墨汁日記

墨汁Aイッテキ!公式ブログ

平成マシンガンズを読んで 173

2006-12-05 21:31:32 | 

「世の中にゃどうしても他人の真似はイヤだって言うかたくなな馬鹿がたまにいるよな。
 実は、俺もそういう馬鹿なガキだった。
 俺は、なんでもかんでも自己流を貫き通したもんだから、何一つマスターできないままにこの年だ。
 今にして思うと、なんで素直に人の真似ができなかったんだろうと悔やまれる。だが、後の祭りだ。
 個性なんかにこだわると、中途半端な自己流の人間で一生を終える。俺が良い見本だ。なにしろ、自己流で行くとなにもかも自分で発見して発明していかなきゃならない。それだと何の為に先人が苦労して発明や発見をしたのだか分からなくなる。素直に先人の英知にのっかっていけば順当に発展もするが、過去の英知を否定して自己流で行くなら、自分で何もかも発明・発見してかなきゃなんない。それは、過去の英知がせっかく築いたモノの無駄だ。先人が残した遺産を素直に受け継ぎ発展させて行く方が効率的だ。

 過去の英知を無視してでも、新しい価値を発見できる自信があるなら個性を伸ばせば良い。止めやしないが、俺みたいな中途半端な人間にしかならねーぞと忠告しておこう」


平成マシンガンズを読んで 172

2006-12-05 19:52:40 | 

「個性の意味を、『他人にはない個人の特性』という意味で話を進めよう。

 そんなものを主張する事は大事な事だろうか?

 赤信号は、止まれと言う意味だが、自分のルールじゃ左右を確認して安全なら渡って良いという意味なんだよと主張して、誰もが認めるルールだろうか?

 楽器の演奏を習いに行って、あるいはスポーツ・クラブで、初歩の初歩から自分の『個性』を主張していて上達できるだろうか?

 私にはこの持ち方がしっくりくるからと、自己流の持ち方で楽器を持ったり、ラケットを握っても、すぐに限界に達するはずだ。ちゃんとした構え方すらできないようなら、その先の上達はないだろう。

 それぞれの技術には、すでに先人の経験に基づいた『基礎』がある。それを無視して『自己主張』しても、すぐに壁にぶち当たる。

 なんらかの技術を本気で習得しようとする者は、必ず自分のクセを捨てて、先人の真似をしようと努力する。結局はソレが一番の早道だからだ。

 ヘタクソが自己流でギターを弾いても見苦しいだけ。

 個性なんて、基礎を身に付けて完璧にこなせるようになってから考えりゃ良い。

 一流のミュージシャンや、スポーツ選手が、一流なのは基礎がしっかりできている上に、その基礎に基づいた誰にもない個性があるからだ。

 個性なんて、いつでも伸ばせる。だが、真似をする能力は若いうちにしか使用できない。年を取れば取るほど頭が固くなり『自己流』になっていく。

 若さの特権は、誰の真似でもできる事だと胸をはって真似ろ。

 若いうちから自己流なのは、見苦しいし、将来性がない。

 ただ、過去の経験を無視しても、自分が新しい価値を生み出せる自信があるのなら自己流を貫き通しても良いが、それはキツい道だと思うぞ」


平成マシンガンズを読んで 171

2006-12-05 19:08:05 | 

「まあー。
 なんだかんだ言っても、学校の先生なんてしょせん他人だから。親だって他人だよね。自分じゃない。
 親とか先生とかは、飯を食わしてくれたり教育はしてくれるけどさぁ、あんたがどういう人間になろうと大人は誰も責任を取れない。しょせん自分の事じゃないしね、大人だって自分の事で手一杯なんだよ。いくら大人だからって他人の責任まで取るのなんて不可能だし、取らせたら可哀想だ。
 ほとんどの大人に悪意はないよ。
 悪意はないんだけど、大人は、あんたら子供と同じぐらい馬鹿で自分勝手な連中だ。子供のあんたには信じられないかもしれないが、大人の頭の中なんて子供と一緒だ。ただ、知識と経験の積み重ねで偉そうな事を言っているだけで、知識と経験を取り除いたら頭の中身は中学生のあんたと変わりない。

 先生が無責任になるのも仕方ない。だって君の人生なんか先生には関係ないもの。先生には先生の人生があるんだ、一生あんたにかかわって生きているわけじゃない。

 先生だってラクしたいんだよ。その心の叫びが『個性を伸ばす』なんて無責任な発言になったんだろうな。
 なんでかって言うと、生徒なんか馬鹿ばっかりで勝手な事ばかり言う。『だったらおまえら、好きにしろ!』という心の叫びが、オブラードに包まれて『個性を伸ばす』という発言になったんだろうよ。

 悪意はないけど、やや呪いのこもった言葉だ。

 子供であるあんたに忠告しよう。個性なんか伸ばさない方が良い!」