以前、日本に住んでいた頃、「私の場所」とも言うべきカフェがあった。窓から見える景色は決して特別ではなかったけれど、そこに座ると安心する、というのだろうか、そんな場所だった。
先週末、訪れたカフェは、ケーキが美味しく、これまでも良く利用していたのだが、イートインメニューにパンケーキがあることを知って、これにチャレンジしてみるべく再訪した。
この日の席からは、正面に小さな広場とその先に教会が見える。この広場では、土曜日には市場が開かれ、まるで、フランスの田舎の街のようである。
そして、夢にまで見た(?)パンケーキは見た目は大きさも揃っていないし焼き目も美しい訳でもないが、ふわふわでバニラの香り、舌触りもしっとりとして美味しい。パリブレストを食べた後だったのに、あっという間にお腹に収まってしまった。
ある日を境に、ある人が自分にとってかけがえのない人となるように(と言いつつ私にはそういった経験はないが)、今日を境にこのカフェは「私の場所」となったような、そんな気がする。
(パンケーキの前に、これだけ食べていたー店員さんもびっくりされていた)