映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『007 慰めの報酬』

2010-03-27 13:50:21 | Weblog
2008年 英
監督:マーク・フォースター
出演:ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アマルリック、ジュディ・デンチ、ジェマ・アータートン、ホアキン・コシオ、ジェフリー・ライト、ジャンカルロ・ジャンニーニ、イェスパー・クリステンセン、ローリー・キニア

『カジノ・ロワイヤル』で、ボンドを愛してしまったために組織との板ばさみになり、結局はボンドを救うために自らの命を投げ出したヴェスパー。彼女を操っていた組織を突き止めようと、ボンドが組織の男を追跡しているところから『慰めの報酬』は始まります。でも、そこからボリビアの政争や、それに付け入ってボリビアの天然資源で一儲けしようと画策する政商、さらにはそんな利権争いに首を突っ込んでいるCIA南米支局や英国政府まで絡んできて・・・またまた孤立無援の中でボンドが戦うことになるわけです。

とにかく、ボンドがダニエル・クレイグになってから、007は今までの007じゃなくなってしまっているんですよね。それが残念と思われる方もいらっしゃるでしょうが、わたしのように、だからこそ007に戻ってきた人間もいると・・・そういうことですよね(^^)。

ボンドにゴージャスさはなくなったけど・・・作品としては、スピード感もあるし華やかさもあるし、切なさまでプラスされて・・・007の可能性が広がりましたよね。

栄枯盛衰、どんなに人気のあったシリーズでも、やがては時代遅れになって消えていく定めめから逃れることはできませんが・・・再解釈され再構築され、これからも007シリーズは続いていくに違いないと、そう確信いたしました(^^)。

個人的には、007お決まりのボンドガールとの濡れ場の代わりに、母と息子のようなMとボンドの精神的結びつきが大好きです。二人とも、直接顔を突き合わせている時には、すごくクールに接するんだけど・・・離れていると、相手に対する愛が溢れちゃうんですよねぇ~。

『OBERON日記』
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『雨よりせつなく』

2010-03-27 13:22:07 | Weblog
2004年 日本
監督:当摩寿史
出演:田波涼子、西島秀俊、黒坂真美、深浦加奈子

自分のせいで恋人を死なせてしまった過去から抜け出せない倉沢。彼に惹かれてしまった綾美。二人は付き合い始めるのだが・・・というようなお話。

二人とも自分の感情をハッキリ態度に出さないキャラクターなんですよね。倉沢は、昔の彼女のことをなのか、彼女を死なせてしまった自らの罪なのか、どうしても振り切ってしまえないものがあるわけだけど、特にそれを新しい彼女である綾美にぶつけたりしないで、彼女には淡々と優しく接してくれるし・・・綾美の方も「昔のことは忘れて!わたしを見て!」なんて倉沢に迫ったりせず、彼の気持ちを尊重し、寂しさを堪えて、しずかに見守ろうとするし・・・。

ただ、そういう静かな態度というのが、彼らの相手に対する愛情とか包容力とかからくるものではないんでしょうね・・・きっとお互い、自分に精一杯で、相手を受け止める余裕はなかったんでしょうね。だから、観客も、どこか居心地が悪いんでしょうね。ちょっとイラッとしちゃうんでしょうね(^^;。

でも、実際にも、こういう人、いますよね。我がままを言うわけじゃないし、自分を押しつけるようなこともしないし、問題のない人なんだけど・・・ちょっと捉えどころがなくて面倒くさい人(^^;。しかも、だからといって魅力的な変人とか、神秘性を秘めてるとか、そういう感じでもなくて・・・結局、ちょっと面倒くさい人。もちろん、相手から構って欲しいと言って来るわけじゃないので、面倒くさがるのは失礼な話なんだけど、でもやっぱりちょっと面倒くさい人。そういう人同士のカップルだから・・・わたしは、映画を見ていて、ものすごく面倒臭くなっちゃいました(爆)。

けれど、この雰囲気が好きな方は、かなりハマルんじゃないかと思いますよ。きっと、見る者を選ぶ映画なんだと思います。わたしは選ばれていませんでした(^^;。

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『吶喊』

2010-03-27 12:39:43 | Weblog
1975年 日本
監督:岡本喜八
出演:伊藤敏孝、岡田裕介、高橋悦史、伊佐山ひろ子、千波恵美子

戊辰戦争が舞台なんですが・・・仙台藩の偵察方だった細谷直英(細谷十太夫)が作った「衝撃隊(からす組)」に注目するあたりが捻くれてていいですよね(笑)。しかも、そのからす組さえメインじゃなくて、貧乏で嫁も貰えない百姓の千太や、状況しだいで官軍にも幕軍にも付く密偵見習の万次郎を主役にして、彼らが戦場を縦横無尽に走り回る姿が、実に痛快です。縦横無尽なんていうと、すごくスマートでカッコイイ感じに聞こえちゃうかもしれませんが、岡本監督ですし、全然そんなことないですよ。立ち振る舞いは、もっさくてゴチャゴチャしてるけど、何にも縛られず心のままに振舞う彼らが実に痛快なわけです。やっぱり、岡本監督の映画は、面白いなぁ!

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