ハンド・スピーカーを手に、誰かが呼びかけている。
遠目からも、その男の前に、児童が、ひ~ふ~み~の・・・・10人。
よく子供たちが元気に遊び回っている公園。昼下がり、そのくらい、いるのだろう。母親の姿は見えない。
子供に目もくれず、母親同士でだべっているのだろう。そのくせ、ギャーとか、泣き声がしたら、やっと異変に気付いて、駆け寄るというパターン。
にしても、子供集めて、呼びかけているってえことは、今は懐かしき「紙芝居」かも?
テレビという電動紙芝居も子供は好きだが、紙芝居もは今でも、幼稚園や保育所に出張して行なうと、結構な人気だと言われている。
が、昭和30年代と違い、ソレで食べていけるほど、甘い世間では無い。
それでも、修行かたわら、やっているのだろうか?
30歳台とおぼしき男のそばには、脚立と、何やら文字が描かれた板らしき物。幼な子たち全員が、公園に腰をおろし、その男に目を注いでいる。
いったい、何が出てくるのだろうか? 手品みたいな物が、飛び出してくるんじゃないか? とでもいうように。
近づいてみて、ええ~っ!
思わず、笑ってしまった。
なんと、その男。来たる、4月12日と、26日に相次いで実施される「統一地方選挙」の、新人立候補者。
その「街頭演説」・・・・・の、つもりだったらしい。
だが、よりにもよって、児童公園で!
やるべき場所が違う! 対象年代が、違う!
投票権を手にするまで、10数年は、かかる。たとえ、18歳に年齢を下げても、お~んなじ。
幼な子たちは、ものの2分もガマン出来ず、すっくと立ち上がって、バラバラに散っていった(笑)。
「投票権を持っていると分かれば、道端の野良猫にでも土下座しかねない男だ、鈴木宗男という政治家は」
ふっと、かつて佐野眞一が、ムネオへの選挙ルポの記述を想い出した。
それは、そうだ。あのムネオなら、やりかねない。取材、直撃経験もあるので、実感させられたくだりだった。
ムネオの跡目を継いだ娘にも、その血は濃く流れている。
箱乗りは、当然。受かる可能性がありゃ、それまでの主義主張にクチ閉ざして、公認してくれて、選挙資金も、もらえるとなりゃ、コロッ!と、節操かなぐり捨ててしまう。いやはや、怒りの湧く前に、あきれ果ててしまった。
そうそう、ちなみに、上のクチでは、大好きなタバコを咥え、下のクチでは・・・を咥えるなど、上下のクチゆるみっぱなしの、故・中川昭一の未亡人の、中川郁子(ゆうこ)。下のクチでは、イク子ならぬ、何でもゆう子ときく子。
次の選挙には、後援会はふしだらママを斬り捨て、息子を立候補させるもくろみのようだ。息子、すでにヤル気満々だもん。
さてさて、すっかり「未来の有権者」全員が散ってしまって、だ~れも目の前にいなくなってしまった、その立候補者。
私を見て、何とも言えぬ苦笑いをしながら、アタマをペコリ!
聞いた。
---もう、選挙活動、しても良いの?
「いえ。コレは、政治活動です」
ん? この辺りが、あいまい、デタラメ、何でもありの政治活動なるもの。
町中の至る所に勝手に張られまくっている、立候補者と目される、ポスターや看板。
選管の許可・認可した証明の小さなステッカーが、右下に貼られていなかったら、ソレ、違法掲示。
なのに、以前も書いたが、全国各地の選挙管理事務所は、見かけても、な~~んにもしない。
無能、無脳、無責任。お馬鹿でも勤まる選管という「公務員職場」。
立候補者のポスターが並べられる立て看板も、我々の税金使って、腐れ縁の「業者」に、おまかせ設置。
自分たちが、カナヅチと、クギ持って、軽トラ借りて、やれないことは無いのに、な~んにもしない。
普段は、のんべんだらり。定時に帰る。この時期になって、忙しいふりをするが、実態は、何もしていない。
じっと入り口で見続けていると、パソコン持ったまま、奥の部屋へ逃げていく始末。
選挙費用がかかる、のでは無い。かけている、のだ。
選管なんて、馬鹿でも出来るお仕事。
良策を示そう。公示日の3か月くらい前に、法律にうるさく、生真面目で融通の利かない。且つ、ガタイの良い大工仕事も出来る精鋭を役所から集めて、チームを組んで取り組みゃあ良い。
選挙後は、また解散。
データは、集中管理しとけばいい。
それで、事足りる職場と言い切れる。取材して来て、ハッキリと言える。
ああ、また来月。巨額の無駄遣いが大手を振ってまかり通るのかよ!
ああ、さっきの新人の名前?
とっても書けませんよ。全国の笑いモンになっちまう。それに、おそらく落選するでしょうし・・・・・