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<リアル ボクシング ルポ>長嶺克則は、佐藤拓茂に負けていた! 東日本新人王決勝戦 フライ級試合

2012-12-15 12:44:27 | スポーツ

Dscf0444 勘違いしてる。思い上がっている。強くも無いのに、口だけ。後でだったら、いくらだって言えらあ。

 そう言われても仕方のない、長嶺克則のブログだった。

 上の写真は今年2012年11月4日、後楽園ホールで行われた「東日本新人王決勝戦」、フライ級の試合の一瞬を切り取ったもの。

 写真右側、薄いピンク色のトランクスをはき、茶髪の立て髪で、渾身のチカラを込めた左ストレートを放っているのが、佐藤拓茂(石神井スポーツジム)。

 コーナーに詰め寄られ、ロープを背にして、右アゴにその威力あるパンチを喰らっているのが長嶺克則だ。

 この試合、当日試合会場か、その後、CS放送の「日テレG+」で見た人は分かるだろうが、開始1ラウンドは、お互い見合って、相手の出方を探り、ポイントはどちらにも付かない、ドロー展開。

 それは、試合後の控え室で、長嶺も認めたところ。

 2ラウンドからは、互いに手を出した。長嶺は足を使い、佐藤は追う展開。

 一進一退ながら、的確に、手数を多く出していたのは佐藤。数こそ劣るが、1発のパンチ力は、長嶺の方があった。

 どちらが、ポイントを明確に取ったか、分からない試合展開。会場で見てた時は、ドロー(引き分け)かなあ、と。しかし、新人王戦はトーナメントで勝ち上がっていく形になっており、ドローの場合は改めてジャッジする3人に、どちらかに優勢点をつけさせる。

 それで、辛くも長嶺の勝ちかなあと、判断していた。

 ひいき目が無かったか? と、問われれば、あった。そう言わざるを得ない。私が書いた、長嶺の文を一読すれば、一目瞭然だ。

 キャツチとして、KOの2文字を使ったが、初めて長嶺を見て、書きたい気にさせられたのは、スパーリング中、たえず先を読んだり、戦法を変えてみたりしてゆく上手さ、賢さだった。

 担当トレーナーが仕事の時間の関係で、外部のジムへ行ってのスパーリングには付き添いにくいという事情がある。そのことにより、自分一人でラウンドごとの組み立てを考えざるを得ない。そういう背景も、あった。

 

 

 そして、この日の相手は佐藤。高校時代からの、アマチュア歴はダテじゃなかった。

 見るからに、長嶺はイッパイいっぱい、精一杯。余裕も無く、打ちあぐねていた。芯を打ち抜いたパンチは、少なかった。

 勝負は、コレ! という決め手のないまま、全5ラウンド終了。

 判定を待つ間、赤コーナーの佐藤は背中をリングに向け、立っていた。

 一方の青コーナーに立つ長嶺は、明らかに不安そうな表情を見せていた。そこには、勝った!という自信のカケラも、覗けなかった。今回もまた、KOを逸した。

 結果が、読み上げられる。

 48-47で長嶺。次いで2人目は、逆に48-47で佐藤。これで、1対1。そして、最後。

 客席は、その声をかたずを呑んで待った。

 48-47で・・・・・・・・・・・・・・長嶺! 2対1の、わずか1ポイント差で、首の皮1枚つながり、長嶺が、やっと勝ち残った。

 その瞬間、佐藤は背中を見せたまま、ヒザからガクッと崩れ落ちた。

 一方、長嶺はホッとした表情に。

 控え室に戻った長嶺は「痛え~」といって、顔や頭を冷やしていた。取材陣、と言っていいだろう、7人ほどが詰め掛け、囲み取材は踊り場で急きょすることに。

 聞かれる質問は、試合のことより、長嶺が自身のブログに、浮かれた熱愛の如く登場させている「Rio」なる女との関わりについて、殆んどが費やされた。

 初めて知った。その女が、AV”女優”だということを。それまで、あえて聞かずにいたから。

 そうなんだあ。その世界なら、実態をよく知っている。

 疑似が許された時代は、とうの昔。今はすべてホンバン。

 世に出ているプロフィールは、全部うそ。親バレ、友バレ、故郷バレがこわくて、年齢、生年月日、出身地、経歴・・・・1つとして、本当のことは出さない。そして、借金と、重ねる整形。。Rioも、同様か。

 彼女のキャッチ 「努力は、自信」? AVに身をどっぷり浸して、7年? 一体、その間に費やした「努力」って? 「自信」って?・・・・・・・・

 

 

 「女優」という名ばかりの、ココロと虚栄心をくすぐる虚業。わずかなインタビュー料でさえ、ケータイ1本が「事務所」になるオトコに取られる。そのカネ、本人に渡してください。そう言われたのは、たった1人だけだった。

 アダルトDVD業界の今も変わらぬ、いや、もっとひどくなった実態と、彼女の実像を、おそらく知らずに、憑かれたように、しゃべりまくる長嶺。多くの記者に囲まれて、嬉しそう。俺、スター?

 その光景をデジカメで撮る友達数人。ギャルさえいる。

 今のスポーツ新聞は、試合のことより、この類の「プラスアルファ」が無いと、書かない、取り上げもしない。

 おかしな傾向だが、ジムも許容の範囲内とみてる。書かれてナンボということか。

 医務室へと向かう長嶺に、声をかけた。

 さっきAVの子のことばっかり聞かれて話してたけど、いいの?

 「いんすよお」

 またも、タメグチか・・・・

 この日、同僚ボクサーらが見守る中、踊り場でトレーナーと最終調整してた時も、いきなりのタメグチ。

 ほんの短期間で、礼節は忘れ去られ、見事にどこかに吹き飛んでいた・・・・

 「負けた」佐藤にも話しを聞きたく、探し回った。やっと、リングに近い客席にいた所を見つけ、歓声と応援の声が交錯するなか、聞き始めた(写真下)。

 「僕自身は、勝ってたと思ったんですよ。だから、2-1で負けたっていうのは、信じられなくって・・・・」

 ヒザから崩れ落ちたのは、その心の現われだった。

 その時は、実は軽く聞いていた。接戦でも、負けた人は大抵そう言うし、と。

 「これで勝てないんだったら、どうしたらいいのか・・・。もうボクシング、やめたくなりましたよ」

 そうですか、というしかなかった・・・・・・。

 さて、どう書いたらいいのか、正直、ココロ揺れてた。佐藤に抱いていたイメージも、会って崩れ、話しを聞いて、ガラッと変わった。

 一言でいうと、いいひと。

 「そうなんすよねえ、いい人なんですよ~」

 長嶺に聞いた答え方が、コレ。

 気持ちがまとまらないまま、この試合映像をテレビで見た。じっくりと、見た。

 えっ!? 勝ってる、完全に勝ってる、佐藤拓茂が!

 解説をしていた、元世界チャンピオンの飯田覚士(さとし)は、佐藤の良さを終始指摘し、佐藤のリードと勝ちをクチにしていた。判定結果には、疑問を滲ませていた。

 テレビは、試合を自分でも驚くほど冷静に観られる。どんなに親しくしているボクサーでも、熱くならず。テレビ画面は第三者として、一歩引いて観られる。

 2度目は、改めてメモをとりながら観た。

 やっぱり、長嶺が明らかに負けていた。ひいき目に観ても。

 佐藤の手数多く、的確に打ち込んでいるし、叩き込んでいる。何としてでも勝ちたい! という積極性もある。ワンサイドではないが、長嶺が「痛え~」と言ってたほど身体に叩き込み、ポイントも取っていた。

 3-0とまではいかなくても、2-0は有りだ。

 う~ん・・・・思わず、心でうなった。どないしょ?

 決して、ジャッジが大きく間違っていたわけじゃない。見方、取りかたによって、シーソーのように上下する試合だったともいえる。

 そんななか、何気なく長嶺のブログを見た。

ええ~っ!!!

 それは、試合を録画中継放送する「日テレG+」の放送前。見る人に、俺は試合中、こんなコトを考えながら、戦っていたんだよねえ、というようなものだった。

 その中身たるや、どう考えても、あの苦境に立った試合とは、似ても似つかぬ、程遠いシロモノ。

 ”俺はさあ~。試合中、こんなに余裕持って、試合展開、アタマ良く、組み立てていたのさあ。すごいでしょ? 俺って、すごくない?”

 ”もう、実際は完勝だったのさ、じ・つ・は! 楽勝だったのさあ~、余裕さ~”

 てな本音が飛び出してきそうな「長峰克則センセの、レクチャー論文」

そうかあ~???????

 この思い上がり、この精神、事実経過とかけ離れた、浮かれきった勘違い。後出しジャンケンなら、いくらでも書ける、打てる。

 ついでに、試合会場で無料で配布されている、ボクシングのフリーペーパーに、今度取材受けるのさと自慢げに予告吹聴。

 ・・・・・・・・う~ん・・・・・・・・・・・

Dscf0541_2 相手の佐藤拓茂(写真左)は、すでにコレを読んでいた。

 率直な感想を、と聞くと、苦笑い。

 「まだ学生でしょ?カレ。若いからねえ・・・」

「そうそう、言っておきます。私、ボクシング、続けることにしました。もう、ジムへ仕事終えて、通ってます。このままじゃ、終われませんよ!」

 明るい声が、返ってきた。

 そうですか。次、期待してます!

 すぐ、そう返答した。

 長嶺の、最近のブログを見ると、相変わらず、浮かれてる。ふわふわ、フワフワ。読んでて、この先の人間としての将来性にまで不安がよぎる。まだチャンピオンでもないのに、もうコレ!?

 Dscf1543 12月16日(日)、午後2時半頃か、東京の後楽園ホールで拳を合わせるのは、すぐ上の写真のボクサー、川村琢磨(たくま・畑中ジム所属)。彼と「全日本 フライ級新人王」の冠を争う。

 勝者が、日本フライ級12位に、ランクインされる予定だ。

 写真の川村。試合は残念ながら直接見たことは無いが、今までの戦績たるや、7戦して6勝1敗。6勝のうち5KO(TKO含む)を飾り、写真を撮った10月28日の「新人王 西軍代表決定戦」でも、先規鷹也(井岡ジム)を相手にして、2ラウンドKO勝ち。敢闘賞まで手にした。

 パンチが、小さく鋭いとも、左ストレート、右ジャブが良いとの評もある。

 愛知県春日井市出身。16日の3日後の12月19日には、23歳の誕生日を迎える。

 またも気負ってKO狙いにきた長嶺に対して、逆に川村得意のカウンターで、浮かれた根性までも叩きつぶして、リングに這わす可能性もある。

 その方が、長嶺克則という人間にとって、今は、良薬かもしれない  


 

 

 


 

 

 

 


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