りばぁさいどらいふ

東京を流れる某川のほとりから。
ガーデニング、アウトドアなど生活を心地よくするために思うところ、備忘録、いろいろです。

「旧東海道散歩 その16-⑤ 箱根湯本~」

2016-04-25 13:11:00 | 旧東海道散歩
甘酒茶屋で休憩後再出発。
気が付けば、「於玉(おたま)坂」を通らずに県道を歩いて来てしまいましたが、もう戻る余裕はありません。先に進みます。
県道から再び石畳の「白水坂」へ入ります。


豊臣秀吉による小田原征伐の際、小田原北条氏側が二子山から石を落として秀吉の軍を撃退。秀吉の軍が小田原城を見ずに引き返したことから「城見ず坂」⇒「白水坂」になったと云われています。しかし最終的に、この小田原征伐で小田原北条氏は滅ぼされ、秀吉の全国制覇が成し遂げられるのです。

かつて坂の途中に天蓋(てんがい)のような巨石があったと云われる「天ガ石坂」を上ると、「箱根の森 展望広場」。少し休憩。

niko遠くに二子山が見えます。

「箱根馬子唄の碑」


ここをを過ぎると待ちに待った下り坂!!「権現坂」です。


今までずっと上り坂だったので、足取りも軽く、どんどん下って行きます。


・・・と、坂を上ってくるご夫婦に声をかけられました。

smile「これから甘酒茶屋に行こうと思うのですが、行けるかしら。」
niko「もう少し上り坂が続きますが、大丈夫。行けますよ!」
smile「ずっと歩いていらしたの?」
niko「はい。箱根湯本から。」
smile「え~!?箱根湯本からここまで~!?」

などと会話を交わし、お別れしましたが無事に甘酒茶屋に到着されたでしょうか。

さらに進むと遠くに芦ノ湖が見えて来ました!
我ながら、よくここまで歩いてきたものです。


歌川広重 「東海道五十三次之内 箱根湖水図」



niko二子山が、かなりデフォルメされています。
この構図と同じ風景は実際には存在せず、広重のイメージで描かれた作品と言われていますが、大名行列が描かれているのは、ちょうどこの辺りではないでしょうか。

さらに権現坂を下ると・・・見覚えのある道路に出ました。
芦ノ湖に到着!! 


しかし、ここが最終目的地ではありません。今日中に箱根の関所越えを目指します。関所の閉門は17時。何とか間に合いそうです。

元箱根から関所まで約500m続く杉並木を急ぎ足で進みます。


樹齢400年近いこの杉並木は、夏の強い日差しや冬の寒風から旅人を守るために徳川幕府の命令で植林されたと云われます。旧東海道沿いは松並木が多いのですが、霧が深いこの箱根では松は育ちにくいので杉並木になったそうです。

杉並木の入口に「箱根一里塚跡」。日本橋から24番目(96km)の一里塚です。


関所に到着しました~!!


いよいよ関所越えです!
意気揚々と関所に入ろうとすると、関所の役人・・・ではなく受付の人に呼び止められました。

samurai「もう、この時間は入れませんよ」
bikkuri「え!?まだ17時前ですよね」
samurai「閉館は17時だけど、入場は16時30分までだから」

が~ん!!!!!hihihihihi
まさかの関所超え・・・ならず!

江戸時代、関所の取り調べは大変厳しく、あの難所といわれる箱根の山道を大変な思いをして歩いてきても、(書類の不備などの理由で)関所越えを許されず、江戸に戻された旅人もたくさんいたそうです。
「関所越えが叶わなかった当時の旅人の気持ち、わかるな~」などと思いながら、すっかり日も暮れた道をとぼとぼ歩いて、元箱根へ戻りました。

とはいえ、そこは平成の世。
元箱根からバスで三島へ。


一泊して、明日は箱根関所から三島を目指します。

24,519歩の散歩でした。
(2015.11.21)

















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