ゆめひこう 

日々の思いを

イエス・キリストは実在したのか?

2014-08-13 22:30:28 | カトリック
              

どうして日本版はこんなタイトルにしたのでしょうか?

まるで週刊誌の見出しのようです。

表紙の写真も、なんだか悲劇的で・・・。


実在しないことの証明かと思って読みましたが、

キリストが実在したことが、丁寧に書かれていました。

(そういう関心の持ち方を誘ったのでしょうか?)


「実在したのは救世主ではない。

 暴力もいとわない革命家(ゼロット)だった}

とあって、そういうことだったのかと思いました。

原題は ZEALOT  THE LIFE AND TIMES OF JESUS OF NAZARETH

です。

「歴史のイエス」というジャンルが盛んなのですね。

初期のキリスト教がどのように広まったか。

十字架にかけられて、亡くなり、3日目に復活したイエスに出会えた弟子たちは

その後どうしていたのか気になって仕方がありません。

エルサレムの神殿で、ユダヤ教の人たちと、折り合いを付けながら、

宣教をしていたのでしょうね。

その後どうなったか。

エルサレムがローマによって破壊された後、愛弟子たちはどうなったか。


そこのところは、あまりはっきりと分かりませんでした。

でも、なかなか面白く読みました。

作者はイスラムのようです。


うちの神父様が、「イエスキリストについて、どうだこうだという本が、毎年出版されます」

と笑っていましたが、確かにそうですね。



夏期講習 パウロの福音理解

2014-08-12 17:15:01 | カトリック
                       

今年も夏期講習に参加しました。

今回選んだ講義は「パウロの福音理解」

パウロの手紙を中心に、パウロの福音宣教を見てゆきました。

それぞれの手紙は書かれた背景を知っていないと、なかなか理解できません。 

私は月に一度、パウロの勉強会に参加しているのですが、まだまだ身についていないと感じました。

今回の収穫は 「贖う」についてに説明を聞けたことです。

贖う=買い戻す

この時代、家長に全責任があったので、息子が盗みなどをして返せなかったときは
息子が奴隷になって償ったそうです。

その息子を買い戻す時に、贖うと使いました。


そこで神と人間の関係は

神           罪/悪

   
    |            |             

         ーーー→
  罪を犯した人間       奴隷となった

         ←ーーー
        神はキリストの血を供え物にして
        人を買い戻し、神の子とした。
        

キリストの血で贖ったというのは、このような意味だそうです。



「信仰義認」

それまでのユダヤ人は律法によって義とされるとしていました。

私たちはキリストからの働きによって、キリストを内に迎え入れています。

キリストが私たちの中にいてくださるから、無償で義とされています。

イエス・キリストを受け入れることによって、人は義とされます。

(洗礼の秘跡を受け入れたことによって)

義についてはなかなか分からなくて、今回もとてもよくお話しくださって、

分かった気になりましたが、こうして考えてみるとまだ完全ではありませんでした。


                

それにしても今の大学の校舎はなんと明るくてきれいなのでしょう。

最終日、花を愛でながら帰途につきました。
               
 

              


                


                 


                 

ヨウシュヤマゴボウの実です。
子供たちと色水を作るときに、あちこち探した思い出があります

試写会・ローマの教室

2014-08-10 14:13:59 | カトリック
            

友人から試写会のチケットをいただきました。

試写会は初体験です。

六本木のこじんまりした映画館でした。


ローマの公立高校を舞台に、3人のタイプの違う教師と、

生徒たちとの交流です。


ドラマがあるというわけでもないのですが、

その一つ一つの出来事が胸にしみました。


日本の高校とはずいぶん違うと思いました。


一生懸命暗記して偏差値をあげ、よい大学へ入る。

日本ではその傾向でしょうか。


ローマの高校生は、文学を味わい、芸術の講義を聞き・・・

教師とのやり取りを見ていても、本音でぶつかり、

人間としての深みはこちらの方が豊かになるのではないか。


大人になるって大変。

でもいいこともあるから。

映像の中の若者たちにエールを送りたい気分でした。

教師という職業の大変さも改めて思いました。

8月末から岩波ホールで公開だそうです。

名誉教皇様の著作

2014-08-08 09:18:22 | カトリック
              

名誉教皇ベネディクト16世ヨゼフ・ラツインガーの著作です。

昨年のクリスマスに日本版が出たそうです。

教皇職にあった時も、著作を続けておられたのですね。

その時間に心の平安を求めていられたのでは・・・?

8年間も教皇職におられたのは大変だったのではないかと思いました。


たくさんの用例があって、大変な研究家であることがわかります。

内容的には、ヨーロッパに伝わってからのキリスト教が

どのような教義を打ち立てられたかが、わかる気がしました。

後ろの用語辞典がよくまとまっていて、フムフムと頭の整理になりました。

セラピスト

2014-08-02 20:46:53 | カトリック
                      

ずいぶん昔、著者の「絶対音階」という本を読みました。

それで懐かしくて、「セラピスト」を読んでみました。

日本の心理療法の流れをていねいに調べて書いていました。

著者自身がクライアントになって、体験したこと、多くの心理学者や

医療関係者にインタビューしたことなど。

人間は心があるから誰でも揺れるものを持っています。

読んでいて共感できることが多かったです。

中途で目が見えなくなった女性が、病院で訓練を受けているときに

聖書を読んでいる声が聞こえて来ました。

「目が見えないのは誰のせいでもなく、神の栄光を表す」

それで教会に行って見たそうです。

帰りに神父様が

「お気をつけて」

と声をかけられたそうです。

それまでみんなから「大丈夫ですか」と声をかけられた。

それは Are you OK?

youと言われたことに傷ついたそうです。

Please take care.

youがつかないことがうれしかったそうです。

この神父様は宇治カルメル会の奥村一郎神父で

それから神父様のもとでずっと黙想をされたとか。

思いがけないところで、神父様が登場して

私はとてもうれしかったです。

いつもの倍くらいの時間をかけて

330ページの本を読みました。

夏休みのよい読書になりました。