風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

フェラガモマジック

2005年10月03日 | 清水ともゑ帳
ブランド物にはとんと疎い私だけれど、サルヴァトーレ・フェラガモはとても好き。
何が好きかというと、フェラガモが靴にかけた情熱が好き。
ずっと前に、フェラガモヒストリーみたいなものを読んでとても感動した。
いつか私もフェラガモの靴を1足持ってみたいとは思うけれど、なかなか手が出ない。
たとえ買っても、もったいなくて履けないかもしれない。

そんな私だけど、昨年に続き今年も二日間、フェラガモの催事に携わることができたのは、ちょっとうれしい。
お客さんの足元を見ていると、ほんとうに不思議。
店頭の靴を試着するどの人も、まるで貴婦人の足なのだ。
フェラガモの靴を履くために伸びた足みたいに…。
とてもうらやましくなって、お客さんがひけたころに私もこっそり履いてみた。
な、なんと、私のごっつい足までが、魔法にかかったみたいにきれいに見える。
これぞフェラガモマジック。
フェラガモの靴はなんて足を美しく見せるんだろう。
私は自分のものとして靴を履いたことはないけれど、どのお客さまもみんな履きやすいとおっしゃる。
足がきれいに見えるだけでなく、履き心地もいいなんて、やっぱりスーパーブランドというものは違うらしい。
サルヴァトーレ・フェラガモの精神はずっと生き続けているのだなぁと思う。
なのに、ちょっとだけ残念なのは、一部のお客さまに、商品の扱いが雑な方がいること。
靴のつま先をトントンと床に打ちつけながら履いたり、靴べらを使わずにかかとの部分をつぶしながら、足を無理やり靴に押し込んだり、素足のまま試着したり…。
販売員としてというよりも、この靴を作った職人さんを思い浮かべ、また、フェラガモが好きな一人として、そんな光景に悲しい気持ちになる。
自分の足をあんなにきれいな魔法にかけてくれる靴たちにちょっと失礼なんじゃなぁい?と、私はついつい感情移入してしまう。

それにしても驚くのは、静岡のような地方都市でも、数万円、数十万円のものを、まるで百均の商品でも買うみたいに、値札も見ずにポンポンと買える人がこれほどたくさんいるのかということ。
いいなぁ、いいなぁと、飛ぶように売れていく商品をながめてしまう。
フェラガモマジック…いつか私もかかるのだ、いつか…ね。


コメント (4)