人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

(DVD現物編) 2016 ザルツブルク復活祭音楽祭オテロ Salzburg Easter Festival 2016 Otello / Jose Cura

2017-04-27 | ザルツブルク復活祭音楽祭2016のオテロ



昨年のザルツブルク復活祭音楽祭のティーレマン指揮、ヴェルディのオテロに出演したホセ・クーラ。舞台がDVD・ブルーレイになるということで予約注文していましたが、輸入版DVD(日本語字幕あり)が2017年4月19日に発売され、私の手元にも到着しました。その様子を紹介したいと思います。

このザルツブルク復活祭2016のオテロ、これまで、ネットの中継、Youtubeの録画、クラシカジャパンの放映と、何度か観賞してきました。クーラのオテロのDVDは、2006年のリセウのプロダクションのDVD以来、10年ぶりとなります。
なお日本語のパンフが付属する版は4月30日発売とのことです。


以前も紹介しましたが、DVDの紹介動画
Verdi: Otello from Osterfestspiele Salzburg


Christian Thielemann Conductor/Vincent Boussard Stage director
Vincent Lemaire Stage designer/Christian Lacroix Costume designer
Guido Levi Lighting designer/Isabel Robson Video designer
Jörn Hinnerk Andresen Chorus master/Stefan Ulrich Dramaturg

José Cura Otello/Dorothea Röschmann Desdemona/Carlos Álvarez Iago
Benjamin Bernheim Cassio/Christa Mayer Emilia/Georg Zeppenfeld Lodovico
Bror Magnus Tødenes Rodrigo/Csaba Szegedi Montano/Gordon Bintner Araldo

ホセ・クーラ(オテロ)、ドロテア・レシュマン(デズデモーナ)、カルロス・アルバレス(イアーゴ)、ベンジャミン・ベルンハイム(カッシオ)
クリスタ・マイヤー(エミーリア)、ゲオルク・ツェッペンフェルト(ロドヴィーコ)、ブルール・マグヌス・トーデネス(ロデリーゴ)、チャバ・ゼゲディ(モンターノ/バリトン)

演出=ヴァンサン・ブサール、舞台装置=ヴァンサン・ルメール、衣裳=クリスチャン・ラクロワ
指揮=クリスティアン・ティーレマン 演奏=シュターツカペレ・ドレスデン及び同合唱団、ザルツブル祝祭児童合唱団


*******************************************************************************************************************************************

こちらは、我が家に到着したDVDパッケージの正面。




これはパッケージを開けたところです。




これは裏面と、パンフレットを開いた面。英語、ドイツ語、フランス語の解説があります。



こちらはDVDの画面。確かに日本語の字幕もありました。ただちょっと、妙な旧字があったり、部分的にヘンなところも。フォントもあまり美しくないので、以下では、オフにします(笑)。 


これまでの投稿で、各シーンやレビューなどを紹介してきました。 (レビュー編) (放送編) (リハーサル編) (告知編)など


今回は、DVDの映像から、オテロの苦悩をリアルに描き出す、クーラの表情を中心に、いくつかのシーンを紹介したいと思います。

クーラのオテロは、決して美しい歌を歌わず、「オテロはベルカントではない。メロドラマ(人間ドラマの意味か)だ」というヴェルディの手紙を道しるべにして、スコアとテキストの深い分析と解釈をつづけ、心理的にリアルなオテロの創造をめざしています。そのため、歌唱スタイルなどについては、賛否が激しく、好みの分かれるところかもしれません。
しかし、現代のオペラ、今日にふさわしいオペラのあり方の探求のひとつとして、クーラは、重要な挑戦をつづけているアーティストであることは間違いないと思います。


●第1幕

冒頭、まっ暗い中で登場するオテロ


●第2幕

イアーゴの策略と挑発により、疑念と怒りを高めていくオテロ。すさまじい怒りの表情で、オテロとイアーゴの二重唱へ。






●第3幕

愛する妻、デズデモーナに対し、冷静に問いかけることもできないまま、疑惑を自らのなかで決定的なものにし、絶望、復讐を誓う。














本国への召喚命令、カッシオへの権限移譲の命を受け、ついに壊れ始めるオテロ。混乱と人格崩壊をなまなましく演じる。














●第4幕

不気味な静けさとともに、デズデモーナ殺害へつきすすむオテロ。




オテロの死
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(DVD告知編) 2016 ザルツブルク復活祭音楽祭オテロ Salzburg Easter Festival 2016 Otello / Jose Cura

2017-03-03 | ザルツブルク復活祭音楽祭2016のオテロ



2016年のザルツブルク復活祭は、故ヨハン・ボータの病気によるキャンセルで、急きょ、ホセ・クーラがティーレマン指揮のオテロに出演しました。この舞台が、DVDになるというニュースが飛び込んできました!

 *3/8追加 アマゾン、HMVなどで予約受付が始まりました。DVDとブルーレイあり。2017年4月30日発売、日本語字幕・解説ありだそうです!
  → アマゾン     → HMVのページ

➡ 4/26追加 輸入盤はすでに4月19日に発売開始、日本語パンフレットがつく盤は30日発売のようでした。私がHMVに予約注文しておいた輸入盤は数日前すでに到着!日本語字幕もありました。それについてはまた紹介するつもりです。


これまでも何回か、紹介してきましたが、ティーレマンの指揮、衣装もファッション・デザイナーのクリスチャン・ラクロアが担当するなど、たいへん豪華な舞台でした。一方、とりわけ演出を中心に、賛否が別れたプロダクションでもありました。

しかし、いろんな条件があるなかでも、クーラはいつものように、全力投球でオテロの人間像をリアルに描き出す努力をしたと思います。十分に見ごたえのある演技と歌唱、そして美しい舞台でした。

詳しい情報については、これまでの投稿をご覧ください。
 → (告知編)  (リハーサル編) (レビュー編)


2016年ザルツブルク復活祭音楽祭 2016年3月19、27日

Christian Thielemann =Conductor
Vincent Boussard =Stage director
Vincent Lemaire =Stage designer
Christian Lacroix =Costume designer
Guido Levi =Lighting designer / Isabel Robson =Video designer
Jörn Hinnerk Andresen =Chorus master / Stefan Ulrich Dramaturg

José Cura =Otello
Dorothea Röschmann =Desdemona
Carlos Álvarez =Iago
Benjamin Bernheim =Cassio
Christa Mayer =Emilia / Georg Zeppenfeld =Lodovico
Bror Magnus Tødenes =Rodrigo / Csaba Szegedi =Montano / Gordon Bintner =Araldo





発売元は、ドイツの映像レーベルのCメジャー(「CMajorEntertainment」)。
YouTubeに、告知の動画が掲載されています。


Verdi: Otello from Osterfestspiele Salzburg



発売時期や価格、字幕の種類など、詳細については、現時点(2017/3/3)では不明です。
たぶん、日本でも発売されると思いますが、「CMajorEntertainment」のHPに、ウェブショップがあるようですので、少なくともそこで購入はできそうです。


クーラのオテロが正規の映像化されるのは、2006年のリセウ大劇場でのオテロ以来、10年ぶりです。


リセウ大劇場がアップしている動画、第3幕、デズデモーナへの疑念にかられ、自分を追いつめていくオテロ。
OTELLO de Giuseppe Verdi (2005-06) "Dio ti giocondi" (Acto 3)



2006年のクーラは、さすがに若いですね。でも1997年にアバド指揮でオテロとしてロールデビューしてから、約10年歌い続け、充実の演技・歌唱です。




そしてこちらは、2016年のザルツブルクのクーラ。髪や髭は白くなり、本来のオテロの年齢になって、解釈や歌唱、演技もさらに円熟し、深まりをみせています。




近日発売のようですが、できれば日本語字幕付きで発売されることをお願いしたいと思います。






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(クラシカジャパン編) 2016 ザルツブルク復活祭音楽祭オテロ Salzburg Easter Festival 2016 Otello

2016-04-19 | ザルツブルク復活祭音楽祭2016のオテロ


4月23日(土)より、ザルツブルク復活祭音楽祭2016のティーレマン指揮、ホセ・クーラ主演のオテロが、クラシカジャパン(Classica Japan)で放送が始まります。3月19日の収録です。
演出を中心に賛否両論の評価を受けた舞台ですが、非常に美しい舞台、美しいオケ。そして、好みはいろいろかもしれませんが、オテロを歌うにふさわしい年齢と経験を重ね、解釈を深めてきた円熟のクーラのオテロ、ベテランのアルヴァレスとレシュマンとの共演。見ごたえのある作品だと私は思います。

これまでいくつかの投稿で紹介してきました。詳しくはそちらを見ていただけるとうれしいです。
  (レビュー編) (放送編) (リハーサル編) (告知編)
またザルツブルクでのクーラのインタビュー「オテロに必要なのは“肌の色”だけではない」も興味深い内容です。

クラシカジャパンの放送予定は以下です。 →クラシカのHP
*5/26 さらに6月も放送のようです。 *4/24 5月の放送予定も掲載されていましたので、差し替えました。
*12月、そして12月も上映するようです。11/19~ → クラシカジャパンHP


[出演]ホセ・クーラ(オテロ/テノール)ドロテア・レシュマン(デズデモナ/ソプラノ)カルロス・アルバレス(イアーゴ/バリトン)ベンジャミン・ベルンハイム(カッシオ/テノール)クリスタ・マイヤー(エミーリア/メゾ・ソプラノ)ゲオルク・ツェッペンフェルト(ロドヴィーコ/バス)ブルール・マグヌス・トーデネス(ロデリーゴ/テノール)チャバ・ゼゲディ(モンターノ/バリトン)ゴードン・ビントナー(アラルド/バリトン)
[演目]ジュゼッペ・ヴェルディ:4幕のドランマ・リリコ『オテロ』[台本]アッリーゴ・ボーイト[原作]ウィリアム・シェイクスピアの悲劇『オテロ』
[演出]ヴァンサン・ブサール[装置]ヴァンサン・ルメール[衣裳]クリスチャン・ラクロワ[照明]グイド・レヴィ[映像]イザベル・ロブソン[ドラマトゥルギー]シュテファン・ウルリヒ
[指揮]クリスティアン・ティーレマン[演奏]シュターツカペレ・ドレスデン、ドレスデン歌劇場合唱団、ザルツブルグ祝祭児童合唱団[合唱指揮]イエルン・ヒンネルク・アンドレセン
[収録]2016年3月19日ザルツブルク祝祭大劇場「ザルツブルク・イースター音楽祭2016」
■字幕/全4幕:2時間45分(番組枠)

→クラシカジャパンの解説のページ

クラシカジャパンのプレス資料。「賛否両論を呼んだプレミエ公演を、ライブの臨場感そのままに放送」だって(笑)


クラシカのCM
【クラシカ・ジャパン 4月】【ヨーロッパ直送宣言!】ザルツブルク・イースター音楽祭2016『オテロ』






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(レビュー編) 2016 ザルツブルク復活祭音楽祭オテロ Salzburg Easter Festival 2016 Otello / Jose Cura

2016-03-29 | ザルツブルク復活祭音楽祭2016のオテロ


ティーレマン指揮、ホセ・クーラ主演のザルツブルク復活祭音楽祭2016のオテロ、3/19、27の公演が無事終了しました。ボータ、ホロストフスキーのキャンセルをうけて、クーラとカルロス・アルヴァレスが出演しました。
  *これまでの関連する投稿 → (放送編) (リハーサル編) (告知編) (インタビュー「オテロに必要なのは“肌の色”だけではない」)
  

ザルツブルクのフェスティバルだけあって、初日19日の舞台は、現地テレビ放送、ネットラジオ放送、ネットのオンデマンド放送と複数の方法で鑑賞することが可能でした。また今後日本では、クラシカジャパンが4月に、そしてNHKも放送するらしい(NHKは未発表)ということです。放映予定などについては →(放送編)にまとめました。

当日の公演は、レビューで賛否が別れ、一部の観客からブーイングがあったそうです。主には演出に対してでしたが、歌手、またクーラに対しても辛い評がありました。しかし、録画ではありますが私自身が観賞した印象としては、クーラに対するブーイングやレビューによる批判には納得がいきません。
クーラは、直前まで喉頭炎にかかっていたとのことで万全のコンディションではなかったかもしれませんし、ボータを想定した舞台と演出、ティーレマンの細部にわたり丁寧で美しいが遅いテンポの指揮・・などはクーラにとって多少、制限として働いたかもしれません。しかし、シンプルで最小限の動きと舞台セットのもと、オテロに対する深い解釈と経験にもとづき、リアルな演技、メリハリのある迫力の歌唱、ドラマティックな感情表現で、最善をつくし、ヴェルディのオテロを描き出したと感じました。

ネット上で数多くのレビューを読むことができますし、今後、日本語でも感想や批評があがると思いますので、ここでは、クーラを評価したレビューをいくつか紹介させていただきます。語学力が不十分なので、誤訳があるかもしれないことをご容赦ください。

冒頭は幕が開いたまま、暗い中にオテロとデズデモーナが抱き合って立っている。すぐ退場。その後、"Esultate"で再登場、オテロは軍服風の上着。


●「確かにホセ・クーラは、オテロに必要な資質の多くを持っている。彼の "Esultate"はまだ少しは抑制され、ムラがあったが、しかし、最後の彼の死は、ファーストクラスであり、歌詞にもとづいて偉大な知性とともに歌われた。・・そして、もちろん、彼の演技、潜む噴火、彼の柔らかい瞬間、恍惚が軌道に乗る。彼は疑いなく、オテロが最前列に所属するために必要な比喩的な確実性を持っている。」(Der Neue Merker)

1幕のデズデモーナとの2重唱。暗く星空のような舞台、鏡を使用して、2つの角度から2人の姿が見える。たったまま、激しくキス、抱擁しあう。鏡で2組になった姿がエロティック。







●「ホセ・クーラのタイトルロールは納得力があった。…そして、ほとんど申し分がなかった。」(Frankfurter Neue Presse)

●歌唱の面では、プロダクションはフェスティバルに値する――オテロのホセ・クーラは、フルカラーのテノール、脆弱な優しさと、しかしまた燃えあがる火によって納得させた。」(Sudwest Presse)

デズデモーナの言葉で戦場を思いだし、PTSD(心的外傷後ストレス障害)で崩れ落ちるオテロ。


第2幕冒頭、イアーゴがオテロに疑惑の種をまくシーン。なぜかオテロはコーヒー?を飲みながら登場。動揺してカップを落として割り、破片を集めて元に戻そうとする。妻との関係の破綻と復旧への願望を象徴しているのか?






●「ホセ・クーラは、長く演じ続け、役割の歌唱に対処する賢明な方法を知っている経験豊かなオテロだ。彼は通常、火花をちらすパフォーマンスをおこなう。ここでは、彼は不思議なことに、妙に抑制的だった。疲れて、孤独な敗者のように巨大な部屋を通って潜入する。おそらく、演技のコンセプトがヨハン・ボータのために設計され、変更されなかったのではないか。」(Salzburger Nachrichten)

●「はじめかから、ホセ・クーラは、壊れて老いた、若々しい英雄的カリスマは遠い記憶であるオテロを歌う。ホセ・クーラのテノールは、多くの状況でくもっていて、その限界に挑戦しているが、まだたくさんの豊満さをもっており、彼は最終的なブーイングには値しない。」(Wiener Zeitung)

妻への疑念を深めながら、直接確かめることもできないオテロ。




第2幕、オテロとイアーゴの緊迫したシーン。全体に暗い舞台に、照明を部分的に当てて効果を出している。


オテロとイアーゴの力関係に特色がある演出。2、3幕とも、イアーゴは妙にふてぶてしく、協力を懇願するオテロを無視したり、突き飛ばしたり。すでに力関係が逆転している。"si pel ciel"の終了後にはブラボーも飛んだ。




3幕、本国からの使節や群衆の前で、妻を罵倒するオテロ。






●「主役のホセ・クーラとドロシア・ロシュマンは、ともに強力かつ自信に満ちていた。たとえ2人がケミストリーのうえでは夢のカップルでなかったとしても。初演時の2人へのブーイングは理解できないままだ。ドロシア・ロシュマンは、素晴らしい感性を持つ、非常に繊細な瞬間やハリケーンのような激しさとドラマチックなものを満たすことができることを証明した。同じことは、ホセ・クーラにも言うことができる。」(Klassik)

第4幕、最後のシーン。ベッドはなく、上部にウエディングドレスがかざられた白い壁、白い照明のもとで、2人の修羅場がすすむ。愛撫したり、一転して暴力的になったり、クーラの演技はDV夫を的確に描写した。




ラストシーン、オテロの死。



●「クーラは、最後のシーン“Niun mi tema”で、(オテロに必要な)この切迫感を実現した」(NZZ)

●「タイトルロールでホセ・クーラは優れていたが、ただいくつかの欠点のためだけに、初演の聴衆の最も口さがない部分に不当に罰せられた。」(NMZ)

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3SATで放送された録画が、さっそくYoutubeにアップされています。画質はよくありません。しかも、もともと暗い舞台、照明なので、少し見にくいですが、音はそれほど悪くはないと思います。クラシカやNHKの正規の放送を待つのが一番ですが、ちょっと雰囲気を知りたい方のために、いつまであるかわかりませんがリンクを。
→ 3/29やはり削除されていましたが、また別のがアップされていましたので差し替えました。

Otello 2016, Salzburg - Cura, Roeschmann, Alvarez, Bernheim, Thielemann





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(放送編) 2016 ザルツブルク復活祭音楽祭のオテロ Salzburg Easter Festival 2016 Otello / TV, Radio

2016-03-25 | ザルツブルク復活祭音楽祭2016のオテロ


ティーレマン指揮、ホセ・クーラ主演のザルツブルク復活祭音楽祭のオテロ、3/19の初日を終え、あとは3/27を残すのみです。 → 終了
ラジオ放送、TV放送などの情報をまとめました。なお、時期は不明ですがNHKで放送されるという情報もあります。
(補足)
 放送の様子、いくつかのレビューを紹介しています。→(レビュー編)
 また、ザルツブルクでのクーラのインタビュー「オテロに必要なのは“肌の色”だけではない」もご覧ください。

①ネットラジオ → 終了
放送は現地時間3/26 午後7:30~。日本時間は、たぶん3月27日(日)3:30~と思われます。
→終了 今後オンデマンド可能かどうかは不明。
プログラムのページ



②TV放送 クラシカジャパン
放送は4月です。プログラムによると収録日は3/27とのこと。クーラをはじめキャストのキャンセルがないことを祈ります。     
 →4/4訂正 クラシカジャパンのツイッターで、主催者の都合により3/27は収録なし、予定変更で3/19の初日の舞台に字幕をつけて放送とのこと。
初回放送は4/23(土)、21:00~
以後、25、26、27、28、29、30。 →4/30補足 5月、そして6月の放送予定もHPに掲載されました

放送案内のページ
→解説ページ



③インターネット・オンデマンド放送 → 終了
初日の舞台が、現地時間3/26~ネットで放映されます。有料で4・99ユーロ。
ただし日本、ドイツ、オーストリアなどが除外地域となっています。
地域制限がクリアできるならこれも見てみたいです。
日本時間は、3/27,04:15~ JST

放送案内のページ

(3/27追加)このSonostreamに問い合わせたところ、日本が除外地域になっているのは、NHKが放映予定のためだと回答がありました。時期は不明です。NHKでの放送が楽しみです。



④現地オーストリアのテレビ放送
3SATで現地時間 26.03.2016 20:15 bis 22:45

放送案内のページ



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フェスティバルの公式Facebookに初日のカーテンコールの写真が掲載されました。











初日のレビューをざっと見たところ、演出にかなり厳しい評が多く、観客からもブーイングがあったそうです。指揮、歌手などに対しても同様で、オテロのクーラに対しても一部観客からブーイングが出たようで、辛い評もありましたが、一方で、「決してブーイングは妥当ではない」とする評もありました。
あとは自分の目と耳で確認したいですね。

→このリンクに、ドレスリハーサルか初日の舞台の、短いビデオクリップがあります。


少し暗いですが、ラクロアの衣装も優雅で、全体に美しい舞台のように思われます。放送が楽しみです。

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(リハーサル編) 2016 ザルツブルク復活祭音楽祭のオテロ Salzburg Easter Festival Otello (rehearsal)

2016-03-16 | ザルツブルク復活祭音楽祭2016のオテロ


3月19日に開幕するザルツブルク復活祭音楽祭2016、メイン企画は今年没後400年を迎えるシェークスピア原作、ヴェルディのオペラ、オテロです。
タイトルロールのオテロが、ボータからホセ・クーラに変更になったこと、他の出演者や演出、衣装などについては、以前の投稿でまとめています。
(告知編) 2016 ザルツブルク復活祭音楽祭のオテロ Salzburg Easter Festival 2016 Otello / Verdi

リハーサルの写真がフェスティバルのフェイスブックに36枚一挙掲載されました。いくつか紹介します。
直接ご覧になりたい方はこちらから→Latest Otello rehearsal photos

指揮はクリスティアン・ティーレマン。衣装はファッションデザイナーのクリスチャン・ラクロア。
演出は、新国立劇場の2015年の「椿姫」新演出を手がけたヴァンサン・ブサールと舞台美術のヴァンサン・ルメールです。





オテロの孤独と苦悩を浮き彫りにするかのような、暗くシックな舞台です。


第1幕のデズデモーナとの二重唱にいたる写真でしょうか。




動揺し疑念を深めるオテロ、そこに現れる黒い天使のような人物は何者なのでしょう?




カルロス・アルヴァレスのイアーゴと、クーラのオテロ、鬼気迫る表情、力と力の対決、心理的にはかなり怖ろしい迫力ある場面が期待できそうです。








ダークなオテロの衣装とデズデモーナの白、まわりの赤との対比が鮮やかです。コスチュームデザインは、ファッションデザイナーでもあるラクロア、豪華な雰囲気が写真でも伝わってきます。




第3幕、本国への償還を命令され、ついに崩壊するオテロ。怒りと苦悩の表情がすさまじい。






第4幕、ついにデズデモーナ殺害にいたるオテロ。デズデモーナのレースの衣装が美しい。




時折現れる、このサモトラケのニケのような人物は何を意味する?オテロを翻弄する運命の象徴=軍神なのでしょうか。


3月26日にネットラジオORFで放送される予定です。
現地時間3/26、19:30から。日本時間だと27日3:30からでしょうか。→プログラム



また現地ではTV放送もあるようです。ORF/3satTV 現地時間3/26、20:15~→プログラム


3/15に更新された
クーラのFBには、ボータのキャンセルを受けたために、もともとチェコでコンサートが予定されていたという事情をふまえ、チェコとザルツブルクの往復というハードスケジュール、インフルエンザの流行などで、咽頭炎できびしいコンディションにあることが報告されています。16日のドレスリハーサル、またテレビやラジオの録画・録音放送もある、19日の初日が無事迎えられることを祈る思いです。
27日の2回目のオテロの前後には、やはりもともと入っていたベルリンの道化師があり、ベルリンとザルツブルクを往復することを余儀なくされます。持ち前のタフさを発揮して、どうか頑張って乗りきってもらいたいものです。








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(告知編) 2016 ザルツブルク復活祭音楽祭のオテロ Salzburg Easter Festival 2016 Otello / Verdi

2016-02-24 | ザルツブルク復活祭音楽祭2016のオテロ


2016年ザルツブルク復活祭音楽祭(HP)は、ヴェルディ没後400年の年ということもあって、ヴェルディのオテロの新演出がメインの企画です。(2016年3月19、27日)
当初、オテロはヨハン・ボータが出演予定でしたが、病気のため降板、ホセ・クーラが出演することが発表されました。クーラがザルツブルクに出演するのは、これがたぶん初めてではないでしょうか。クーラのFBの告知ページ
イアーゴはディミトリー・ホロストフスキーが病気治療のため降板し、カルロス・アルヴァレスになりました。デズデモーナはドロテア・レシュマン。
(3/7追加 ネットラジオORFでライブ放送。現地時間3/26、19:30から。日本時間27日3:30からか? プログラムはこちら 
 → 終了 続報、TV放送などの案内は (リハーサル編(放送編) (レビュー編)
またザルツブルクでのクーラのインタビュー「オテロに必要なのは“肌の色”だけではない」もご覧ください。

  

指揮はクリスティアン・ティーレマン。衣装はファッションデザイナーのクリスチャン・ラクロア。
 

演出は、新国立劇場の2015年の「椿姫」新演出を手がけたヴァンサン・ブサール、舞台美術のヴァンサン・ルメールも、同じく新国の「椿姫」を手掛けたそうです。
豪華なプロダクションになりそうです。ホセ・クーラのオテロをはじめ、どんな舞台になるのか本当に楽しみです。TV放映、DVD等での発売を切望します。

Christian Thielemann Conductor/Vincent Boussard Stage director
Vincent Lemaire Stage designer/Christian Lacroix Costume designer
Guido Levi Lighting designer/Isabel Robson Video designer
Jörn Hinnerk Andresen Chorus master/Stefan Ulrich Dramaturg

José Cura Otello/Dorothea Röschmann Desdemona/Carlos Álvarez Iago
Benjamin Bernheim Cassio/Christa Mayer Emilia/Georg Zeppenfeld Lodovico
Bror Magnus Tødenes Rodrigo/Csaba Szegedi Montano/Gordon Bintner Araldo

音楽祭のHPに掲載されたプログラム
  

音響・照明など演出上の舞台効果のテクニカル・リハーサルはすでに行われており、その写真がHPにアップされています。「われわれの新しいオテロのプロダクションは、エキサイティングなものになる」とのコメントも。


HPには、今年の復活祭音楽祭のプロモーションビデオが掲載されました。ティーレマン氏のインタビューなどのほか、ベルリン・ドイツ・オペラのプロダクションのオテロで歌うクーラの映像なども入っています。
2016 Salzburg Easter Festival Promotional Video


オテロの衣装を担当するクリスチャン・ラクロアは、インタビューで、「私には、キャストを知らずに衣装デザインを開始するのは不可能だ」と語っています。「その歌手や俳優が演じているキャラクターが動き出すことを念頭において、彼らのシルエット、スタイルと個性を知っている必要がある」と。そのため、キャスト変更によって、「ヨハン・ボータのために衣装、メークアップ、ヘアを計画していた。しかし今、ホセ・クーラの個性に応じて、オテロの力と弱さを表現するために設計を変更した」ということです。
ボータとクーラでは、シルエットも演技スタイルも、もちろん歌唱も正反対。オペラではキャスト変更はよくあることとはいえ、衣装の担当をはじめ、関係スタッフはなかなか大変なことでしょう。

  

チケットのオンライン販売ページはこちらです。
ザルツブルクの豪華な舞台で、クーラがどんなオテロを歌い演じてくれるのか、たいへん興味があります。成功を願っています。
現地で観賞される方がいらっしゃいましたら、ぜひ率直なご感想など、お聞かせいただければ大変ありがたいです。よろしくお願いいたします。

*主な写真はザルツブルク復活祭音楽祭のHPからお借りしました。





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