人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

(初日編)2018年 ホセ・クーラ プッチーニの西部の娘を演出・指揮

2018-09-27 | 西部の娘の演出・指揮




ホセ・クーラの新プロダクション、エストニア国立歌劇場の西部の娘は、無事に初日を迎え、大好評だったようです。

クーラは今回、初めて西部の娘を演出・舞台デザイン、そして初日と2日目(2018年9月21、23日)の指揮を行いました。この2日とも、チケットは完売だったそうです。

西部の娘の主役のひとり、ディック・ジョンソンといえば、クーラが長年歌い続けてきて、オテロやサムソンと並び、そのドラマティックな存在感と解釈の深さで他の追随を許さない役柄ではないかと思います。

エストニアの歌劇場は、そのクーラを、歌ではなく、演出家と指揮者として採用しました。これが劇場の初めからの提案だったのか、それともクーラの要望を入れての結論なのかは私にはわかりませんが、いずれにしても、この人選は、大成功だったようです。

劇場がアップした最終リハーサルの舞台画像や、SNSにアップされた情報などを紹介したいと思います。
→ これまでのエストニアの西部の娘の関連記事はこちらをご覧ください。







初日と2日目以外はクーラは指揮をしませんが、公演は続いています。年内、そして来年も上演されます。
エストニアにご旅行予定の方は、ぜひご検討いただければと思います。



●初日のオーケストラピットに入場する、"指揮者"クーラ

クーラがフェイスブックに投稿した動画です。9月21日のプルミエで、オーケストラピットに入場する様子を撮影しています。
オケのメンバーや観客に、手を振ったり、グッド・イブニングと挨拶したり、とてもリラックスした雰囲気です。リハ―サルを通じて、もうやるべき準備はやったという心境でしょうか。







●舞台の様子――劇場のSNSより

クーラがデザインした西部の娘の舞台の様子、劇場がインスタグラムにアップした最終リハーサルの写真を紹介します。
どうやら、リアルに当時のアメリカ西部、ゴールドラッシュの時代、その雰囲気を感じさせるもののようです。

"移民とノスタルジー"がこのオペラの重要なテーマだとクーラ。そしてインタビューでは、クーラの祖父母も、イタリア、スペイン、レバノンからアルゼンチンへの移民だったこと、自分もまた、アルゼンチンから欧州への移民であったと語り、家族と自らの幸せを求めて世界中へ移り住む移民の問題は、決して現代だけの新しい問題ではないと述べていました。実はプッチーニ自身の弟も、アルゼンチンに移住し、若くして母国を遠く離れた地で亡くなったのだそうです。

もちろん移民を生み出す社会背景、戦争や民族紛争、政府による国策としての移民、差別と迫害、経済的破綻、貧困など・・その時々の状況、要因は様々ですが、いつの時代でも、少なくない人々が、生存のため、家族と自分の平穏な暮らしを求めて、生まれた国と我が家を離れる決断をせざるを得ない状況が続いてきました。クーラは、こうした社会的背景を踏まえたうえで、そこで生きる人々の思い、辛さ、寂しさ、苦しさ、アルコールや女性から得ようとする慰め、ささやかな楽しみ、キャラクターの感情と姿に焦点をあて、生きいきと描き出そうとしたのではないかと思います。

前回の記事でも紹介しましたが、その移民たちの孤独と母国に残してきた家族への痛切な思い、ノスタルジアを共感をもって描こうとする、今回のクーラの演出の意図が、これらの舞台写真からも感じられるように思います。



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Take a look at our first new production of the season "The Girl of the Golden West". 👀 Audience will be transported to the Wild West 🏜 in the era of the goldrush, where a saloon owner Minnie 👱‍♀️ finds herself in a love triangle with a handsome outlaw Dick Johnson 🧔and the sheriff Jack Rance 🤠. ❗️Tickets for tonight’s performance are sold out but there are seats available for September 29! *** Heida pilk meie hooaja esimesele uuslavastusele "Tütarlaps kuldsest läänest". 👀 Ooper viib vaataja Metsikusse Läände 🏜California kullapalaviku ajal, mille taustal satub kõrtisomanik ja ooperi peategelane Minnie 👱‍♀️armukolmnurka lindprii Dick Johnsoni 🧔ja šerif Jack Rance'iga🤠. ❗️Tänase etenduse piletid on välja müüdud aga veel on kohti saada 29. septembriks! #operaestonia #lafanciulladelwest

Estonian National Operaさん(@estoniannationalopera)がシェアした投稿 - <time style=" font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; line-height:17px;" datetime="2018-09-23T10:54:17+00:00">2018年 9月月23日午前3時54分PDT</time>












●エストニアのTV報道より――クーラのインタビューとリハーサルの様子


現地で報道された動画の抜粋を紹介させてもらいました。 
クーラのインタビュー(英語)を中心に、最終リハーサルの舞台の様子もあります。
また2011年のエストニアでのクーラのコンサートや、今回のエストニア歌劇場のシーズンスタートにあたっての顔合わせで、サプライズで椿姫の二重唱を歌わされたところなど、珍しい場面も挿入されています。10分強です。
語学力の不足から全部聞き取ることはできませんが、相変わらず、率直で闊達、フランクな話しぶりです。クーラの人柄がよくわかり、魅力的です。





●初日のカーテンコールの様子――鑑賞した方のFBより


現地で鑑賞された方がFBにアップしてくれた動画です。大歓声が聞こえます。
ご本人のコメントがついていますが、とても素晴らしい感動的な舞台だったようです。






●ランスからのメッセージ――クーラへの出演者の思い


これはクーラが初日終了後に、保安官のジャック・ランス役の出演者から受けたメッセージを、FBに紹介したものです。
今回のプロダクションで、演出家としてのクーラの能力とこれまでの経験、蓄積、そして人間的な魅力が、全面的に発揮されたことの証拠のように思います。クーラ自身も感銘をうけたようです。




≪クーラのコメント≫
――私は、私のランス保安官であるRauno Elpから受け取ったばかりの投稿を共有したいと思う。彼の言葉に私は深く感動した。

「ホセ・クーラはマスターだ。彼は、彼の豊富な宝の箱を開いて、私たちに、誰でも望むだけ無条件に、それらを使わせてくれた。彼はそれによって衰えることなく、しかし私は間違いなく、より豊かになった。私は彼もそうであることを願っている。
彼は、優しさ、正直さ、誠実さ、徹底性、プロフェッショナリズムの人だ。私はこのような素晴らしい人と一緒に仕事をする機会を得て、本当に感謝している。それは間違いなく、私の歌手としてのキャリアのハイライトの1つだ。」

ありがとう、親愛なるRauno!あなたの初めてのランスを演出し、指揮することは、光栄だ。この素晴らしい役柄(ランス保安官)の最高の解釈者になることは、あなたの運命のなかにある。公演後、多くの人が私に、この西部の娘のバージョンは、『ランスの物語』と呼ばれるべきだと言ったほどなのだから。


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出演者から寄せられたクーラへの感謝と信頼の思いは、クーラにとって心を揺さぶる喜びだったと思います。
劇場を愛し、出演者、スタッフを愛し、観客を愛し、オペラを真から愛するクーラ。そして、出演する者の顔ではなく、キャラクターの顔が見えるオペラ、脚本と音楽が描こうとするドラマと人間的な感情、キャラクターの生きた姿を表現するオペラ、そういう現代にふさわしいオペラを探究してきたクーラです。
そのクーラが、長年トップテノールとして各地で歌い、深めてきた解釈、表現、蓄積を、今回は演出、舞台デザイン、指揮者として、全力でつぎ込んだ今回の西部の娘が、出演者からも、観客からも大きな評価と受け、喝采を受けたことは、本当にうれしく、喜ばしいことです。

まだまだ第一線で歌い続けてほしい、特にジョンソン役で歌ってほしいと願いますが、こういうクーラの経験が生かされる新プロダクションが増えていくことは、オペラの脚本とスコアを深く理解した舞台を味わう楽しみ、その機会を広げることになると思います。




*画像などは劇場のHPやSNS、クーラのFBなどからお借りしました。

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(本番直前編)2018年 ホセ・クーラ プッチーニの西部の娘を演出・指揮

2018-09-22 | 西部の娘の演出・指揮




ホセ・クーラが演出・舞台デザイン、そして指揮者を務めるエストニア国立歌劇場の新プロダクション、プッチーニの西部の娘は、まもなく、現地時間9月21日夜7時に初日を迎えます。
本番を目前にして、劇場のHPには、さらにリハーサルの写真がアップされ、エストニアのTVやネットニュース、SNSなどで、クーラのインタビューがたくさん掲載されました。

それぞれとても興味深いインタビューなのですが、語学力不足から和訳が追い付かず、いずれまた抜粋して紹介したいと思います。
今回は、今晩初日ということで、とり急ぎ、追加情報を掲載します。








●迫真の演技指導、ジョンソンそのものの演出家クーラ


長年、西部の娘のジョンソンを歌い演じてきたクーラ、演技指導にも熱が入ります。ほとんど主役かと思うような写真がたくさん掲載されています。

こちらがエストニア国立歌劇場のリハーサル紹介ページです。



いくつか紹介を。





ミニーへの思いが高まるなか、強盗という我が身を思い、苦悩するジョンソン。ジョンソンそのものの表情で、熱くミニーを抱きしめる「演出家」クーラ。熱の入った演技指導が、どんなドラマに結実して舞台で展開されるのか楽しみです。

 
 



●エストニア国立歌劇場HPの解説文より


リハーサルは進行中であり、あらゆる種類の話題について考えを交換している。
世界中から移住してきた金鉱の鉱夫(ゴールドラッシュの時代)のことは、よく知られている。彼らは皆、愛する人びとと離れなければならなかった。これは誰にとってもよく分かる感覚だ。

ホセ・クーラは語る。

「私は今回、このオペラに取り組んで、これまで考えていなかったことを発見した。例えば、私たちは、愛する人たちから離れたことによる郷愁と憧れについて話し合った。26年前に初めて西部の娘に出演した時、私はそれについて考えていなかった。
しかし、自分自身が移民だ... 1991年にアルゼンチンからヨーロッパにやってきて、母親、父親、兄弟、姉妹を残してきた。すべての愛する人たちを。

私は自分がたった一人であることを知った。どこにいたのかも分からず、証明する文書もない。何もない!しかし私は生き残るためには、移住の決断をせざるをえなかった。アルゼンチンでは指揮者や作曲家として働くことはできなかった。

ヨーロッパの現在の移民問題を危機と考えることもできるだろう。そして政治的な混迷、それらは不運な人々の苦しみを利用している。もちろん、危険な人たちもいる。クレイジーな集団がいるとしても、それは皆がそうなることを意味するものではない。

しかしあなたは、人々が、騒動を引き起こす目的のために、自分の国、家、自分の物から離れて来ていると思うだろうか?

彼らは恐怖を感じているから逃げてきた。もし私たちが、彼らの土地を略奪し、彼らを取り残してしまった戦争を止めることができたなら、彼らが最初にすることは、自分たちの荷物をまとめ、家に帰ることだろう。彼らは自分たちの家を愛しているのだから――それが西部の娘のメッセージだ。

それは政治的な課題だが、芸術や芸術家の仕事は、人々に素晴らしい傑作について考えてもらうことだ。最高の革命家は、常に詩人、芸術家、作曲家だった...」

エストニア国立歌劇場HPより)




●劇場のインスタグラムより

掲載された舞台リハーサルの写真。元の設定に忠実で、リアルなセット、衣装のように思われます。






最終リハーサルを終えて、穏かな表情のクーラ。いつものゲネプロの日の勝負服「Carpe diem(今この瞬間を楽しめ)」のロゴ入りTシャツを着ています。




●クーラのインスタグラムより、セットを作るスタッフの様子

今回は、演出・舞台デザイン、指揮を担当します。いつもスタッフの仕事に気を配るクーラ。インスタにいくつかセット作成の様子をアップしました。







舞台の様子。西部の荒くれ男たちの胸の内、孤独と故郷を思うノスタルジアを描きたいと語るクーラ。しみじみとした雰囲気が感じられます。





●エストニアのTV報道より、クーラのインタビュー、リハーサルの様子

以下の画像をクリックすると、約2分の動画のページにリンクしています。





クーラ渾身の新プロダクション、エストニアの西部の娘、初日が無事成功することを願っています。

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(リハーサル編)2018年 ホセ・クーラ プッチーニの西部の娘を演出・指揮

2018-09-16 | 西部の娘の演出・指揮



ホセ・クーラは現在、エストニア国立歌劇場で間もなく初日(2018年9月21日)を迎えるプッチーニのオペラ、西部の娘の準備中です。

この新プロダクションでは、クーラは、舞台デザインと演出、そして指揮(初日と23日のみ)を行います。

これまでに、(告知編)、(インタビュー編)も掲載していますので、そちらもご覧いただければうれしいです。

今回の記事では、SNSや劇場HPなどに掲載されているリハーサルの様子を中心に紹介したいと思います。


ホセ・クーラのフェイスブックに掲載された告知画像




●セットをつくる

演出をひき受ける時には、必ず舞台デザインも一体のものとして担当するクーラ。
今回もクーラが手がけた西部の娘の舞台には、どうやら巨大な岩山が登場するようです。

次の2つは、クーラがFBとインスタグラムに投稿した動画です。
クリックすると見ることができます。

「多くの人は、舞台の裏側がどれほどのハードワークか、あまり想像したり考えたことはないだろう。私たちはいつも、それがもともとそこにあったかのように、物事を当たり前のように考えるが・・。
1つの山全体をペイントするのは毎日の仕事ではないけれど、これらの素晴らしいアーティストたちが、魔法をかける・・。
このあとのことは、9月21、23日、見に来て!」
とクーラのコメントです。

また2番目の動画には、「おはよう!名前は?素晴らしい仕事をありがとう!」と作業中のスタッフに話しかけるクーラの声も入っています。
劇場を愛し、スタッフをリスペクトして、みんなで心ひとつに舞台をつくるチームワークを大切にするクーラです。





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Painting the mountain of my Fanciulla production...

José Curaさん(@josecuragram)がシェアした投稿 - <time style=" font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; line-height:17px;" datetime="2018-09-06T05:45:01+00:00">2018年 9月月5日午後10時45分PDT</time>




●演技と歌唱ーー出演者とのリハーサル

出演者とのリハーサル風景の写真が、エストニア国立歌劇場のHPにたくさん掲載されました。
いくつかお借りして紹介しましたが、劇場HPには20枚以上の写真が掲載されていますのでぜひご覧ください。

→ 劇場HP


こちらは、楽譜にもとづいて、ピアノに合わせて音楽の流れをつくっているところでしょうか。




立ち稽古というのでしょうか。リハ室で実際に演技をしてみせるクーラ。いつも自分で動いてみないではいられないようで(笑)。
クーラが主演かと思うような画像が多数です。








――劇場HPの解説より

8月中旬以降、演出家、舞台デザイナー、照明アーティスト、指揮者のホセ・クーラは、国立歌劇場に完全に彼自身を捧げている。
一緒に、彼らは、プッチーニの音楽の深みに潜入し、キャラクターの内面を見直し、各シーンのあらゆる詳細を引っ張り出す。
この舞台は、19世紀半ばのワイルドな西部のゴールドラッシュの時代であるという事実にもかかわらず、プッチーニのオペラは非常に現代的だ。

ホセ・クーラーー「みすぼらしく、邪悪で、攻撃的、しかし愛すべき鉱夫たちは、本当にノスタルジアでいっぱいになっている。
これは、移民のノスタルジアであり、彼らとその隣人たちは、それぞれの人間としての″精神的人格”に従って反応する。
つき動かしているもの。それはその人にとってのノスタルジア。必死に頑張って生き抜いてきた人々、まだ彼らの夢を背後に残しているが、しかしメランコリックな思いを抱えている。
プッチーニは、この息苦しいような寂しさと望郷の思い、孤独感、それらを酒と女性、またはカードゲームで紛らわしていることリアルに理解している。」
・・・


●拳銃の試し撃ちも大事な仕事(?!)

舞台を成功させるためには、大小ふくめ本当にいろんな仕事がある、と思わされるのが、次の動画です。
西部の娘は、アメリカ西部のゴールドラッシュの時代を背景にしています。そのため、拳銃の出番があるのですが、その試し撃ちをする様子を、クーラがインスタに投稿しました。

実はこれには、その前からのエピソードがあります。昨年12月にテアトロコロンでアンドレア・シェニエのリハーサル中、演技の中で、はじめて拳銃を撃った(もちろん音だけ)ところ、その音の巨大さ、衝撃で、舞台上の出演者、クーラ含め、みんなが飛び上がって驚き、心臓を抑えた、ということがあったのでした。今回の試し打ちは、出演者を心臓発作から守るためにも、不可欠だった(笑)というわけです。

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Trying guns for Fanciulla...

José Curaさん(@josecuragram)がシェアした投稿 - <time style=" font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; line-height:17px;" datetime="2018-09-10T08:05:23+00:00">2018年 9月月10日午前1時05分PDT</time>




●指揮者としてオーケストラとのリハーサル


そして指揮者でもあるクーラには、きわめて重要な、オーケストラとのリハーサルの仕事もあります。
下の写真は、劇場のインスタに掲載されたもの。
いつもハードワーカーのクーラですが、それにしても舞台デザインと演出、指揮者も兼ねるということは、クーラには全く休む間がないということのように思えます。

この後は、舞台上での動き・演技の確認、オケと出演者と合わせるリハーサル、そしてドレスリハーサルと続きます。出演者、スタッフ、劇場のあらゆる部門の進行状況をチェックしながら、初日に向けて最高のものをつくるために、今日も奮闘中のことと思います。

<svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg>
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10 days until the premiere! 🤠 Intensive rehearsal period is in full swing. 💪 Besides directing Puccini's "The Girl of the Golden West", José Cura also conducts two of the performances. PS! For more rehearsal photos check out our blog! Link in bio! *** Käimas on intensiivne prooviperiood, sest "Tütarlaps kuldsest läänest " esietenduseni on jäänud 10 päeva! 💪Ooperi lavastab mitmekülgne mees José Cura, kes ise ka kahte esimest etendust dirigeerib. PS! Rohkem fotosid proovidest näeb meie blogis! Link bios!#operaestonia #lafanciulladelwest #josécura

Estonian National Operaさん(@estoniannationalopera)がシェアした投稿 - <time style=" font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; line-height:17px;" datetime="2018-09-11T19:53:59+00:00">2018年 9月月11日午後12時53分PDT</time>




――西部の娘の音楽への思い

「私は1992年に初めて、西部の娘のジョンソン(実は強盗ラミレス)を歌った。以来、この素晴らしいオペラを愛し続けてきた。
人は、このオペラが、プッチーニの最高の脚本ではない、または、円熟した音楽の傑作ではない、と主張するかもしれない。しかし西部の娘は、ハーモニーとメロディの革命によって当時の音楽界に衝撃を与え、その後の作曲家に巨大な影響を与え、多くの模倣者さえもたらした。
こうした恥知らずの模倣は、時には現代においても続く。それでも(これが傑作ではないという)この意見が、真実といえるだろうか。
私はいつも、この素晴らしい作品の中の、感情的で心理的な深みのある多くの瞬間を表出させたいと夢見てきた。
エストニア国立歌劇場が私にチャンスを与えてくれた。美しい真のコラボレーションを楽しみにしている。これが今後の多くの共同の土台となることを願う。 ホセ・クーラ」

(エストニア国立歌劇場HPより)


●PR動画のための小旅行

リハーサル期間のある1日には、宣伝用の動画の撮影のためにロケもしたようです。
採石場の跡地をアメリカ西部の岩山に見立て、出演者たちはみんな衣装を着けてポーズをとりました。ちょっとした小旅行みたいで楽しそうですね。

この場所は、エストニアのルンム採石場跡地。ここは旧ソ連時代の刑務所跡地なのだそうです。ソ連に併合され、支配されてきたエストニアの悲劇的歴史の遺跡のひとつです。
また一方では、現在は、レジャーを楽しむ場になっているとのこと。長年放置されているうちに、地下水が溜まって建物が水没し、美しい澄んだ湖面の下に不思議な光景が広がっているとか。

クーラがキャストに演技をつけ、いろんなポーズで宣伝用の写真や動画を撮影したようです。アメリカ西部にも似た岩山を背景にして、出演者たちと、キャラクターたちの思いを深める機会になったのかもしれません。


これも劇場のHPに掲載された写真。衣装を着けた出演者たちに囲まれて、撮影した画像を確認しているのでしょうか。




クーラのインスタに掲載された写真。なぜかクーラがカメラマンも?
たぶん本職のカメラマンが同行しているのだと思いますが、写真が趣味のクーラとしても、当然"マイカメラ”持参で参加したのでしょう。






そしてこちらが、撮影旅行の成果のひとつ、劇場の「西部の娘」の紹介ページのトップ写真です。
エストニア国立歌劇場のHPより





さらに動画もアップされました!クーラのFBにリンクしています。
この演奏は、クーラの指揮なのでしょうか?





舞台デザイン、演出、指揮、そして全体の統括・・クーラの多面的な能力をいかんなく発揮して、全面的に取り組んでいるエストニアの新プロダクション、西部の娘。長年歌い続けてきたこの作品への思いと、深めてきた解釈、経験と蓄積がすべてつぎ込まれることでしょう。本当に楽しみです。

もう少しエストニアが近ければ・・。飛んでいけないのがあまりに残念です。録音だけでも放送してほしいと切に願います。
舞台が成功し、クーラ渾身のこのプロダクションが、エストニアの人々に長く愛されることを願っています。




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2018年 ホセ・クーラ "レンズを通して見た人生"ーーザグレブで写真展

2018-09-01 | 写真を撮る




今年7月、ホセ・クーラが出演したクロアチア・ザグレブでのコンサートの際に、その前後1週間、クーラの写真展(クーラが撮影者)が開催されました。
その様子を紹介したいと思います。

実は2年前の2016年にも、同じクロアチアのドゥブロヴニク・サマーフェスティバル2016で写真展が開催されたことがあります。クロアチアの芸術関係者による、多面的なアーティストとしてのクーラに対するリスペクトが感じられます。

 → ドゥブロヴニク・サマーフェスティバル2016での写真展についてのブログ記事


今回の写真展の会場は、クロアチアの首都ザグレブの中心にあるアートパビリオン。今年で120年の歴史をもち、現在も様々な企画展が開かれている美術館で、市のシンボルでもある建物だそうです。そしてコンサートは、このアートパビリオン前のトミスラフ広場で開催されました。



 



 →アートパビリオンHPのクーラの写真展案内ページ

 →ザグレブでのコンサートの様子は、「ホセ・クーラ 2018 夏のコンサート――ヴィンタートゥール、ザグレブ、ヴェスプレーム」で紹介しています。


***************************************************************************************************************




少年時代から写真が趣味のクーラ。公演のため世界中を旅行する時も、いつもカメラと一緒のようです。1998年に初来日した時に撮りためた写真も多数あり、今回の写真展でも展示されたようです。
インタビューで語っていますが、編集者に説得されて2008年に写真集を出版(『Espontáneas』――スペイン語で、“自発的な”、“自発性”のような意味か?)、時には、このように写真展の開催要請も受けています。クーラのインタビューをもとにした記事から、抜粋して紹介します。



≪ホセ・クーラのインタビューを紹介した記事より≫

JOSÉCURA ―― アルゼンチンのテノール、ホセ・クーラ、ザグレブ・クラシカとアートパビリオンで

「この展覧会では28枚の写真を展示している。日々の人通りの風景、普通の人・・そこには、レッド・カーペットも、スパークリング・ワインもない。これらは、普通の日常的な状況や出来事であり、私たちが無関心ではいられないもの。
これらの写真がどれほど示唆に富み、どれほど私たちがその中に引きつけられるか、それは驚くほどだ」
パビリオンのアートディレクターは言った。

展覧会のオープニングに出席したクーラは、写真は彼にとって45年以上にわたる趣味であると言った。彼は12歳の少年の時から写真を撮り始め、これまで数百万の写真を撮っている。

「私は専門家ではないので、技術的完成度を達成することは私の目標ではない。私はただ、まわりの世界を見せたいテノールだ。

黄金の檻に住むスターの魅惑的な生活の危険の1つは、現実世界とのつながりを簡単に失い、人々と結びつく糸を失い、現実が自分の生きている世界のようなものだと考え始めることだ。しかしそれは違う。

私は確固として信じている。アーティストは、物語を持っている人であり、その物語を伝えなければならない。もし自分が現実を生きていなければ、そこに物語はない。
人間の真実を伝えるためには、それらに触れる必要がある。そしてそうすることなしに、人生が本当にどういうものであるかを感じることはできない。」
とアーティスト(クーラ)は語った。

すべての写真の背後には物語があり、それは「個人的な要素」というべきもので、それらはすべて彼にとって重要なことなのだ。例えば彼は、イエスの像の足をさする人々の写真と、道で眠っているホームレスの写真を隣り合わせに置いている。

「私は疑問に思った。本当に必要な人に触れる方がはるかに意味があるとしたら、像の足をさする意味は何だろうか?」
とクーラは明かす。
・・
(「Nacional.hr」)


●別の記事より、クーラの発言抜粋

「ほとんどの人にとって、音楽は趣味だが、プロのミュージシャンとして私は何か他の趣味を見つけなければならなかった」
「私の写真は世界を変えることはないだろうが、私がステージでやっていることが好きなら、あなたはそれらを好きになるだろう」
(「promise.hr」)



≪SNSなどより、写真展の様子≫

●クーラのFB投稿 写真展入口の看板



●写真展のオープニングに展示されたケーキ。マジパンでできたクーラのミニチュアが飾られている。


実際に切って振る舞われたようですね。





●クーラのFBより、写真展の様子
左壁面


右壁面


●挨拶するクーラ



●パビリオンのFBに掲載されたニュース動画。日本で撮影されたと思われる写真も見えます。





≪主催者によるクーラの写真展紹介文より≫

JOSÉCURA ―― 著名なテノールのレンズを通過した人生


2018年のアートパビリオン創立120周年を記念して、世界的に有名なアルゼンチン人のテノール、ホセ・クーラが、ザグレブのトミスラフ広場でコンサートを行う。このコンサートは、パビリオン120周年を記念して行われる。

マエストロ・クーラが、長年写真を撮影してきた芸術的写真の愛好者であることを知り、パビリオンのディレクターは、写真の個展に招待した。この展覧会は、クーラのコンサートの開始2日前に開会し、7日間展示される。

写真家としてクーラは、「普通の」人々の日常生活に関心を持ち、明日には過去の一瞬となる、生きた瞬間を捉える優れた能力のために、写真という媒体を使用する。

写真のなかにおいてのみ、私たちはいつまでも若く、永遠に幸せ、または永遠に悲しく、そして永遠に愛することができる。写真は時間と感情の両方を止めることができ、時を経て、その感情が消滅した後でも、まだそこにあるかのように、画像のなかにそれらを焼き付けることができる。

写真撮影のこの魔法のような、非現実的な能力は、非常に魅力的だ。1回のシャッターで時間を保持する。数分の1秒で、錬金術師が何世紀もの間、求めたてきたこと、その実現を可能にする。寿命を伸ばす人生の妙薬を見つけることができる。写真家は錬金術師のようなもの。幸福、悲しみ、愛の妙薬を持っている。

写真家は目と手に力を持つ。写真はどのように見えるのかは、彼らがその能力をどう使うかによる。写真はその撮影者を反映する。作成者が過去に経験してきたことを反映したものが、今、蘇る。

カメラのレンズを通して、ホセ・クーラは、彼がそれを見る方法で、人生を写真を作成する。
そして彼は、確かにそれを憂鬱な光の中で見ている。

アートパビリオンHPより)




コンサートの様子




*画像は主催者や関係者、クーラのFBなどからお借りしました。
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