本の整理を始めました。
とても古い本が出てきました。
1972年版 「馬の時代」井出雄太郎
1926年生まれの神父様が、46歳のころに書かれたエッセイのようです。
バブルのころですね~
タイトルにもなっている「馬の時代」の話がとても面白かった。
ハンガリーのものだそうです。
神さまは、初めに人間を作られ、その寿命を25年と決められた。
次に神様は馬を作られて、その寿命を100年とされ、そのあとに犬、
そして、サルを創造されて、彼らにもそれぞれ100年の生命を与えられたというのである。
しかし、最初につくられた人間は、自分だけが25年といは、あまりにも短く、
あっけないと考えて、あなたは100年もあるのだから、その一部を分けてくれと
馬のところに頼みに行く。
馬は、「自分は100年間も、重い荷物を運んだり、人間から酷使されることを考えると
うんざりする」と、快く25年を分けてくれる。
欲張りな人間は、犬のところにも行く。
「100年も吠え続けるとは気が遠くなる」と25年を割いてくれる。
サルのところにも言って無心すると、
「自分は100年も見世物になるのは嫌だから」と、提供した。
神様から最初に与えられた25年は人間らしい生活ができるのだが、
次の25年は、馬のように働き、犬から与えられた25年は犬のように吠えつき、
最後のサルからの25年は見世物のように他人からえさを与えられて暮らすようになるのだ。
2015年の今、このお話は、笑って聞くことができない気がしました。
ハンガリーの人たちはふるくから、深い人生観を持っているということでしょか。