懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

「くるみわり人形」公演と、コジョカルの言葉

2009-11-23 01:26:58 | Weblog
バレエは面白かったです。劇場は暖かいし。
東京バレエ団にしては、個性的でなく、凄~~くポピュラーな版なのが不思議。

コジョカルさんは順当に良かったけど、ここでは世界フェスの時と印象変わらず。
彼女は、やはりロイヤル来日公演で本領発揮でしょうか。(にしても、ロメジュリとマイヤリンク演目選択に迷う。)

相手のヨハン・コボーさんなんですが。
もうずいぶんと昔から観てたダンサーって気がします。
今でこそ、コジョカルのハニーとして有名だけど。

最初はと、デンマークロイヤルバレエ団でブルノンヴィル作品踊ってたし。その後ロイヤル移籍し、吉田都さんとライモンダ踊ってたのも観たし。つまり、かなりお歳のはず。そろそろ踊りに陰りが出ても致し方ないご年齢。相応の踊りでした。

ただ、コジョカルが安心して踊れるパートナーという点では、予定のマックレーよりいいのかなと。観客目線では、未見の若手君も見たい気もあったけど。

東京バレエ団のダンサーは、もっと詳しい方から見れば辛口いろいろありそうですが、私的にはいつも楽しく見られます。「巧い」「下手」の区別で見るのじゃなくて、毎度「何か面白いものみせてくれないかな~」と期待して見てます。今回は、前回夏の「ドンキ」の後藤エスパーダほど、ぶっ飛んで笑える人はいなかったけど。コールドや脇役の入れ替わりあるのは、どこも大体あって、気に入った脇役の人が辞めてたりもあるけど。このバレエ団は外人ゲストの使い方巧く、だんだん何人かの脇役の踊り・個性が印象に残って、ゲストは毎度違っても、おなじみのバレエ団ダンサーの踊りをだんだん楽しんで観られるように、自分はなってきてます。最初にいいと思ったのは、脇役の吉岡さんだったけど、今は色んなダンサーが好きです。

なお、コジョカルの日じゃなく「マイ・キャスト」の日について。主演の松下さんについて、早速「かっこいい」と言ってた知り合いが現れましたです。かっこいいの、か、も、ね(?)(無責任だなっ自分)私はダンサーさんが「かっこいい」とかは、疎いというか、よく分んない方なので、美男美青年美少年観る眼のある顔見知りたちの意見の方が、なんぼか当てになるので、ご参考まで。

ま~「かっこいい」って言ってくれるお客様がいる方が、いないより良いですよね、主役資質として。

そういう自分は、今回もっとも心に残ったのは、来日に当たってのコジョカルさんのインタビューなのでした。(NBSの配布物に少し前に記載されたもの)

・怪我の前は、オファー来た役に打ち込み受身だったが、怪我復帰後は、踊りたい演目を踊るつもりで能動的になった。今は自分のキャリアを意志的に築いて行きたいと、考えるようになった。
・怪我して、良い医者がいると聞くと会いに行き、各国25人位会った。
・怪我し休職時に、主にロイヤルのコボー出演作を中心に舞台を見る側に回り、大事な事に気づいた。「パやステップを完璧に踊れるダンサーにも、さほど観客の心は動かない、それより、観客と舞台の上で特別な絆を結べるダンサーだけが、大きく観客の心を動かすことができる」「いつか自分もそういうダンサーになれたらと」

とかいうようなもので、雑な要約を書いてしまいましたが、実文は訳もよくできていて、内容が彼女の非凡さを伝えるもので、感心してしまいました。語られる内容から推し量れる聡明さとともに、「言葉は思想だ」というけれど、言葉の選び方ひとつにも、非凡さや一見謙虚な人柄を感じました。(一見、と書いたのは、かなり上に行ける人は、良い意味で秘めた野心や欲ももっている場合があって、そういう人が上がる前にひどく謙虚に見える言葉を口にするのは、ただの謙虚でなく、大きな夢を実現する力がある場合があるからです。)

NBSの配布物のインタビュー記事は幅広く周知のものゆえ、詳細割愛しますが、ただ公演をうつだけでなく、主催者側が、作品や出演者の考えを紹介し、公演や芸術への理解を深めてもらうのも、私はとても大切で意味のあることだと感じてます。
コジョカルについては、まだまだ自分には知らない要素の多い芸術家のようです。ロイヤル来日が待たれます。
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