りばぁさいどらいふ

東京を流れる某川のほとりから。
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「旧東海道散歩 番外編⑩ 箱根馬子唄

2016-04-27 08:22:00 | 旧東海道散歩
子供の頃、「馬子にも衣装」を「孫にも衣装」だと勘違いしていました。
意味は「どんな人間でも身なりを整えれば立派に見えること」。
と、ずいぶんな扱いの「馬子」ですが・・・
馬子は駄馬に荷物や人を乗せて運ぶことを職業とした人のことで、(旅人には有り難い存在にも関わらず)江戸時代は身分の低い職業とされていたようです。

そういえば甘酒茶屋で赤穂浪士に言いがかりをつけたこの人も、馬子でした。


旧東海道の途中にあった「箱根馬子唄の碑」。


「箱根馬子唄」は箱根峠の民謡で、馬子の仕事歌です。

「箱根八里は 馬でも越すが 越すに越されぬ 大井川
箱根御番所に 矢倉沢なけりゃ 連れて逃げましょ お江戸まで
三島照る照る 小田原曇る 間の関所は雨が降る
松になりたや 箱根の松に 諸国大名の 日除け松に
雲か山かと 眺めた峰も 今じゃわしらの 眠り床
箱根番所と 新井がなけりゃ 連れて行きましょ 上方へ
尾上高砂 千歳の松は 千代も変わらぬ 深緑」

意味は・・・
「箱根の道は馬でも越せるけれど、大井川は橋も無く水かさが増すと渡ろうにも渡れない。
箱根の関所と矢倉沢の関所が無ければ、江戸まで(女性を)連れて逃げるところさ。
三島宿は晴れるが、小田原宿は曇っていて、その間にある(箱根の)関所じゃ雨が降ってる。
松になりたいよ、箱根の松に。大名の日除け松になって(大名を上から見下ろしてやりたい)。
あっちに雲、あっちに山と、興味深く眺めていた峰も、今となってはあっしらの布団代わりさ。
箱根の関所と新井の関所が無けりゃぁ、(女性を)連れて行くのに、京都まで。
尾上神社の高砂の松、若一王子神社の千歳の松は千年立っても変わらない深緑を湛えている。」

この唄を歌いながら、馬子は箱根峠での厳しい仕事を頑張っていたのですね。











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