久しぶりに前日の夜に家を出て、新東名高速道路のサービスエリアで車中泊をすることにしました。
見晴らしの良いNEOPASA駿河で泊まる予定でしたが、まさかのトラック大渋滞で駐車場に入るタイミングを失い、NEOPASA静岡で車中泊をすることに…。
山の中のサービスエリアなので、見晴らしは良くありませんが、静かでなかなか良かったです。
藤枝駅の近くに駐車し、「青木交差点」から旧東海道散歩スタート!
旧東海道を進みます。
道路を渡ると、松並木の手前にベンチと看板がありました。
「店内のお手洗いもご遠慮なくどうぞ。お飲み物のご用意もあります。」と書かれていましたが・・・残念ながら、すでに閉店された様子。でも旅人には、ベンチだけでも嬉しいです。
「田中藩領傍示蹟(ほうじせき)」
この辺りは、(他藩と接する)領地が入り組んでいたので、傍示杭や傍示蹟が多いですね。
鏡池(きょうち)堂
昔、この近くに鏡のような円盤形の池があり、池に住み着いた悪龍を退治した時に出てきた六地蔵を祀っています。六地蔵は、人間が死後に彷徨う6つの世界(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天)それぞれで救いを与える地蔵菩薩です。
旧東海道と古東海道に分かれる「追分」
古東海道の入り口。戦国時代までは、この道が東海道でした。
松並木を進みます。
左折し、「千貫堤(せんがんづつみ)瀬戸染飯(せとそめいい)伝承館」に立ち寄ることにしました。
訪れる人も少なく、静まり返っています。
中へ入り、スタッフの方に「こんにちは」と声をかけると・・・(戸を開けた音が聞こえていなかったようで)「あまり人が来ないのでね・・・」と、とてもびっくりされていました。驚かせてしまい、ごめんなさい!
ドキドキが収まると・・・親切に説明して下さいました。
「千貫堤」は江戸時代初期、大井川の氾濫から田中藩領の村を守るために築かれた堤防です。
全長500m以上、幅32m、高さ3.6mと推定され、一文銭が千枚も必要なほど莫大な費用がかかったので「千貫堤」。
昔は「本宮山」まで、ず~っと堤防が続いていたそうです。
宅地化開発に伴いほとんどが消失してしまいましたが、千貫堤の一部がこの場所に残っています。
東海道名物だった「瀬戸の染飯」(レプリカ)
くちなしの実で黄色く染めたもち米を薄くのばし、乾燥させたもので、「足腰の疲れをとる」食べ物として、旅人に評判でした。
明治中期まで染飯を売っていたご子孫は、今もこの地にいらっしゃるそうです。
葛飾北斎 「瀬戸の染飯店先の図」
旧東海道に戻ります。
「瀬戸の染飯」はこの辺りの立場(旅人の休憩所)で売られていました。
明治時代初期に創立された公立小学校「地育成舎跡」
きれいな花畑を見ながら松並木を進みます。
遠くに見えるのは「烏帽子山」です。
(つづく)