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懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

青年の理想の行方

2015-06-06 02:09:20 | バレエ
ダンチェンコ日本公演に来なかった、セルゲイ・ポルーニンと、プリマのナタリア・ソーモワ主演の、ブルメイステル版「白鳥の湖」の画像を、未練がましく見た。

で。

こないだ日本公演の千秋楽で見た組に足りなかった、3幕から4幕にかけてのドラマ性が、もうちょっとあって。

ブルメイステル版の4幕の好演は、かつて、ウラジーミル・キリーロフとかのやってた演技(青年が困難を克服するドラマを、丸ごと4幕で演じてる)が、元々のブルメイステル演出の、オーソドックスな正しい解釈なんでしょうけど。

ポルーニンは、若くて、年ごろの青年の思い描く、まっさらな夢、理想の実現を、屈託なく演じて、・・・。

そんなにうまくいかない時も、あるのが人生、ともいえるけど、、
夢見たとおりに、理想が手に入る。

そんな青年のまっすぐな夢が叶った姿。

最後、曲が長調に変わった所、の姫リフトから、二人で手をつないで崖の上まで登って、抱き合って終わる終幕まで・・。

「こうなったらいいな」という姿がそのまま出てくるので、そのてらいない、屈託ない演技が、爽やかだった。

ポルーニン自身、また演じたら、こういう風に演じられるとは、きっと限らない。
まだ移籍直後で、この版を心を込めて演じた結果が、これだったのだろうから。

完璧な演技とかじゃなくて、心のこもった演技。(演技的に、上手いわけじゃないんだけど、ドラマの内容を信じて演じてる感じがする。)
演じてる彼の胸にも、まだ青年の理想があるのだろうと、思った。

ブルメイステルは、ロプホーフの影響を受けた振付家でもあるそうな。

グリゴローヴィチについて、ロプホーフの影響を受けた話を、強調してたのは、バレエ評論やりたがってた頃の、三浦雅士だった。

振付演出家ブルメイステルと、グリゴローヴィチは、「白鳥の湖」見てると、ちょっと似てる面があると思ってた。

考察書く暇、あるかわからないけど。

一方、スタニスラフスキー・システムの話ばかり出るけど、俳優術だけでなく、ブルメイステルは、舞台の演出法に、凄く関心の高い振付家だったのだと思う。部分じゃなく、全体の構成とかの含めて。



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