Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

私の夢@Gustavo&Gothenburg Symphony

2011-09-10 15:00:00 | Gustavo Dudamel

Gothenburg Symphony 2011/2012シーズンの開幕。Gustavoの指揮でマーラー交響曲第7番。昨年は3日とも聴いたけれど、今年は土曜日の昼の部のみ。これならば、朝の便で飛んで、夜の便で帰ってくる事ができる。便利な世の中。

マーラーの交響曲第7番。第四楽章の最後に第9番の最後と同様、マーラーが「死に絶えるように」と書いている事で有名。そのためか、4楽章からなる交響曲+おまけ1楽章、なんて言われる事があったり、マーラーの交響曲の中では演奏回数も少ないようで、あまり人気のある交響曲とは言えないらしい。

確かに、CDに入れても、1枚に入りきらずに4楽章まで+第5楽章だったりするので、余計に4楽章+おまけ感があるのかもしれない。なぜカラヤン&ソニーはベートーベンの第九をベースにしてCDに収録できる曲の長さを決めたのだ、と恨めしく思える。

さて、今日の演奏。マーラーの7番というのは、ロオジエのクリスマス特別デザートケーキワゴンなのだと思った。素晴らしいケーキがワゴンサービスになっている(とても美しいフレーズに溢れている)のだけれど、欲張ってお皿に盛っていただいているうちに、お皿は殆どカオスで、とても写真に撮ってブログにアップできるような代物にならない。

しかし、今日のGustavoは、なかなか綺麗にお皿にデザートを盛っていたように思う。Gustavoの演奏はいつもメロディを綺麗に取り出して分かりやすく聴かせてくれるように思うが、今回もCDで聴いていたときには聴ききれていなかったメロディが、幾つも聞こえてきた。また、ホルンやトランペット、木管もなかなかに難しい曲だと思うのだが(その上、調性を外れたような音もあって、笑ってしまうし?管楽器はつらいね)、皆素晴らしかったことも幸いしたのだろう。そして4楽章+おまけ問題も、Gustavoは第4楽章が終わった所で間髪入れずに第5楽章に入った。このところCD(iPodやMac)でしか聴いていなかったので、第5楽章に入るには常に自分で操作する必要があり、おまけ感を意識しないではいられなかったが、素人耳にはこれだけのことで「おまけ問題」が大分解決されるように思えた。そして第5楽章はホールが小さすぎる!と思う大音量で終了。

会場は満足のブラボー&スタンディングオベーション。Gothenburg交響楽団、どんどん上手くなって行くような気がする。Gothenburg市民、羨ましい。

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演奏を聴きながら、こんな事を考えていたーGustavoがいつの日か、フルトベングラーのように、生演奏だけでなく、録音を通してもその音楽、音楽そのものの素晴らしさを後世の人々に伝えられる、そんな指揮者になってくれないか、と。そして私は孫(あるいはその世代)にこう語るのだ。

「おばあちゃんはこの指揮者を若いときから知っているんだよ」と。