人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

(告知編) ホセ・クーラ プッチーニのトゥーランドットを演出・舞台デザイン・出演 / Jose Cura / Turandot in Liege / Puccini

2016-09-13 | 演出―トゥーランドット


ホセ・クーラは現在、ベルギーのリエージュにある、ワロン王立歌劇場(Opéra Royal de Wallonie)で、プッチーニの最後のオペラ、トゥーランドットの演出・舞台デザイン、そしてカラフの主演のために、準備中です。

クーラは、2003年にイタリアのヴェローナのアレーナで、カラフにデビューして以来、毎年のように、このオペラに出演してきました。そして独自の解釈を深めるとともに、「誰を寝てはならぬ」などのスリリングな歌唱で、聴衆を魅了してきました。
これまでクーラの解釈やヴェローナの舞台などについて紹介した投稿は以下です。
 → 「ホセ・クーラ トゥーランドットの解釈」  
 → 「2003年 ヴェローナのアレーナでトゥーランドットのカラフ・デビュー

クーラはこのオペラの解釈について、「トゥーランドットは愛の物語ではない」と語ってきました。
「トゥーランドットは愛の物語ではない。貪欲な人々が、権力と利権を奪取しようとする話だ。カラフは彼自身の王国を失い、別の王国を世界中で探して旅していた。彼は望むものを手に入れるために愛する人を危険にさらす。プッチーニのオペラ、トゥーランドットの核心は、トゥーランドットの世界(女性の世界)とカラフの世界(男性の)との間の対決だ。それは偉大な謎。フロイトの理論。カラフのエゴイズムが王国の征服に乗り出す。」 (2006年インタビュー)

今回の演出によって、どのような舞台になるのでしょうか。まだその全体像は、明らかにされていません。
これまでクーラのフェイスブックや、ワロン王立歌劇場によって公表された画像、動画などを紹介します。

ワロン王立劇場のHP


(日程) 2016年9月23、25、27、29日、10月1、4日 ―― 23日は、ワロン王立歌劇場の2016/17シーズンのオープニングです。

Conductor: Paolo ARRIVABENI , Direction and set designs: José CURA
Costume designs: Fernand RUIZ , Lighting designs: Olivier WÉRY , Choirmaster: Pierre IODICE , Mastery supervisor: Véronique TOLLET
Turandot: Tiziana CARUSO , Calaf: José CURA
Liù: Heather ENGEBRETSON , Timur: Luca DALL’AMICO , Emperor Altoum: Gianni MONGIARDINO
Ping: Patrick DELCOUR , Pong: Papuna TCHURADZE , Prince of Persia: Papuna TCHURADZE , Pang: Xavier ROUILLON


●舞台の様子
これが、一番初めに公表された、舞台のイメージ図(模型のよう)です。トゥーランドットの宮殿がライトに照らし出されています。


搬入から、舞台の立ち上げる作業の様子。












そしてたちあがった舞台の全景。ライトアップされ、手前に、ピン、ポン、パンと子どもたちの姿が見えます。
3人と子どもたちについては、また後ほど、クーラの動画があります。



●リハーサル
初日に向けて、リハーサルにも熱が入ります。
演出でありつつ、カラフを歌うクーラ。指揮者とも、歌手・演出の両方の面で調整するのでしょうか。




立ちあがった舞台でのリハーサル。


ロープで首を絞められ、倒れ掛かっているのはリューでしょうか?いったい何が!?


足場の悪いところでダンスのような、アクロバティックな動きをしているのは、誰なのでしょう。


演出のクーラを囲んで。




揃いのトランクをもって登場するピン、ポン、パン・・中に入っているものは?


舞台を後方から見おろした角度での写真ですが、これをみると、舞台上にせり上がりか階段のようなものが多数設置され、立体的な構造になっているようです。




出演する子どもたちとリハーサルをすすめるクーラ。







●子どもとのリハーサルを映した動画
クーラが自分の動画サイト「ホセ・クーラTV」にアップした動画です。 → 動画のページへのリンク
演出家として初めての子どもたちとリハーサルの様子。ベルギーなので、フランス語でぺらぺら。

(クーラの解説)
「私のトゥーランドットのプロダクションの最初のシーンの間、3人の仮面の人物、ピン、パンとポンは、子どもたちと対話する。建物の提灯、レゴなどで遊びながら(残りは、あなたがショーの間に発見するだろう)。昨日、私は、子どもたちが、彼らの大人のパートナーとリラックスできるように、しばらく時間を費やし、そして、子どもたちがステージの小道具に親しむようにした。」


子どもたちの緊張をほぐし、リラックスさせ、仲良くなるさせるために、笑わせたり、踊ったり、指揮者のように、子どもたちの拍手をあおったり止めたり・・。




再掲・舞台の全景、子どもたちとピン、ポン、パンの様子


 
 

(クーラのFBでの解説)
「以前の記事で(上記の動画のこと)、トゥーランドットの私のプロダクションで、子どもたちとピン、ポン、パンの間に、信頼と親しみを確立するために行われた作業を見ただろう。そして、この絵で、アクションでそれらを見ることができる。アニメの映像かレゴのように外観がみえる方法で照らし出された宮殿に囲まれて。右端にあるレゴでつくられた宮殿のモデル。子どもたちはショーの間、作業している...」

舞台右端におかれた、レゴでつくった王宮。どうやら子どもたちが遊びながらつくりあげているようです。物語は、遊びとおもちゃから生まれるファンタジーということなのでしょうか?

劇場関係者がツイッターで紹介した画像。レゴでつくった首切り役人?


物語の1つのカギになりそうな、レゴブロックの王宮。劇場のFBにも、組み立てている動画がアップされていました。


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さて、まだまだ謎だらけな、クーラのトゥーランドット。間もなく9/23初日です。
たぶん録画放送されるだろうと、クーラがフェイスブックで述べていたので、何らかの形で日本でも見られることを楽しみにしています。

おまけ 2000年ブダペストでの「誰も寝てはならぬ」
Jose Cura Nessun dorma


2014年、フランスのコンサートでの「誰も寝てはならぬ」
Jose Cura 2014 "Nessun dorma" Turandot


コメント
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