りばぁさいどらいふ

東京を流れる某川のほとりから。
ガーデニング、アウトドアなど生活を心地よくするために思うところ、備忘録、いろいろです。

夏の京都⑦

2015-08-31 21:26:00 | お出かけ
翌日は、晴天。
5時30分に起きて、「朝のお勤め体験」に参加するためにホテルのバスで比叡山延暦寺の根本中堂へ。


鳥の鳴き声、朝もやに包まれて・・・歩いていて気持ちが良いです。





通常は拝観できない時間帯なのですが、宿泊者の特権で参加できます。(おそらくホテルで手配してくれたのだと思いますが)名前を読み上げて御祈祷していただきました。有り難いです。

ホテルに戻り朝食。


お天気が良いので京都タワーが見えます。目が良い方は大坂まで見えるそうです。お庭に出ると琵琶湖側の眺めも最高でした。

しばらく部屋でのんびり過ごし、ホテルのシャトルバス(・・・ですが乗車しているのは我々のみでした。)で京都駅まで送って頂きました。


実は比叡山を2日かけて巡る予定だったので、この日の京都観光は想定外。とりあえず定番の「金閣寺」へ。
久し振りの金閣寺はとても美しかったです。

素人が撮影してもポストカードのような出来上がり!



中学校の修学旅行で来た時は、所々金箔が剥がれていて少し薄汚れたイメージだったのですが、1987年の金箔の張替、と2003年の屋根の葺替を経てとても美しく変貌を遂げていて、金閣寺のイメージが変わりました。

ランチは、龍安寺近くのお店で。なぜか外国の方に人気のお店でした。猛暑の中、敢えてカレーうどんとカレーライスをチョイス。



「龍安寺」へ。


こちらも修学旅行以来、久しぶりの訪問となります。有名な石庭の意味は「見る人の自由な解釈に委ねられる・・・」とのことですが、中学生の時は、解釈も何も・・・よくわからないまま終わってしまいました。さて、大人になった今、どう感じるのでしょう・・・などと思いながら石庭へ。


自然とこの空間を受け入れ、心地良く感じている自分を「大人になったな~」などと感じ入っていると・・・

突然大きな声で「すみません!ちょっといいっすか?」と・・・・目の前に「昔やんちゃだった」と思われるお兄さん。

👤「あの~俺さっきからこの庭見てるんっすけど~全然わからなくて~何がおもしろいんっすか?コレ・・・」

(😱え~?それ、私に聞く?
しかも声が大きいから、他の人々も振り返ってしまった~😩
もしかして皆私の答えを待ってる? 😱←自意識過剰)

😰「あ~この石庭は見る人の感じ方によってそれぞれだから…たとえば中国の故事の虎の親子に見えたり…」
👤「コジっすか~」(テンション下がるお兄さん。まずい😱)

😰「あと、この石庭には15個の石があるはずなんだけど、どこから見ても14個しか見えないらしい」
👤「え!? ホントっすか?😀」(なぜかテンション上がるお兄さん。しかし声が大きいので、今度は何かおもしろい話しが聴けるらしい・・と勘違いした仲間が集まってきて囲まれる結果に…💧)

😰「まあ、私も大人になったらわかるかな~と思って来てみたけど、結局良くわからないかも…💦💦」
👤「ですよね~!わかんないっすよね~!」

こんな説明しかできなくてごめんなさい💧
しかし・・・逆に問いたい。何故私に答えがあると思った?


ところで今回、枯山水の砂紋の模様が、イメージよりも薄く感じました。大人になって視力が落ちたから?…などと思ったのですが、砂紋は引く人やその時の気分で出来栄えが異なるそうです。また線を引くのは10日に1度程度とのこと。昨日、雨が降ったことも影響していたのかもしれません。


その後は初訪問の「北野天満宮」へ。


大人気で参拝客で長蛇の列。お正月の縁起物として授与される「大福梅」用の梅の実が干されていました。猛暑の中歩き回っていたので、脱水気味・・・一旦ホテルへ。


夜は、祇園のフレンチ「キャレドミュー」へ。


2回目の訪問。今回は行きの新幹線の中から予約させて頂きました。
二日連続のフレンチでしたが、昨日とは趣向が全く異なる夏のコース「コート・ダ・ジュール」を堪能。






いや~今回も大満足!美味しかったです。
「今日は久し振りに少し涼しくて・・・」と言われ、びっくり!昨日雨が降ったので、連日の猛暑から少し気温が下がったとのことですが・・・日中は十分暑かったです!過酷な京都の夏を思い知らされました。

帰りは鴨川の床を眺めながら散歩・・・・


確かに夜は少し涼しく感じました。
(つづく)







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夏の京都⑥

2015-08-29 21:17:00 | お出かけ
比叡山の夜は、星野リゾート ロテルド比叡に宿泊。
静寂に包まれたリゾートホテルです。


ライブラリーでは小菓子やドリンクのサービスがあります。


比叡山に佇む湖のオーベルジュ…ということで楽しみにしていた夕食。

まずは前室で食前酒をゆったりと楽しみました。


鳥居のような廊下を通ってレストランへ。


アミューズがのっている台は、比叡山の山々をイメージしているそうです。


初めて食べる鮒酢(ふなずし)…大丈夫かな~と恐る恐る食べたら…

美味しい!チーズとの相性もよく、フロマージュブランと貴腐ワインのジュレが爽やかなので良いバランス。ワインに合います。

琵琶湖の湖水魚や近江の伝統食である発酵料理をフレンチで表現したコースなのだそうです。

アマゴのフリット


コンソメスープの中には鮎の塩焼きが入っています。


鰻の炭火焼き 付け合わせの野菜が着物の反物のよう…繊細。


黒毛和牛のロースト


または鴨肉のロティ…を選択。


デザートも盛りたくさん!


クオリティの高い創作フレンチを堪能しました。

その後は琵琶湖の夜景が見えるラウンジで…。


こちらもチョコレートやドリンクのサービスがあり、自由に使えます。

昼に頑張ったご褒美のようです。
(つづく)
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夏の京都⑤

2015-08-28 16:50:00 | お出かけ
昼食後は東塔から約2km先の西塔をめざします。
ちなみに比叡山は東塔・西塔・横川(よかわ)の3つのエリアに分けられます。



しばらく進むと弁慶水。


奥比叡ドライブウェイに掛かる陸橋を渡ると山王院。


もともと弁慶は智証大師円珍の住坊で、この山王院堂に千日籠って修行をしたそうです。その時に先程の水場で水を汲み、山王院堂まで運び、仏様にお供えしていたことから、弁慶水と呼ばれるようになりました。「ここを弁慶も歩いたのか~」と想像しながら歩くと楽しい。

突然、石灯籠が並ぶ長~い階段が出現。


下りですが結構長く、それなりに急なので、前を歩いていたサンダルの女性はかなり苦労されていました。この階段は最澄の廟所(びょうしょ)・・・つまりお墓がある浄土院につながる階段です。ここからは比叡山の中で最も清浄な聖域とされる場所なので、静かに心穏やかに歩きます。

浄土院。


真言宗の修行は大変厳しいことで有名ですが、浄土院では「侍真」と呼ばれる修行僧が、厳しい戒律を守りながら12年間(も!)籠って修行している場所です。ここも静かに参拝。
耳を澄ますとお堂の中で微かに人の動く気配が感じられました。姿は見えないのに修行の厳しさが伝わってくるようで、とても厳粛な気持ちになりました。

実はまだここまでは東塔でした。

さらに進むと、親鸞をはじめとする名僧の修行の旧跡が点在。



その先には目を引く朱色建物が現れます。


左右に宝形造のお堂があり、右は法華堂。左は堂行堂。修行中なので、ここも静かに通過します。
この二つのお堂は渡り廊下で繋がっているのですが、武蔵坊弁慶がこの渡り廊下を天秤棒のように使って二堂を担いだという伝説があり「にない堂」とも呼ばれているそうです。

この渡り廊下の下をくぐると再び階段が出現。


階段を下りると釈迦堂に到着しました。




釈迦堂を拝観して出ると、先程の雨が嘘のような晴天。
この晴天に気を良くした我々は西塔から横川まで歩くことに。3.8kmほどですが、地図をみると何となく下りのような予感。(←見事にハズレました。実際の標高は西塔約700m、横川約650mと大差なし)




比叡山には立派な奥比叡ドライブウエイが通っていますが、歩行者は利用できないので、回峰行者も歩く行者道をひたすら歩くことになります。




これがかなりハードでした。山道のアップダウンが多い上に、湿度が高くすぐにのどが渇きます。しかし、この山道に自動販売機はありそうもないので、節約しながら水を飲みます。霧に覆われ、雨に降られ、少し晴れたり、風が吹いたり・・・・天候は変わる変わる。


だんだん言葉も少なくなり・・・ひたすら歩くのみ。

ふと子供の頃にNHKで見た「千日回峰行」のドキュメント番組を思い出しました。(子供がなぜこのような渋いドキュメントを見たのか・・・比叡山を訪れた直後だったのかもしれません)厳しい天台宗の修行の中で特に厳しいといわれ、7年ががかりで千日間、計4万キロを歩く修行です。途中で行を続けられなくなった時は自害するという決意で行う荒行で、行者は(首をくくるための)死出ひもと呼ばれる麻ひもと両刃の短剣を常に持って修行します。

資料より

最後の9日間は、断食・断水・不眠で横になることも許されないのです。これを満行すると「北嶺大行満大阿闍梨」となります。子供心に真剣にドキドキしながら「この人死んでしまうのではないか」と心配して見ていました・・・
忘れていた記憶です。

玉体杉。この辺りがちょうど中間地点。


回峰行者がここで御所に向かって玉体加持の祈祷(天皇の安泰を祈ること)を行う場所です。

まだまだ、まだまだ・・・歩きます。


ただ歩くのみ。

この階段を下って・・・やっと横川駐車場に到着!!


まずは自動販売機を見つけ水分補給。美味しかった~!
(何だか今、思い出しただけで疲れました。)


横川は、慈覚大師円仁によって開かれ、親鸞、日蓮、道元などの名僧も修行した場所です。

横川中堂。横川の中心となる大堂。


元三大師堂。おみくじの発祥の地。↓角大師


角大師は元三大師(良源)が鬼の姿になって疫病神を追い払った時の像と言われています。何となくゆるきゃらの雰囲気が・・・子供は泣くかな?
この角大師のお札は魔除けの護符として京都の民家に貼られているこもあります。

拝観していたら、遠くからお経を唱える声が聞こえてきました。
声のする方に誘われて行ってみると・・・比叡山行院。


立ち入り禁止で僧侶の姿は見えませんが、たくさんの方が一生懸命にお経を唱えていて、中から大迫力の読経が聞こえてきます。その必死さが伝わってきて…
突然、ザワザワ…と感動が押し寄せてきて泣きそうになりました。

昨年訪れた高野山は、親しみやすさと寛大さを感じました。「一緒にやろうよ!」というようなすぐに仲間に入れてくれるような感じです。
それに比べて比叡山は距離を感じました。修行をしている場所を良かったら少し見て行って下さい・・・というような、親切だけど仲間には入れてもらえない寂しさ。でもそれは当然のことでもあるのです。命懸けの厳しい修行が行われてきたこの場所に図々しく入り込むことはできないのだと気が付きました。

バスに乗って横川から延暦寺バスセンターに戻ったところで、スコールのようなどしゃ降り。


ある意味、この日も天候に恵まれました。
(つづく)

🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾🐾

後日談。
夏休みが終わり職場で話しをしていたら、職場の人もこの日比叡山をドライブしていたことが判明。同じ時間に近くにいたことを知り、盛り上がりました。行者道を歩いていたことを話したら「無謀だ」と言われました。そういえば行者道で出会った人は一人だけでした。

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夏の京都④

2015-08-27 17:22:00 | お出かけ
京都2日めも猛暑の京都市内から逃げます。
バスで比叡山へ。


京都の方が「お山」といえば比叡山のこと、「先の戦争」といえば応仁の乱のこと・・・と聞いたことがあります。本当でしょうか?

昨年の夏は高野山を訪れました。
空海の人生を追うと、必ずそこに登場するのが「最澄」。平安初期、二人は一緒に遣唐使として中国へ渡り仏教を学びました。空海は真言宗、最澄は天台宗の開祖ですが、二人は日本仏教の祖とも言われています。天才肌の空海とまじめで努力家の最澄は、巨人V9時代に活躍した長嶋さんと王さんに例えられることもあります。・・・ということで、最澄が開いた聖地 比叡山延暦寺へ。

バスから琵琶湖が見えました。


少しずつ霧が濃くなり・・・延暦寺バスセンターに到着すると雨。

まずは延暦寺発祥の地「東塔」を巡ります。
道沿いには延暦寺を説明する大きな看板がいくつも立っていて、読みながら進んで行きます。


実は小学生の頃に1度来たことがあったのですが、延暦寺・・・といえばこの看板がとても印象的でした。

どしゃ降りの中、延暦寺の総本堂「根本中堂」へ。


堂内は撮影禁止で、参拝者が入れるのは外陣のみ。薄暗い内陣には本尊と不滅の法灯があり、ご祈祷が行われていました。
延暦寺は円(法華経)・蜜・禅・戒・修検と幅広く教えるのが特徴で「仏教の総合大学」と呼ばれています。実際に法然、親鸞、栄西、道元、日蓮などの数々の名僧を排出し、ここから様々な宗派が生まれたことから「日本仏教の母山」とも称されます。

根本中堂を出ると目の前に急な石段。


登って行くと「文殊楼」。比叡山の総門です。


中に入ることもできて、楼上には文殊菩薩がまつられていました。
比叡山は京都から丑寅(北東)の方角にあり、鬼門除けとして建てられた・・・などと言われます。しかし滋賀県の人から見れば、琵琶湖から表参道(表坂)を登って、この「文殊楼」の門に到着。「延暦寺に着いた~!」と思うわけです。

だから本当は・・
まず「文殊楼」に到着。


ちらっと見える「根本中堂」に感激しながら急な石段を降りる。


「根本中堂」を拝観…という順序のはずですね。



その後は「一隅を照らす、これ即ち国宝なり」という最澄の言葉から名づけられた
「一隅を照らす会館」へ。


中では世界平和を願い千羽鶴が集められていました。


我々も久し振りに鶴を作成。
比叡山では1987年から毎年8月に仏教、キリスト教、イスラム教など様々な宗教の代表者が集まり「世界宗教サミット・世界宗教平和の祈りの集い」が開催されているそうです。さすが仏教の総合大学!

西へ向かって「大講堂」


御本尊とともに、比叡山で修業した鎌倉仏教各宗派の宗祖の木像が祀られ、外陣には天台宗ゆかりに高僧の肖像画がありました。

霧の中をさらに西へ向かい「戒壇院」。天台宗の僧侶が授戒する場所。


「悟りへの52段」の石段を登る頃には、ものすごい霧に包まれました。とても幻想的。
石段を登りきると「法華総持院東塔」と「阿弥陀堂」


法華総持院東塔の上層部には仏舎利と法華経が安置されています。阿弥陀堂では一般の方の法要が執り行われていました。

お堂の前の小さな庭に不釣り合いな矢印!


不思議に思い近づくと・・・・水琴窟でした。水が落ちると、きれいな音色がします。


「一隅を照らす会館」へ戻り、比叡山そばを食べました。


今日もランチはそば・・・でした。
(つづく)
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夏の京都③

2015-08-26 18:51:00 | お出かけ
京都初日は、「SAKURA TERRACE THE GALLERY」に宿泊。


一見、マンションのようなホテルです。部屋は狭いのですが、ラウンジが吹き抜けでリゾートホテルのような解放感。

ラウンジではコーヒーやハーブティーなどが24時間無料サービス。


ギターの生演奏を聞きながウェルカムドリンク(アルコールもOK)のサービスもあります。
宿泊客は外国の方がほとんどで、海外のリゾートホテルに泊まっているよう…なかなか良い雰囲気です。
ハワイのホテルよりも日本人が少ない・・でもここは京都です。


これほど外国の方が多いので、(外国の方は、他人とお風呂に入る習慣がないと聞いていたので)当然大浴場は空いているだろうと入ってみると・・・・予想に反して大浴場も完全アウェイ。外国の方々に囲まれて、日本人1人だけの利用となりました。旅の土産に大浴場を体験してみたかったのかな?


その後軽く食事をするつもりで、宿泊者のみが利用できるホテルのレストランへ。こちらも日本人は2~3組のみ。


くどいようですが、ここは京都です。
お店の方はあちらでは英語、こちらでは日本語で…と大奮闘。それでも笑顔で「お味どうでしたか~?」と気遣いも忘れない…素敵なサービス。

しかも考えられないくらい安い!量もたっぷり!美味しい!


イタリアン中心ですが、ハモ料理までありました。
貴船でハモのお吸い物を頂いたのに、「やはり京都の夏はハモ料理でしょう」ということで追加注文。何と生ワサビ付き!調子に乗って食べ過ぎました~!

次に京都に宿泊する時…そして海外旅行気分を味わいたい時はこのホテルをまた利用したいと思います。
願わくば、もう少し部屋が広くなると最高です。
(つづく)
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