らず、
根がかまってほしい中国人のことを
どうやら非常に傷つけているらしい、と、今日の昼間、気がついた。

でも、それなら、仕事をしてくれたら、共通の話題ができるのになあ。
あなたの家庭環境やプライベートには、まったくもって興味ないんですけど。
なんて言ってはいけないのだろう。