りばぁさいどらいふ

東京を流れる某川のほとりから。
ガーデニング、アウトドアなど生活を心地よくするために思うところ、備忘録、いろいろです。

夏の京都①

2015-08-24 23:21:00 | お出かけ
珍しく夏休みが2週間ほど前に決まったというのに、ノロノロしていたらあっという間に夏休み4日前。(←結局例年と同じパターン)どうしよう・・・・。
「そうだ!京都へ行こう!」
暑い京都のことだから・・・きっと観光客も少ないはず。お盆の時期だから…京都の人も海外へ出かけたはず。という甘~い考えで、今年の夏休みは「京都旅行」に決定しました。

初日は叡山電車で「鞍馬」へ。
標高235mの鞍馬駅は、猛暑の京都市内に比べるとすでに涼しい。鞍馬山は、牛若丸(源義経)の修行の地であり、(見たことはありませんが)TVドラマ「鞍馬天狗」でも有名な場所。ドラマの鞍馬天狗はフィクションですが、鞍馬山にある鞍馬寺の本尊の一つは魔王尊と呼ばれる天狗です。
という訳で、たくさんの天狗のがお出迎え。


駅を出るとこんなに大きな天狗も!


山門前にある「多門堂」で「鞍馬そば」を頂きました。


仁王門。


仁王門前には、狛犬ならぬ阿吽の虎。
鞍馬寺は770年に鑑真の高弟鑑禎が毘沙門天を祀って創建したと伝わります。
虎は毘沙門天のお使いといわれる神獣です。

実はここからケーブルカーを利用するはずが・・・何と改修工事で運休中!
(今から思えば、ここから今回の修行の旅が始まっていたのです。)
仕方なく参道を歩き始めました。


由岐神社で一休み。


「天狗のくじ引き」を発見!  
天狗はキーホルダーになっているので、今回の旅の間は付けて歩くことにしました。


その後はひたすら九十九折り(つづらり)の参道を歩きます。


清少納言が「枕草子」で「近うて遠きもの くらまのつづらおりといふ道」と記したあの坂道です。
本当に何度も「もう到着?」と思うのですが、なかなか着かない。
1000年前、気の強い彼女(清少納言)も同じようにフーフー言いながらこの道を歩いていたかと思うと・・・なかなか愉快です。

やっと中門。


さらに登って「鞍馬寺金堂」に到着しました。


ここにも「阿吽の虎」。遠くに比叡山を見ることができます。

本殿前の金剛床の中心はパワースポット。


宇宙と一体化・・・できたかな?


「霊宝殿」で少し歴史のお勉強。
有名な話しだとは思いますが、歴史に疎い私には衝撃の事実!
牛若丸(源義経)は幼少期(7歳頃)に母 常盤(ときわ)によって、この鞍馬寺の阿闍梨 蓮忍に預けられました。
この常盤の人生がすごいのです。
絶世の美女と云われた常盤は、日本初のミスコンで1位となり、源氏の棟梁である源義朝の側室となり3人の息子を生みます。(その3男が牛若丸です。)しかし「平治の乱」で源義朝が平家に敗れ亡くなると、敵の平家の棟梁平清盛の側室となり女の子を生みます。その後平清盛の正妻から追い出されると、今度は藤原長成の妻となり、男の子と女の子を生みました。ずいぶん魅力的な女性だったようですが、敵対する棟梁の間を渡り歩く運命を、本人はどのように感じていたのでしょうか。(ちなみに藤原長成と奥州平泉の藤原秀衛は親戚関係。だから藤原秀衛は幼少期の牛若丸を庇護してくれたのでね。)
…などと思いを巡らせていたら結構時間が経ってしまいました。大急ぎで国宝の毘沙門天像を見て、先を急ぎます。

さらに登ると「牛若丸息つぎの水」
天狗を相手に剣術の稽古をしている時に喉を潤した・・・といわれる水。


遮那王堂と背比べ石。


鞍馬山でで修行をしていた時、牛若丸は遮那王と名乗っていました。
この鞍馬から奥州平泉に下ることになった遮那王(牛若丸 16歳)は、名残を惜しんでこの石と背比べをしたそうです。

この辺りが鞍馬山の頂上付近。(標高485m)
涼しいはずなのですが・・・歩き続けているので、汗が引きません。

木の根が露出した広場を進むと「大杉権現社」。

瞑想の場としても有名な場所とのこと。
杉の大木に囲まれて目を閉ざしてみると、うるさいほどの蝉の鳴き声も心地よく感じられました。

頂上を過ぎるとやっと下り坂です。

僧正ガ谷不動堂


謡曲「鞍馬天狗」で、天狗と遮那王(牛若丸)が初めて出会った場所。

木の根の道。


うっそうとした杉並木。岩盤が固いため地下に根を張れず、地上に現れているそうです。
根を踏んで傷めないように、根の間を歩くのが意外と大変。
牛若丸もこの場所で跳躍を鍛えていたそうです。う~む。納得!

そして・・・やっと到着! 奥の院 魔王殿


650万年前、金星から舞い降りた魔王尊(天狗)を祭っています。
・・・天狗って金星から来たのですね。

ここからは一気に下り坂が続きます。


汗は引いてきましたが、今度は膝が笑う~!
我々とは逆に貴船から登ってきた人々は、あまりの急な上り坂に辛そうな様子。皆様、無言でした。

貴船が見えてきました。


2時間半ほどで、やっと西門に到着!


さあ!いよいよ貴船散策です!
(つづく)

コメント (2)