金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

116:江國香織 『間宮兄弟』

2005-10-15 12:03:48 | 05 本の感想
江國香織『間宮兄弟』(小学館)
★★★☆☆

自分がそういう部分に反応する状態になっていたのだろうけど、
楽しくない子ども時代の思い出が出てくるたびに、
静かな悲しさで胸がいっぱいになってしまった。
おかしみややさしい感じはきちんとあって、読後感はよし。
映画では佐々木蔵之介・塚地武雅が演じるそうだけど
本当に初対面の女性に「最悪だ」と思われるような男性が演じたら、
暗澹たる気分にさせられてしまうだろうな……。

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115:江國香織 『思いわずらうことなく愉しく生きよ』

2005-10-15 12:02:36 | 05 本の感想
江國香織『思いわずらうことなく愉しく生きよ』(光文社)
★★★★☆

悲しくて、奇妙に明るい、三姉妹の物語。
三人のうち誰に似ているかと考えたら、おそらく自分は次女の治子。
仕事ができるという点をのぞいては、だが…
『号泣する準備はできていた』所収の
「洋一も来られればよかったのにね」で、
「私は独身女のように自由で、既婚女のように孤独だ。」
というフレーズがあったのだけど、この人の本を読むと
結婚がますます恐ろしくなる。
ドメスティック・バイオレンスが怖すぎる。

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114:森美樹 『ソラ色らせん』

2005-10-15 12:01:06 | 05 本の感想
森美樹『ソラ色らせん』(講談社F文庫)
★★★☆☆

F文庫って創刊されたばかりで、スペースを確保できていないのか、
書店に行っても発見できないことが多い。
新刊はあるけど、しばらく経つとそのコーナーが消えてしまったりする。
そんなこんなで買えないままになっていた森さんの新刊。
わたしの中で、少女小説といえば森さんの本なのです。
物語の展開よりは、表現と雰囲気を楽しむためのお話。
現実的な『夜のひなた』のほうが好きだけど、このお話もせつなく、
中学校でおじさんと再会した場面でほろり。
でも、男の子のビジュアル的な好みは一致しないみたい

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113:あさのあつこ 『No.6 (#3)』

2005-10-15 11:59:44 | 05 本の感想
あさのあつこ『No.6 (#3)』(講談社)
★★★☆☆

具体的な目的も定まり、物語が加速する…はずなのだけど、
なぜだか間延びした印象。
おもしろいのにいまいち作品世界に入り込めない。
なぜだろう……と考えたところ、あさのさんの作品で
大切にされていると思われる登場人物同士のコミュニケーション、
とくに「言い合い」が個人的に好きじゃないからみたい。
現実世界でもぺらぺら埒もないことをしゃべる人って苦手だし。
しゃべってるあいだにさっさと動け!と思ってしまうので、
ネズミと紫苑のやり取りに始終いらいらしてしまうのです

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