夜は冷え込むし灯油をケチっているから早寝したわけで、
とーぜん今朝はすごく早く目覚めた。
(燃料屋シナネンも在庫切れとガス欠で配達できない)
起きぬけから、スモーキー・モーニング。
いやタバコ吸ったわけではないよ、ブルースなわけ。
浅川マキの歌が耳元で聴こえたので。
LPレコード「裏窓」を取り出して耳元にささやく歌を
幻聴ではなく実際に聞くべくかけた。
「こんな風に過ぎて行くのなら」という歌だ。
このメロディとマキさんの声が頭の中でゆっくりと流れ、
ああ朝、朝はこうして来るんだと思った。地震のあと、
初めてそんなことを思った。
でもこの歌、歌詞は夜を歌ってて、スモーキーなんだ。
朝でも夜でも気持ちは同じさ。
早起きは三文の徳というけどうさこは低血圧傾向にある
のでゆっくりでないと後でたたる。なのでレコードを
聞きながらもう一度横になった。
一曲終わらないうちにベイビーが物音に気づいておき出し
そうなるとすっかり身支度して散歩に行くしかない。
(昨日いただいたフルーツ、まぶしくみえる、食べられない)
歩きながら避難所にいる人を思う。どうしても思う。
寒いだろうと、眠れないだろうと、おなかがすいている
だろうと。
朝は来る、朝の光が平等に降りそそぐ。
いまほどこの光を体の芯から感じるときはないだろう。
旧事本紀「神事本紀」にある一記述、現代訳すると
諸々のまがことつみけがれを祓うに天物梁之命は火を
もって善悪ともに焼き尽くし白い灰となりはつる。
そして灰に再び萌す、恵みの芽。
そして「人、罪のなかにいて罪を知らず
罪認めたるとき、死あり
ゆえに死、よみがえりなり」(安房宮源宗)
今朝の光が、よみがえりの陽でありますことを。